おすすめの漫画「軍靴のバルツァー」

みなさんこんばんは。

 

今回は、近世の戦争を題材にした漫画「軍靴のバルツァー」を紹介したいと思います。(現在10巻が発売中)

 

「軍靴のバルツァー」は中島三千恒(なかじまみちつね)さんという女性の漫画家さんが、月刊コミック@パンチで連載している作品です。この作者の方は歴史(三国志など)が好きな方で、他にも「赤壁ストライブ」という孫権を主人公とした漫画も描かれています。

「軍靴のバルツァー」は、架空の軍事国家が中心として描かれた戦記物となっています。実際のモデルとなっているのは、19世紀のプロイセンとなっており、ドイツへと統一されていく時期がモチーフとなっています。

 

 

以下が本作品の序盤の話と内容になります。

 

「平和なんてものは次の戦争の準備期間だ」。

産業革命により、技術的変化で大きく戦争の形態が変わった時代、軍事大国「ヴァインセン王国」の軍事的才能を持ち、出世街道まっしぐらのエリート「バルツァー少佐」は、ある日同盟国のバーゼルラント邦国の仕官学校へ軍事顧問として赴任することになります。

バーゼルラント邦国は、ヴァインセン王国と比べると50年ほど技術的に遅れた国です。その国をヴァインセン王国の同盟国として十分戦える国へと鍛え上げることが、バルツァー少佐の使命となります。実際に仕官学校に行ってみると、砲撃訓練は自粛しており、武器も戦略も時代遅れの兵器しかないので、バルツァーは愕然としてしまいます。

バーゼルラントでは、約20秒で1発撃てるマスケット銃(有効射程100m)を使用していますが、ヴァインセンでは、5秒で1発撃てるライフル(有効射程400m)を採用しています。そこでボルトアクション式ライフルを採用するように持ちかけるのですが、「あなたは商人ですか」と邪険にされてしまいます。

またバーゼルラントの第二王子ライナー・アウグスト・ビンケルフェルトに実戦で証明しろと無理やり、少人数対大人数(50人)の戦闘に巻き込まれてしまいます。しかしそこはヴァインセンのエリート、巧みな戦略で敵を崩壊に持っていきます。

第二王子の信頼を得た、ヴァルツァーは士官学校の改革、今まで虐げられていた学生の強化に励みます。その中で、暴徒の鎮圧をし、暴徒の背後にいるヴァインセンでクーデターを引き起こしたかつての友人、ルドルフ・フォン・リープクネヒトと遭遇します。さらにその背景には、ヴァインセンとの対立国、エルツライヒ帝国がいました。エルツライヒ帝国は、バーゼルラントの第一王子テオドールが同盟を進めようとしている国でした。改革を進めていく中で、バーゼルラント王族間の対立が際立ってきます。王政を廃止しようとしている第二王子と時代に取り残された第一王子、2人の王子は同盟国をめぐってさらなる争いを繰り広げていきます。

 

 

作品に描かれている時代としては、近世と言いましたが、具体的には騎兵が淘汰されていく時代になる境目あたりが描かれてます。この本には戦術としては、戦列歩兵や散兵などの戦列がでてきます。ちなみに戦列歩兵とは、整然と隊列を組み密集陣形と派手な軍服により、敵に圧力を加えていく、火器が飛躍的に発達する前の歩兵の運用方式となります。

ちなみに背景としては、当時戦列歩兵は当時犯罪者や流浪の民を集めて歩兵として扱い、後ろから指揮官が逃げないように見張るというシステムだったみたいです。そのような解説もあり、近世における戦闘の勉強にもなります。下の画像は、バーゼルラントの時代遅れの戦列歩兵にドン引きするバルツァー少佐。

この作品では、塹壕戦や、有刺鉄線、自転車、気球、蒸気機関車など、この時代特有の新しい技術が出てきます。他にも国同士の会議のやりとりなど、現代にも通じる迫力のある水面下の戦いが味わえます。ここまで戦争について詳細に描かれたものを自分はしらなかったので、この本を見つけた時は感動しました。またこの本は、死体のシーンなどもグロテスクではないので、ちょっと死ぬシーンが・・・という人も安心して観れると思います。

 

 

この漫画をおすすめしたい、ユーザーの特徴をあげました。当てはまる人はぜひ読んでみてください。

  • 戦争物が好きな人、戦記物が好きな人
  • 歴史物が好きな人
  • 熱い展開が好きな人
  • 近世のうんちく、裏話が好きな人

 

 

Pixivコミックの方で何話か読めるようなので、興味がある方はこちらから見てみてください。

➡︎https://comic.pixiv.net/works/359

 

 

筆者としては、戦術系の本が非常に好きなので、とてもおもしろい作品だと思いました。今までにこのような漫画はなかったので、かなりインパクトを受けた覚えがあります。解説としてもわかりやすいので、戦略や戦術が好きな人はおすすめの本だと思います。ちなみに筆者は、戦術の凸で描かれた戦場の状況を見るのが非常に好きです。

 

あと蛇足ですが、戦術関連が好きな人はこのような本もおすすめです。どれもソフトに読めるものです。一回ガチの戦術本を読んだら、文字しかなかったので自分が求めているのと違うんだよな、と思ったことがあります。

 

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