曲を作り込んでいくと、Logic のトラックはあっという間に増えます。
ボーカルにハモリ、合いの手、ピアノにギター、シンセを何本か重ねると、ミキサーを開いたときに横スクロールが終わりません。
私は Logic Pro でボカロ曲を作っていて、いまはパートごとにバスへまとめる形に落ち着いています。
まとめた先のバスには、基本的にコンプを1つ挿すだけです。
この記事では、何をまとめているか、バスに何を挿しているか、そしてバスを組むようになった理由を、実際の画面と一緒に書きます。
Aux とトラックスタックの違いも、Apple の公式の説明をもとに整理しておきます。
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まとめているのは、メロディ・コード・ドラム・ベース・ボーカル・FX
バスの分け方は、楽器ごと、パートごとが多いです。
大きく分けると、メロディ・コード・ドラム・ベース・ボーカル・FX の6つになります。
プロの方のやり方を見ると、キックとベースなど、音域で分ける方法もあるようです。

実際の曲では、もう少し細かく分けることもあります。
下は、ある曲のトラック一覧をスタックごとに閉じた状態です。

ボーカルの合いの手、掛け声、ピアノ、ギター、ベース、シンセの horns と、パートの名前だけが縦に並んでいます。
中には何本ものトラックが入っていますが、閉じておけば一覧はこれだけで済みます。
Logicでまとめる方法は、Auxとトラックスタックの2つ
Logic でトラックをまとめる方法は、大きく2つあります。
私は Aux でも分けますし、そのあとトラックスタックにしてフォルダのように分けることも多いです。
1つ目は Aux です。
各トラックの出力を「Bus ◯」に送ると、そのバスを受け取る Aux チャンネルができて、そこに何本ものトラックの音が集まります。
2つ目はトラックスタックで、Apple の公式の説明では「フォルダスタック」と「サミングスタック」の2種類があります。
違いをまとめると、次のとおりです。
- フォルダスタック:中のトラックのルーティング(音の行き先)は変わらない。まとめて音量・ミュート・ソロを操作できる、見た目を整える箱
- サミングスタック:中のトラックの出力がバスに送られ、メイントラックの Aux で受ける。メイントラックにプラグインを挿すと、中の全部の音にかかる
つまり、まとめた音にコンプを挿したいなら、Aux かサミングスタックの形にする必要があります。
フォルダスタックは、トラック一覧を片づけるための道具と考えると分かりやすいです。
バスに挿すのはコンプが基本。EQは挿さないことも多い
バスには、基本的にコンプを挿しています。
そのあとに EQ を挿すこともありますが、挿さないことも結構多いです。
下は、弦(ストリングス)をまとめたバスの画面です。
バイオリン(Vln1)の出力を Bus 12 に送り、右の Aux「Strings」で受けています。

Aux「Strings」に挿しているのは、上から Pro-C 3、ChromaGlow、Pro-Q 4 の3つです。
この弦のバスでは、コンプのあとに Logic 純正の ChromaGlow と EQ まで挿しています。
コンプは FabFilter の Pro-C 3 を使っています。
Pro-C 3 にはグルー系(バラバラの音をまとめる用途)のプリセットがかなりあるので、そこから入ることが多いです。
ドラムのバスも同じで、まとまりは Pro-C 3 で作っています。

Pro-C 3 の使い方は、FabFilter Pro-C 3 のレビューに詳しく書いています。
FabFilter の公式の紹介動画もあります。
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EQ を挿すときの例が、コード楽器のバスです。
ピアノやパッド、ギターなどをまとめたバスに Pro-Q 4 を挿して、Mid(真ん中)だけを広めに削り、ボーカルの居場所を空けています。
ものによっては主役のコード楽器もあるので、その際はピアノ主役とギター補助みたいな形でそれぞれ分けることもありますね。

1本ずつのトラックで同じことをすると、何か所も直すことになります。
バスにまとめてあれば、ここ1か所で済みます。
この考え方は、サツキ氏のボーカル処理をLogicで真似する記事でも書きました。
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バスを組むようになったのは、「グルー」と「最後が楽」の2つ
最初からバスを組んでいたわけではありません。
作曲やミックスのことをいろいろ調べていくうちに、グルーコンプでまとめるといい、という話に何度も出会いました。
グルーは「接着剤」の意味で、別々に鳴っている音に軽くコンプをかけて、1つのかたまりに聞こえるようにする使い方です。
1本ずつのトラックではできないことなので、まとめる先のバスが必要になります。
もう1つの理由は、2ミックスを作るときに楽だからです。
曲の最後にバランスを整える段階で、何十本ものトラックを1本ずつ触るより、パートごとにまとめて管理しておいたほうが、最後がずっと楽になります。
「ドラム全体を少し下げたい」「コード楽器だけ少し引っ込めたい」というときも、バスのフェーダー1本で済みます。
この2つが、いまもバスを組み続けている理由です。
バス専用のコンプは買い足さなくていい?
バスを組むなら、専用のバスコンプが要るのでは、と思うかもしれません。
私は、バスコンプを別に買い足す必要は特に感じていません。
さきほど書いたとおり、Pro-C 3 のグルー系のプリセットで、まとまりは作れているからです。
手持ちのコンプにバス向けのプリセットがあるなら、まずはそれで試してみるのがいいと思います。
一方で、コンプをまだ持っていない人や、バス専用のコンプが欲しい人には、セールで安くなる定番のバスコンプもありです。
アタックの強めのドラムなどで、グルー系のコンプを使ったことがない人にも向いています。
たとえば SSL Native Bus Compressor 2 は、セールのたびに大きく値下がりする定番です。
私は持っていませんが、SSL Native Bus Compressor 2 のセールの記事に、向く人と過去のセールをまとめています。
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まとめ:トラックが増えてきたら、バスでまとめどき
私のバスの組み方をまとめると、次のとおりです。
- まとめ方は、メロディ・コード・ドラム・ベース・ボーカル・FX とパートごと
- Aux で分けて、トラックスタックでフォルダのように片づける
- バスに挿すのはコンプが基本で、EQ は必要なときだけ
- 組む理由は、グルーでまとまりを作ることと、2ミックスの最後が楽になること
ドラムはパラアウトするとトラックが一気に増えるので、私もバスにまとめて Pro-C 3 でまとまりを作っています。
ドラムをパラアウトしたあと、1本ずつに何を挿しているかは、こちらに書いています。
Logicでドラムをミックスする|パラアウトしたあとはEQとコンプだけ。それでもキックの「近さ」には今も迷っているボカロPのやり方
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