私は、ボカロの声を加工することがほとんどありません。
普通の声のほうが好きだからです。
そんな私が、声を大きく変えるプラグインとして名前の挙がる Polyverse の Manipulator を調べてみました。
持っている VocalSynth 2 と比べながら、ボカロ曲ならどこで使えそうか、どんな人に向くかまで書きます。
Manipulator は、歌声のような単音の音を細かく刻んで組み立て直し、音程や声の質をまったく別の音に変えるエフェクトです。
私は持っていないので、ここに書くのは使った感想ではなく、公式動画と Plugin Boutique の製品ページから調べた見立てです。
Polyverse Manipulator を Plugin Boutique で見る →
Manipulator は、声をシンセのような音に変えるエフェクト
Manipulator は、Polyverse がエレクトロのユニット Infected Mushroom と一緒に作ったプラグインです。
Infected Mushroom は、ボーカルを切り刻んだり加工したりして、シンセのように聞かせる音作りで知られています。

製品ページによると、入っているエフェクトは、ピッチ・フォルマント・ハーモニクス・音をにじませるスメア・疑似ステレオなど10種類です。
フォルマントは、声の太さや大人っぽさ・子どもっぽさを決める響きのことで、ここを動かすと同じ歌でも別の人の声のように聞こえます。
得意なのは、歌声のように一度に1つの音しか鳴らない素材です。
歌声合成の歌も、1本のトラックで1つずつ音を出すので、この条件には合っています。

上半分の大きなつまみが、音を変える本体です。
右上の Dry/Wet で、元の声と加工した声の混ぜ具合を決めます。
MIDI で、歌の音程をあとから弾き直せる
Manipulator は MIDI を受け取れるので、鍵盤を弾いて、流れている歌の音程をその場で動かせます。
製品ページでは、メロディが気に入らなかったテイクを「聞こえた通りに弾き直せばいい」と紹介されています。
MIDI でコードを弾けば、最大4声のハモリも作れます。
画面の下の段には Meta Knob・MIDI・Sequencer・ADSR の4つが並んでいて、つまみを自動で動かすための仕組みがまとまっています。

形式は VST・VST3・AU・AAX で、Mac は Apple シリコンにも対応しています。
Plugin Boutique のページから体験版をダウンロードできます。

公式動画で見た Manipulator は、面白いけれど古い印象だった
Manipulator という製品は、今回調べるまで知りませんでした。
公式動画を見た限りでは、声を面白い音に変える、遊びがいのあるプラグインだと思います。
ただ、動画を見ていて、古い印象はかなり受けました。
製品ページでも、Infected Mushroom が2017年のアルバム「Return to the Sauce」で使ったと紹介されていて、最近出たばかりの製品ではありません。
VocalSynth 2 を持っている私には、ほぼ同じに見えた
私は iZotope の VocalSynth 2 を持っています。
Manipulator の動画を見て、まず思ったのは、VocalSynth 2 とほとんど同じだということでした。
VocalSynth 2 は、ボコーダーやトークボックスなど、声を変える5つの仕組みを重ねて使うプラグインです。
私の目には、Manipulator はそこから機能を絞った形に見えました。

その VocalSynth 2 も、今の私はほとんど使っていません。
声が不気味な方向に大きく変わるので、ホラーの演出ならかなりいい、というのが私の評価です。
VocalSynth 2 を私がどう使っていたかは、こちらにまとめています。
ボカロ曲なら、サビ以外で声を変えてサビで戻す
私自身は声を変えることがほとんどありませんが、使うならこんな場面だと思っています。
サビ以外で声を変えておき、サビだけ加工を外して、普通の気持ちいい声を聞かせる形です。
ボカロ曲は、曲ごとに世界観を作るものでもあります。
その世界観のために、ボーカルにかけて声を変えてしまうのもありだと思いました。
間奏や D メロで声に飛び道具をかける考え方は、ボカロの声に飛び道具をかける記事に書いています。
同じように声を変える製品では、Pitch Monster の記事も調べました。
VocalSynth 2 があるなら、Manipulator は足さなくていい
私には、Manipulator は特に必要だとは思いませんでした。
声を変えたくなったときは、手元の VocalSynth 2 で足りると考えているからです。
普通の声のまま聞かせたい人も、急いで買わなくていいと思います。
逆に、声を楽器のように変えて曲の世界観を作りたい人は、体験版で自分の歌声合成の声に通してみると、合うかどうかが分かります。
まとめ
Manipulator は、声をシンセのような音に変える、Infected Mushroom と作られたエフェクトです。
VocalSynth 2 を持っている私には、ほぼ同じで機能を絞った形に見えたので、今は足しません。
ボカロ曲で使うなら、サビ以外で声を変えてサビで普通の声に戻す、という場面が考えられます。
まずは公式動画で、自分の曲に合う変わり方かを確かめてみてください。
声を変えて曲の世界観を作りたい人に。
Polyverse Manipulator を Plugin Boutique で見る →
ホラーのように声を不気味に変える演出をしたい人に。
iZotope VocalSynth 2 を Plugin Boutique で見る →






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