ボカロのブレスの入れ方|SynthVは「br」のノートとDynamicsで、VOCALOID6はBREATHの設定で。息継ぎのない歌を自然にする手順

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合成音声は、息継ぎをしなくても、いくらでも歌えてしまいます。

人間ならどこかで必ず息を吸うところでも、そのまま次の歌詞へつながってしまう。

 

初心者のボカロPのつまずきとして私がよく聞くのも、ブレスを作らないことです。

私は Synthesizer V(重音テト)と VOCALOID6 の両方でブレスを入れていますが、2つでブレスの扱いはだいぶ違いました。

 

この記事では、ブレスを自分で置ける Synthesizer V の手順を中心に書きます。

VOCALOID6 は、設定の場所と、私が「管理しにくい」と感じたところまでをまとめます。

 

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ブレスを入れないと、歌が「息をしていない」まま進む

合成音声は、人のように息が続かなくなることがありません。

だからこそ、何もしなければ、息継ぎのない歌が最後まで続いてしまいます。

 

音源によっては、管楽器のように、ブレスを作らないと音がつながらないような作りのものもあります。

そうした音源を使うのでない限り、歌声合成では意識してブレスを入れた方がいいと思っています。

 

入れる場所は、人の歌と同じです。

歌のブレス、つまり息継ぎをする位置に入れます。

 

Synthesizer V:ピアノロールに「br」のノートを置く

Synthesizer V では、ブレスをピアノロールに自分で入れます。

ノートとして見えるので、どこにブレスが入っているかが分かりやすいのがいいところです。

 

やり方は、息継ぎの位置にノートを1つ置いて、歌詞を「br」にするだけです。

Dreamtonics の公式マニュアルでも、歌詞の「br」は息を吸うブレスの音を出す特殊な記号として載っています。

 

Synthesizer V 2(重音テト)のピアノロール。「ん」のノートの前に、歌詞を「br」にしたブレスのノートを置いた画面

 

上の画面では、「ん」から始まるフレーズの前に「br」のノートを置いています。 このノートの長さで、ブレスの大きさが変わります。

 

ノートを長くするほど、ブレスも大きくなります。

なので私は、ブレスのノートが長くなりすぎないようにしています。

 

逆に、歌と歌の間が長く空くところでは、あえてブレスを大きくすることもあります。

一気に息を吸い込む感じになって、次のフレーズに入るのがはっきり分かるからです。

 

Synthesizer V:Dynamics でブレスの音量を下げる

Synthesizer V のブレスは、何もしないと大きめに出ます。

そのままだと歌詞と同じぐらいの大きさで息を吸うので、私はそこが気になっていました。

 

そこで、パラメーターの Dynamics(ダイナミクス)で、ブレスの音量だけを下げています。

ピアノロールの下にあるパラメーターのレーンを Dynamics にして、「br」のノートがある区間だけ線を下げます。

 

Synthesizer V 2のパラメーターのDynamicsのレーン。brのノートの区間だけ線を下げて、ブレスの音量を小さくしている画面

 

画面の下の緑の線が Dynamics です。

「br」のノートの始まりで線を下げて、次の「ん」に入るところで元の高さに戻しています。

 

ブレスの大きさは、ノートの長さでおおまかに決めて、Dynamics で自分で微調整する。

この2つの組み合わせで、ブレスが歌より目立ちすぎないようにしています。

 

いらない息やノイズが気になるときも、やることは同じです。

そこにはブレスを入れないか、入れたうえで Dynamics で音量を下げます。

 

私が使っている重音テトの Synthesizer V 版の声は、販売元の AHS の動画で聞けます。

 

ほかのパラメーターも含めた Synthesizer V の調声の全体は、こちらにまとめています。

Synthesizer V 2の調声のコツ|AIのピッチはそのまま使う重音テト派のボカロPが、最初に触る4つの順番

 

VOCALOID6:BREATH の設定で「どのくらいの頻度で出すか」を選ぶ

VOCALOID6 にも、ブレスの設定はあります。

ただ、私の感覚では Synthesizer V よりブレスが弱く、出方も違いました。

 

VOCALOID6 Editor では、上の欄の「BREATH」でブレスの設定をします。

下記画面だと、STYLE や ROBOT VOICE の右に並んでいます。

 

VOCALOID6 Editorの上の欄。STYLEの右にBREATHの設定があり、この画面ではSometimesになっている

 

この画面では「Sometimes」になっています。

ヤマハ公式の解説「VOCALOIDで遊ぼう! 第6回」によると、BREATH はブレスを入れる頻度の設定です。

 

選べるのは Rarely・Sometimes・Often の3つで、初期値は Rarely。

Often にすると、ブレスがいちばん多く入ります。

 

VOCALOID6 EditorのBREATHのメニュー。Often・Sometimes・Rarelyから選ぶ(ヤマハ公式「VOCALOIDで遊ぼう!」第6回の画面)

 

ブレスの音量は、インスペクターの BREATH の欄にある「EXHALATION」のスライダーで変えます。

Synthesizer V の Dynamics のように区間ごとに線を描くのではなく、パートごとの設定です。

 

VOCALOID6 Editorのインスペクター。BREATHの欄のEXHALATIONのスライダーでブレスの音量を変える(ヤマハ公式「VOCALOIDで遊ぼう!」第6回の画面)

 

VOCALOID6 のブレスが「管理しにくい」と感じた理由

VOCALOID6 は、入力した歌詞のフレーズを解析して、ちょうどいいタイミングに自動でブレスを入れてくれます。

一方で、ヤマハのよくある質問にもあるとおり、ブレスを入れる位置は自分で指定できません。

 

私が使っていても、どういうときにブレスが出るのかの条件がはっきりせず、出ないことも多くありました。

なので VOCALOID6 については、こうすれば思いどおりに入る、と言える手順はまだ持っていません。

 

ブレスを置く場所と大きさを自分で決められる分、私は Synthesizer V の方が管理しやすいと感じています。

VOCALOID6 で BREATH や EXHALATION がどう効くのかは、ヤマハ公式の第6回の動画で、実際の画面と音で確かめられます。

 

VOCALOID6 の調声の全体は、VOCALOID6 の調声のコツに、製品そのものの感想は VOCALOID6 のレビューに書いています。

 

まとめ

歌声合成は、そのままだと息継ぎのない歌になります。

ブレスは、人が息継ぎをする位置に、意識して入れた方がいいと思っています。

 

Synthesizer V なら、息継ぎの位置に「br」のノートを置き、長さで大きさを決めて、Dynamics で歌より目立たないように下げる。

これが私のいつものやり方です。

 

VOCALOID6 は BREATH で頻度を、EXHALATION で音量を選べますが、位置は指定できません。

 

Synthesizer V を使ってみた感想は、Synthesizer V Studio 2 Pro のレビューにまとめています。

 

ブレスを置く場所と大きさを、ピアノロールで自分で決めたい人に。

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