サビの前までは声をこもらせておいて、サビでミクの声をぱっと明るく戻す。
Devious Machines の Pitch Monster を使うなら、私はこんな演出に使いたいと思いました。
Pitch Monster は、声や楽器の音程を変えるプラグインです。
声を最大64個まで重ねて合唱のようにしたり、ロボットのような声にしたりと、元の声を大きく作り変えられます。
私は今回調べるまで、この製品を知りませんでした。
結論から書くと、ボカロの声を変えて演出したい人には、買う価値があると思っています。
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Pitch Monsterは、声の音程と質感をまとめて作り変えるプラグイン
画面の真ん中にある大きな円で、音程を半音単位で上げ下げします。
その上に GRANULAR・FORMANT・VOCODE の3つの切り替えがあり、どの方式で声を変えるかを選びます。

Plugin Boutique の説明をもとに、3つの方式をやさしく言い換えると次のとおりです。
- GRANULAR(グラニュラー):音を細かい粒に分けて並べ直し、音程を変える方式
- FORMANT(フォルマント):声の高さとは別に「声の太さ・体の大きさの感じ」を動かす方式。男性っぽい声、女性っぽい声に寄せることもできる
- VOCODE(ボコーダー):ロボットのような声にする方式
音程の変え方も、ホイールで動かす Normal、MIDI キーボードや DAW のノートで音程を指示する MIDI、画面の鍵盤で選んだコードで鳴らす Chord の3つがあります。
Mac は Apple Silicon にも対応していて、AU があるので Logic Pro でも使えます。
公式の動画を見て、好きだと思ったのは画面の見やすさ
公式の動画を見て最初に思ったのは、画面がかなり見やすいということでした。
つまみの数が多すぎず、何をどこで変えるのかがひと目で分かります。
いちばん嬉しかったのは、グラニュラーとボコーダーが入っていることです。
特に期待しているのはグラニュラーで、声を粒にして並べ直す変わり方が、ボカロの声にどう出るのか気になっています。
ただ、公式の動画はボコーダーの使い方が中心で、グラニュラーで声がどう変わるのかはあまり見えませんでした。
紹介動画も2019年に公開されたもので、少し古さは感じます。
なお、Plugin Boutique の製品ページには体験版(Free Trial)も用意されています。
ユニゾンで声を重ねる機能は、私はあまり使わない
Pitch Monster は、1つの声を最大8つ重ねるユニゾンを持っています。
MIDI や Chord のときは、重ねた声をさらに和音にして、合計64の声まで鳴らせます。

右側の PITCH SPREAD と TIME SPREAD は、重ねた声の音程とタイミングを少しずつずらして、厚みや広がりを出すためのつまみです。
ただ、私は普段の曲でユニゾンをあまり使わないので、ここは目当てではありません。
コードで鳴らす Chord のモードも、ハモリを作る目的では私には出番が少なそうです。
ハモリは歌声合成ソフトの中で打ち直しているので、そちらで足りています。

画面の下の鍵盤で8音までを選び、1〜8の枠にコードを覚えさせて呼び出す作りです。
ハモリのプラグインをどう選ぶかは、ハモリのプラグインを比べた記事にまとめています。
VocalSynth 2を持っていても欲しい理由
私は声を加工するプラグインとして、iZotope の VocalSynth 2 を持っています。
それでも Pitch Monster は欲しいと思いました。

理由は、VocalSynth 2 を私はかなり使いにくく感じているからです。
声が不気味な方向に大きく変わるので、王道のかっこいいボカロが好きな私の曲には合わず、使う回数が減っていました。
VocalSynth 2 にもボコーダーは入っていますが、評判は良いものの、私は使い方が分からず使っていません。
Pitch Monster は画面が分かりやすいところも、私が惹かれた点です。
とはいえ、Pitch Monster なら必ず使いこなせる、とまでは言えません。
声を変える道具の選択肢の1つとして、気になっているという位置づけです。
VocalSynth 2 を私が今どう使っているかは、こちらの記事に書いています。
ミクやテトの声に使うなら、サビの前後で声を切り替える
Pitch Monster を使うなら、思い浮かぶ場面は2つあります。
1つは、曲を通して声にかけて、その曲の声のキャラクターにしてしまう使い方です。
もう1つは、冒頭に書いた、サビ以外は声をこもらせておき、サビでメインの声に戻して明るく聞かせる使い方です。
ミクやテトの声で、こんな切り替えを作ってみたいと思っています。

右上の MIX のつまみで、元の声と加工した声の割合を変えられます。
VocalSynth 2 を使っていた頃も、一部だけかけたいときは Mix を0%にするかバイパスして切り替えていました。
声に飛び道具をかけるときに、歌詞が聞き取りにくくなった失敗は、ボカロの声に飛び道具をかける記事に書いています。
今の私には高い、でも声で演出したい人には買う価値がある
正直なところ、今の値段は私には高くて、すぐには手が出ません。
それでも、ボカロの声を変えて曲の演出を作りたい人には、買う価値があるプラグインだと思います。
上はコードのモードの公式デモです。
ボコーダーと Chord で、1つの声がコードの響きに変わる様子が聞けます。
ハモリを作るのが目的なら、私のように歌声合成ソフトの中で打ち直す方法もあります。
過去のセール
確認できたものだけを並べます(ドルの表記は海外の告知記事の金額です)。
- 2021年9月(9月20日まで):VSTBuzz で $53.31(通常 $106.61)(RouteNote)
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まとめ
- Pitch Monster は、グラニュラー・フォルマント・ボコーダーの3つの方式で声の音程と質感を作り変えるプラグイン
- 画面が見やすく、何をどこで変えるかが分かりやすい
- 期待しているのはグラニュラーとボコーダー。ユニゾンやハモリ目的のコードは私には出番が少ない
- VocalSynth 2 を使いにくく感じている私には、声を変える道具の選択肢の1つ
- 使うなら、曲を通してかけるか、サビの前後で声を切り替える演出に
今の私には高くて買えていませんが、ボカロの声で演出の幅を広げたい人には、試す価値のある1本です。
ボカロの声を変えて、サビの前後などで演出を作りたい人に。
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ホラーのような、異質な声の演出をしたい人に。
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