Minimal Audio Lucidのセールと買い時|綺麗系のグラニュラーが好きなボカロPが、Lucidを見送る理由

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曲のキーから外れないように、粒ひとつひとつの音程を直してくれる。

Minimal Audio の Lucid は、グラニュラーのいちばんの扱いにくさを、そこで解決しにきたエフェクトです。

 

私はグラニュラーのエフェクトを、もう1本ずっと探しています。

それでも、公式の音を聞いたうえで、Lucid はセールの今でも見送ることにしました。

 

理由は性能ではなく、音の好みです。

この記事では、Lucid がどんなエフェクトか、私が見送る理由、向いている人、過去のセールを順に書きます。

 

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Lucidは、音を粒にして組み直すグラニュラーのエフェクト

Lucid は、2026年8月に出たグラニュラーのエフェクトです。

トラックに挿すと、入ってきた音を細かい粒(グレイン)に分け、並べ直したり重ねたりして、別の音に組み立て直します。

 

Minimal Audio Lucidの画面。上に音の波形、中央にStretch・Scrubなどの粒の設定、下にモジュレーション(Plugin Boutiqueの製品画像)

 

音源ではなくエフェクトなので、シンセでも、ボーカルでも、ドラムのループでも、挿したトラックの音が材料になります。

画面の上に流れている波形が、いま取り込んでいる音で、どこから粒を取っているかも目で追えます。

 

Mac と Windows に対応し、Apple シリコンでもそのまま動きます。

認証のときだけインターネットが必要で、公式サイトには7日間の体験版もあります。

 

 

いちばんの特徴は、粒の音程を曲のキーにそろえる「Scale Lock」

ふつうのグラニュラーは、曲のキーを気にしません。

音程を動かしたり重ねたりすると、粒がキーの外の音を鳴らして、曲から浮いてしまうことがあります。

 

Lucidのスケールの設定。鍵盤でキーとスケールを選び、Retune・Arp・Chordで粒の音程をそろえる

 

Lucid は、粒ごとに音程を読み取り、選んだキーとスケールにリアルタイムで直します。

公式の説明では、ピッチ補正のように音程を読むので、ボーカルやリードのような1音ずつ鳴る素材でいちばん正確に働くそうです。

 

ボカロの歌のような単音の素材は、この機能がいちばん働きやすい素材ということになります。

 

LucidのScaleとPitch・Detune、粒を和音やアルペジオにするArp・Chordの切り替え(Minimal Audio公式)

 

さらに「Chord」で粒を和音に積んだり、「Arp」で粒をスケールの中で順に鳴らしてアルペジオにしたりもできます。

1本のメロディから、キーを外さない和音や分散和音を作れるのが、Lucid ならではのところです。

 

粒ごとのディレイ・XYパッド・8種類のエフェクトで質感を足す

Lucid は、粒の1つ1つに別々のエフェクトをかけられる作りです。

フィルター、左右への広げ方、ディレイが、粒ごとに用意されています。

 

LucidのGrain Delay。Ping Pong・タップ数(4 Taps)・Shift・Spaceのつまみ(Minimal Audio公式)

 

Grain Delay は、音程をずらしながら何度も返ってくるディレイで、こちらもずらした音程がキーから外れないようになっています。

キラキラした残響を、曲の調に合わせたまま足せる、という狙いの機能です。

 

LucidのXYパッド(Animator)とMacro 1・2、LFO・Curveのモジュレーション(Minimal Audio公式)

 

画面の下には XY パッドがあり、点を動かすと2つのマクロがまとめて動きます。

LFO やカーブを、つまみにドラッグしてつなぐ揺らし方もできます。

 

Lucidのエフェクトラック。Chorus・Compressor・Delay・Distortion・Equalizer・Filter・Reverb・Shifterの8種類(Minimal Audio公式)

 

粒にしたあとの音には、コーラス、コンプ、ディレイ、歪み、EQ、フィルター、リバーブ、シフターの8種類のエフェクトを、最大12個まで並べられます。

 

350以上のプリセットで、グラニュラーを知らなくても始められる

プリセットは13のパックに分かれていて、全部で350以上あります。

和音を作る「Harmony」、アルペジオの「Arps」、伸ばして止める「Stretch」、細かく刻む「Stutter」、空間系の「Ambient」など、目的ごとに並んでいます。

 

公式も、グラニュラーの仕組みを知らなくても、プリセットと XY パッドだけで音が作れると説明しています。

難しい設定から入らなくていいのは、初めてグラニュラーを触る人には助かる作りです。

 

 

今の私は、グラニュラーはPortal、ただし納得はしていない

私は Lucid を持っていないので、ここからは公式の動画を聞いた感想と、今の自分の使い方の話です。

 

グラニュラーのエフェクトは、今はほとんど Output の Portal を使っています。

Portal は優秀だと思っていますが、狙った音にならず、納得できる音がまだ作れていません。

 

Portalでプリセット(AMBIENT LAKE)を読み込んだ状態。2つのマクロつまみがSTRETCHとWASHに名前が変わり、下部のXY CONTROLだけで質感を動かせる

 

グラニュラーは音が大きく変わってしまうので、私の中では飛び道具として使うものになっています。

だからこそ、もう少し思いどおりに扱えるグラニュラーのエフェクトを、もう1本探しているところです。

 

 

Portal を実際に使ってどうだったかは、Portal のレビューにまとめています。

 

公式の音を聞いて感じたのは「EDM寄りのグラニュラー」

Lucid の売りの Scale Lock は、キーから外れない点では心強い機能です。

ただ、それで私の「狙った音にならない」が解決しそうかと言われると、正直、難しいかなと感じました。

 

いちばん大きかったのは、音の方向です。

私は綺麗系のグラニュラーが好きなのですが、公式の動画を聞いた印象では、Lucid は EDM 寄りのグラニュラーに聞こえました。

 

同じ Minimal Audio のシンセ Current 2.0 は、音が好みではなくて見送っています。

それでも、会社でひとくくりにはしていません。

 

シンセとエフェクトは別物なので、優れたものがあれば、同じ会社でもエフェクトは別に考えます。

Minimal Audio の会社のセールページでは、ボーカル用の Evoke と比べて、Lucid のほうがよさそうだとも書きました。

 

ただ、今回 Lucid の動画を聞いた限りでは、Minimal Audio の音そのものが、私には EDM 寄りに感じられました。

 

欲しいのは、Pigmentsに入っているような綺麗系のグラニュラー

私が欲しいのは、手元の Pigments に入っているような方向のグラニュラーです。

Pigments のグラニュラーは、身構えていたわりに、触ってみると意外とすぐに分かりました。

 

Pigments の Sample エンジンで GRANULAR セクションを開いた画面。Scan・Density・Size などのつまみが並ぶ

 

なので、グラニュラーのエフェクトを買い足すなら、Arturia のグラニュラーを選ぶのがいちばん無難だと今は考えています。

Pigments でのグラニュラーの音は、Pigments のレビューに書いています。

 

 

セールの値段でも、私は見送る

今のセールの値段でも、私にはグラニュラーとしては少し高いと感じます。

私の中では、グラニュラーはセールなら4,000円から7,000円くらいで買えるイメージがあるからです。

 

音の方向が自分のイメージと違うことも合わせて、今の私は Lucid をいらないと判断しました。

 

Lucidを買っていい人・見送っていい人

私の考えでは、Lucid が向いているのは次のような人です。

 

  • Minimal Audio の音が好きな人:この会社の製品の音が、もともと好みに合っている人
  • 公式の音を聞いて「これだ」と思った人:Minimal Audio のグラニュラーの音がハマって、好きな音がした人

 

反対に、私のように綺麗系のグラニュラーを探している人は、先に公式の動画で方向が合うかを確かめたほうがいいと思います。

グラニュラーは製品ごとに考え方が違い、同じ「グラニュラー」でも音が大きく変わるからです。

 

Minimal Audio のほかの製品とセールの流れは、こちらの記事にまとめています。

 

Minimal Audioのセールはいつ?EvokeとLucidの値動きと買い時|VocalSynth 2とPortalを持つボカロPの見方

 

過去のセール

Lucid は発売からまだ2か月ほどで、確認できたセールは多くありません。

発売のときの導入価格も、今のセールも、ドルでは$79(通常$129)で、それより下がったことは確認できていません。

 

  • 2026年8月19日〜9月30日:発売時の導入価格 $79(通常 $129)(出典:rekkerd)
  • 2026年10月:¥13,834(通常¥22,609・38%オフ・10月31日まで。Plugin Boutique)
  • 2026年10月20日:Minimal Audio の公式サイトでも $79(通常 $129)

 

Plugin BoutiqueのLucidの製品ページ(2026年10月20日時点で¥13,834・通常¥22,609・38%オフ、評価4.7/34件)

 

なお Minimal Audio は、ほかの製品ではバンドルで60〜70%オフになったこともあります。

その流れは、上で紹介した Minimal Audio の会社のセールページにまとめています。

 

まとめ:音の好みが合うかどうかで決めていい1本

Lucid は、粒の音程を曲のキーにそろえる Scale Lock を軸にした、新しいグラニュラーのエフェクトです。

キーを外さずにハモリやアルペジオを作れるところを、公式はほかのグラニュラーとの違いとして挙げています。

 

ただ、私には音が EDM 寄りに聞こえ、綺麗系を探している自分のイメージとは違ったので、今回は見送りました。

性能より、公式の音を聞いて好きかどうかで決めていいエフェクトだと思います。

 

Minimal Audio のグラニュラーの音を聞いて、好きだと感じた人に。

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グラニュラーを、綺麗系の音でシンセの中から使いたい人に。

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