Pigments レビュー|Dexed・Vitalが合わず流れ着いた、ボカロ制作のファーストチョイスにしているシンセの話

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

シンセは、しばらく無料で回り道をしていました。

Dexed(プリセットが探しにくい)、Vital(初期プリセットが少なく、プリセット集は有料)と試して、どちらも定着しませんでした。

 

そこで買ったのが Pigments(Arturia) です。

作曲20曲目くらいの頃、Audio Plugin Deals のサマーセールで購入しました。

以前の記事にも書きましたが、だいたい100ドルぐらいでした。

 

音源を純正からどう買い足していったかは Logicの音源は純正で足りる? に、シンセを1台に絞る考え方は 音源のそろえ方3戦略 に書いています。

こちらは Pigments という製品のレビューです。

 

まずは公式のトレーラーを貼っておきます。

 

決め手はわかりやすさとモダンな音

Vital は、私にとっては正直使いにくいシンセでした。

Serum は音が太くてかっこいいのですが、EDMに寄りすぎていて、自分がやりたい音とはズレている感じがありました。

 

そんな中で Pigments に決めたのは、見た目・操作がわかりやすそうだったこと、そしてモダンな音が今のボカロ曲にハマりそうだと感じたことです。

Pigments の PLAY タブ。シンプルなビジュアライザーと Timbre・Time・Formant・Fx の4マクロノブだけの簡易画面

 

この PLAY タブのように、パッと見はシンプルな画面が用意されているのも、当時の私には安心材料でした。

ほとんど使っていませんが。

シンセが苦手な人にはいいかもしれないですね。

 

実際に効いたこと:シンセの仕組みが直感的にわかる

PLAY タブの奥には、もう少し作り込める SYNTH 画面があります。

いわゆる基本画面ですね。

Pigments の SYNTH 画面。ENGINE 1 に Wavetable、ENGINE 2 に Sample を選んだ状態で、フィルターやモジュレーションまで1画面に並ぶ

 

ENGINE 1・ENGINE 2 という2段構えで、それぞれにエンジンの種類を選べます。

エンジンは Analog・Wavetable・Sample・Harmonic・Modal の5種類です。

Pigments のエンジン選択メニュー。Analog・Wavetable・Sample・Harmonic・Modal の5種類から選べる

 

現代的なウェーブテーブルの音から、往年のアナログっぽい音まで、幅広く作れます。

私も、曲によって現代的なものから古そうなものまで、けっこう幅広く使っています。

 

グラニュラーも、フィルターもFXも触ってすぐ分かった

グラニュラーは正直、身構えていたのですが、触ってみると意外とすぐに分かりました。

Pigments の Sample エンジンで GRANULAR セクションを開いた画面。Scan・Density・Size などのつまみが並ぶ

 

フィルターの種類も豊富で、往年の名機を意識したモデルまで選べます。

フィルターは結構いじることが多い部分になります。

明確に差が感じやすいですね。

Pigments のフィルタータイプ選択メニュー。Mini・MS-20・Jup-8・SEM など往年のアナログシンセを模したモデルが並ぶ

 

エフェクトも同様に、歪み系から空間系まで最初から本体に入っています。

面白いのは、PS Delayとかですね。

Pigments のエフェクトタイプ選択メニュー。Distortion・Bitcrusher・Chorus・Flanger・Vocoder など多数のエフェクトが並ぶ

 

外部プラグインを足さなくても、この中だけでかなりのところまで音を作り込めます。

 

プリセットは豊富。でも実際に使うのは一部

プリセットの数自体はかなり豊富です。

Pigments の Explore 画面。Bass・Lead・Pad・Keys などタイプ別にプリセットを検索できる

 

タイプ別に探せるほか、気に入った音に近いプリセットを検索できるのも便利です。

ただ、正直に言うと、実際に自分が使うプリセットは決まってきます。

数は多いのですが、使いにくいと感じるものも少なくありません。尖っていて、どこで使うべきかわからないものもたくさんありますね。

 

シーケンサーも本体に内蔵

ステップシーケンサーやアルペジエイターも、Pigments 単体に入っています。

Pigments のステップシーケンサー画面。ON/OFF・VELOCITY・OCTAVE・GATE LENGTH・SLIDE を16ステップで打ち込める

 

ON/OFF だけでなく、VELOCITY・OCTAVE・GATE LENGTH・SLIDE まで16ステップで細かく打ち込めます。

 

期待したほど使えなかったところ

正直に、つまずいたところも書いておきます。

 

音が全体的に太くないです。

EDM やダンス系で欲しくなる「メチャクチャに太い音」は、あまり得意ではない印象です。

そこは Serum のほうが向いていると思います。

 

CPU負荷が高く、Logic がよくフリーズします。

Pigments を1つ挿すだけでも重く、ベース・シンセ・ドローン音・パッドと使っていくトラックが増えるほど、どんどん重くなっていきます。

これがいちばんの弱点で、もっと軽いシンセがあればそちらに移るかもしれない、というのが正直なところです。

というより、おそらく別のシンセも買います。

 

いまの使い方:ボカロ制作のファーストチョイス

不満はありつつも、いまは ボカロ制作でシンセが欲しくなったときのファーストチョイス になっています。

 

ベースは、エレキベースかシンセベースかで使い分けています。

EDM寄りの曲なら、シンセベースは Pigments でサブベースを鳴らし、メインのエレキベースは MODO BASS 2 という組み合わせです。

 

音源を最初に何から買い足すべきかは 最初に変えるべき音源はドラムとベース に、ベース音源の比較は ベース音源の選び方 にまとめています。

 

ベース以外にも、パッドやドローン音、まれにドラムのアーメンブレイクにも使います。

ピアノやサックス、ブラスも使いますし、ストリングスはレイヤーして高音を出すのにも使います。

バイオリンはD6あたりが一番高い音だと思いますが、そこにオクターブ上を重ねて、airy感を足す、という使い方もしています。そうすると大サビとかで埋もれにくくはなりますね。

Pigments の使い方は、こちらの記事にまとめています。

 

誰に向くか、向かないか

向いていると思う人:

  • モダンな音を出せるシンセが欲しい人
  • POPとEDM、どちらのジャンルもやりたい人
  • 映画風・サントラ寄りの音作りをしたい人
  • ウェーブテーブル・グラニュラー・フィルター・エフェクトを1台でまとめて触りたい人

 

あまり向かない人:

  • EDM/ダンス系で「メチャクチャに太い音」が欲しい人 … Serum のほうが向いています
  • CPUに余裕がない環境の人 … 重ねるほど重くなるので、動作環境には注意が必要です

 

購入するなら

私が買ったときは、Audio Plugin Deals のサマーセールで100ドルぐらいでした。

Arturia はセールが多いメーカーなので、急がずセールを待つのがおすすめです。

 

Arturia のアナログシンセ全般が欲しいなら V Collection、エフェクトを何も持っていないなら FX Collection というバンドルもあります。Pigments とか、欲しいエフェクトだけ個別に買うのももちろんありです。

 

Arturia は本体だけでなく、ジャンル別のサウンドバンク(プリセットパック)を単体で追加購入できるストアも持っています。

Arturia 公式サイトのサウンドバンクストア画面。ジャンル別のプリセットパックが単体で購入できる

 

プリセット探しに慣れてきたら、こういったサウンドバンクを買い足すのもありだと思います。

私も買いました。確かセール6000円で、450プリセット。

ただ、すぐに使えるのは数個だったかな、といった感じ。

 

ですが、面白いのが、たまに映画的なのを作りたいとか思うと、サウンドトラック的なので使うと、有用なものもあります。

自分の幅を広げて使う分には、プリセットの拡張もいいかと思います。

結構尖っているのが多いので、そのまま使うのは正直きついのも多数ですね。

 

 

Pigments を含む Arturia 製品のブラックフライデーの買い時は Arturia のブラックフライデーの記事 にまとめています。

買い時の全体像は DTM ブラックフライデーの記事 にまとめました。

 

Pigments を Plugin Boutique で見る →

 

Plugin Boutique での買い方は Plugin Boutique の使い方 にまとめています。

 

競合は考えたか

Serum は購入時にも意識しました。

太くてEDM向きのかっこいい音ですが、自分がやりたい方向とは違ったので見送りました。

 

Avenger は高くて手が出ませんが、総合音源に近い使い方ができるらしく、最近気になっています。

オケとかの追加音源が欲しいですね。

 

Omnisphere も憧れはありますが、こちらも高くて買えていません。

欲しいのですが、データ容量もあり、うーんといった感じ。

ピアノのkeyscapeも欲しいですね。

それと組み合わせられるらしいので。お金的にまだ先になりそうです。

 

まとめ

Pigments は、無料のDexedやVitalで定着しなかった自分にとって、ちょうどいい着地点でした。

シンセの仕組みが直感的にわかり、ウェーブテーブルからグラニュラーまで1台で幅広くカバーできます。

 

万能ではありません。音は全体的に太くなく、CPU負荷の高さでLogicがよくフリーズします。

 

それでも、いまもボカロ制作でシンセが欲しくなったときのファーストチョイスです。

 

Pigments を Plugin Boutique で見る →

 

1曲を最後まで作る流れは まず1曲を完成させるまで に書いています。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。