ボカロPになって、曲を作って投稿した。でも再生数がまったく伸びない。
そんなことがあるかもしれません。
私もそうでした。
再生されない理由はいろいろあります。でも、せっかく聴いてもらえたときに「音が安っぽい」で損しているなら、もったいない。中でもドラムとベース=低音は、一番ごまかしが効かない場所です。
前回の記事(初心者ボカロPの音源は、最初からKOMPLETEでよかった)では、理想を言えば総合音源(KOMPLETE)を最初に買うのが結局いちばん安い、と書きました。
ただ、そこまでの予算は出せない、全部の音源は要らない、という人もいると思います。
その場合、最初の1〜2個だけ専用音源にするなら、ドラムとベースにしてください。というのが今回の話です。
なぜドラムとベースなのか
私は最初のころ、ドラムもベースも Logic の純正のまま作っていました。
コードやメロディは純正シンセでもそれなりに聞けます。
しかし、できあがった曲をスマホの小さいスピーカーで聞くと、どうにも安っぽい。
原因はほぼ毎回、キックとベースです。
低音は音量が大きくて目立つぶん、打ち込み臭さや迫力のなさがそのまま出ます。
ここが緩いと、上に何を乗せても「素人の曲」に聞こえてしまう。

上は専用ドラム音源(Addictive Drums 2)の編集画面です。
キック1個ずつにトーンやエンベロープの調整があり、下段にはキット全体のミキサーがあります。
純正 Drummer だと「パターンを選んで音色を差し替える」までは早いのですが、こういう細かい詰めがしづらく、私は途中で物足りなくなりました。
ベースも、XO と MODO BASS 2 を入れる前後で曲の土台が変わりました。
導入の経緯は前回の記事(Logicの音源は純正で足りる?)に書いています。
ドラムに何を選ぶか
ドラム音源は数が多くて迷いますが、私の感覚では作る曲がどっち寄りかで3つに分かれます。

- 打ち込み前提・アナログ/エレクトロ寄りの曲(ボカロ曲はこれが多い)→ XO。サンプルを自分で選んで組む音源です。キックとスネアを1個ずつ吟味できるので、抜けのいい低音を作りやすい。ボカロのミックスとは相性がいいと感じます。
- 生ドラムのバンドっぽい曲(ロック・ポップス)→ Addictive Drums 2。生ドラムの録音を鳴らす音源で、プリセットが実戦的。読み込んで叩かせるだけで、それなりに聞ける音になります。いちばん手っ取り早く「純正っぽさ」から抜けたいならこれ。
- 変わった音・音作りそのものを詰めたい → Battery 4。パッドに好きな音を貼って自分のキットを組むサンプラーです。特殊なドラムや、独自の質感を狙うとき向き。
私は3つとも持っていますが、初心者ボカロPが最初の1個を選ぶなら、曲が打ち込み中心なら XO、生ドラムをやるなら Addictive Drums 2、で十分だと思います。
ベースに何を選ぶか
ベースは、まず無料の Ample Bass P Lite II から始めれば十分です。
純正プラグインよりずっと生っぽく、指弾きのニュアンスも出ます。
物足りなくなったら MODO BASS 2。
弦をシミュレーションする物理モデル音源で、ピッキングの位置やスライド、ゴーストノートといった「弾き方」を細かく設定できます。
ここが打ち込みの人っぽさに効きますし、データ容量も小さいのがいいですね。

ゴーストノートというのは、主音の合間に置くベロシティを大きく下げた短い音のことです。
上の画像で選んでいるノートはベロシティ15。
ほとんど聞こえない音ですが、これがあるだけで、のっぺりした打ち込みが少し人っぽくなります。
生のベースは、人の手が絶えず弦に触れているので、弱い音や小さなノイズが鳴り続けています。
それを打ち込みで再現するのがゴーストノート、というイメージです。
私はベースのゴーストノートの入れ方を、下の動画(Reo さん)を見て覚えました。
真似してやってみたら、初めて「打ち込みなのにリアルな感じ」が出せる気がしました。
後回しでいいもの
ドラムとベース以外は、当面そろえなくて大丈夫です。
- ピアノ:Logic 純正の Alchemy や Sampler の音で十分聞けます。
- ストリングス:無料の Spitfire LABS で当面しのげます。
- シンセ:純正か、Pigments を1台。シンセ1台でどこまでやれるかは前回の記事(音源の集め方3つ)に書きました。
メロやパッドは純正プラグインでも意外と気になりません。
低音とは事情が違います。もちろん、欲しい時が買い時ですがね。
予算別のそろえ方
※価格は2026年時点のおおよそです。最新は各公式で確認してください。
- 0円:純正 Drummer + 無料 Ample Bass P Lite II。まずはこれで1曲を完成させる(まず1曲を完成させるまでの記事)。
- 〜2万円:ドラムかベース、不満が大きいほうの片方だけ専用音源に。私の場合はドラムが先でした。
- 〜4万円:ドラムとベース、両方を専用音源に。ここまで来ると曲の土台がだいぶ変わります。
- それ以上出せるなら:個別に足すより、前回書いた総合音源(KOMPLETE)を狙うほうが結局お得です(理由はこの記事)。
まとめ
- 曲が再生されない理由はいろいろあるが、聴かれたときに音で損しているならもったいない
- 低音=ドラムとベースが、一番ごまかしが効かない。最初の1〜2万円はここに使う
- ドラム:打ち込み中心なら XO/生ドラムなら Addictive Drums 2/特殊な音なら Battery 4
- ベース:無料の Ample Bass P Lite II で始めて、物足りたら MODO BASS 2。ゴーストノートを入れると人っぽくなる
- ピアノ・ストリングス・シンセは純正や無料で後回しでいい
- 予算が出せるなら、個別買いより総合音源(前回の記事)
ぜひ、初心者ボカロPの方はご検討ください。





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