音源(ドラム・ベース・シンセなどの「音を鳴らす」道具)の集め方には、大きく3つの型があるかと思います。
- 総合音源を1つ買う(KOMPLETE など)
- 個別に良いものを1つずつ買う(ドラム専用、ベース専用…)
- シンセ1台で大半をまかなう(Pigments など)
私は長いあいだ 2 でやってきました。
でもいま初心者ボカロPに勧めるなら、絶対に1 です。
それも Native Instruments KOMPLETE を、最初に買う。
理由は、2 で買い集めた結果、合計額が KOMPLETE を超えてしまったからです。
先に断っておくと、私は KOMPLETE を持っていません。
持っているのは同じ「総合音源」タイプの IK SampleTank 4 です。
それを使った経験と、個別に買い集めた経験の両方から、「最初から KOMPLETE にしておけばよかった」と思うようになった、という話です。
私がやった回り道(型②:個別に買う)
最初、KOMPLETE は値段が高くて手が出ませんでした。
なので、純正で不満が出るたびに専用音源を足していきました。
- ドラム:XO / Addictive Drums / Battery 4
- ベース:MODO BASS 2
- ギター:Ample Guitar

XO や MODO BASS を買った経緯は前回の記事(Logicの音源は純正で足りる?)に書きました。
1つずつは良い買い物でした。
専用音源だけあって質は高いし、必要になってから買ったので無駄もない。
問題は、気づいたら合計額が KOMPLETE の1本分を超えていたこと。
しかも音源ごとに操作を覚え直しで、セールを待つ管理もそのぶん増えました。
最初から総合音源を1つ買っていれば、お金も手間も少なくて済んだはずです。特にKOMPLETEはSampleTank 4のように1つのやつが総合音源ではなく、専用のソフトがたくさんセットでついてくるイメージです。
例えば、ギターの音源、オケの音源、Brassの音源などのようなイメージですね。
初心者ボカロPには型①(総合音源)、特に KOMPLETEがおすすめ

上は私が使っている SampleTank 4 の画面です。
KOMPLETE はこれのもっと大きいもの、と考えてください。
総合音源を1つ勧める理由は以下の通りです。
- 音のレベルが高い。突出した専用音源には一歩譲りますが、体感で「中の中〜上の下」くらい。初心者が最初にそろえるには十分すぎます。
- セールで安いことが多い。定価では買いません。年に何度かの大きいセールを待てば、個別に買い集めるより確実に安い。
- プロで使っている人が非常に多い。困ったときの情報・チュートリアルが豊富で、詰まりにくい。
- これ1本でピアノ・ドラム・ベース・シンセ・ストリングスが埋まる。当面「次はどれを買おう」から解放されて、曲づくりに集中できます。
正直なデメリットも書いておきます。
容量が数十GBになる。
最初の出費は大きい(だからセールで買う)。
入っている音源の大半は一度も開きません。
それでも、②で少しずつ買い足していく総額と手間を考えると、最初から①のほうが安いというのが今の私の結論です。
型②が向くのは「ここだけは専用が欲しい」がある人
個別買いが向くのは、作る曲の編成が決まっていて、特定のカテゴリに強いこだわりがある人です。
私の場合はギターがそれで、Ample Guitar の Telecaster モデル(TC)を使っています。

総合音源を土台にして、どうしても気になる1〜2カテゴリだけ専用音源を足す。
この足し方なら②も無駄になりません。
型③(シンセ1台)は「お金を一切使いたくない人」向け

どうしてもお金をかけたくないなら、Pigments や Serum のようなシンセを1台だけ用意して、そこで全部作るのもアリです。
上の画像は私の26曲目のプロジェクトで、明るいチップチューン系(ぴこぴこ系)の曲です。
メロもベースもドラムのキックも、全部 Pigments で作りました。
シンセなので、音は作り込めばどうにでもなります。
ただ、生っぽいドラムやアコースティックな音がほしい曲になると、シンセ1台では詰まります。
汎用性で見れば、無難なのはやはり①の総合音源です。
いちばん大事なこと:音源より曲
最後に、身も蓋もない話を。
音源の値段や本数より、曲の構成・ミックス・人の耳を引けるかのほうが、仕上がりへの影響はずっと大きいです。KOMPLETE クラスの音がひととおりあれば、「音源のせいで曲が良くならない」ということはまず起きません。あとは曲づくりそのものに時間を使ったほうがいい。
高い音源を買うこと自体が目的にならないように、というのは自分への戒めでもあります。
もちろん、プラグインを買うだけで幸せで、曲は作らないという人もいるかと思います。そういう人は、ひたすらプラグインを買ってもいいと思います。多分ね。
まとめ
- 音源の集め方は ①総合音源1つ/②個別に逐一/③シンセ1台
- 初心者ボカロPへの結論は ①、それもセールで KOMPLETE。②の買い集めは回り道で、総額は高くなりがち
- 「ここだけは専用が欲しい」があるカテゴリだけ、②で足す
- お金を一切かけたくないなら③(シンセ1台)。ただし無難なのは①
- 音源より曲。KOMPLETE クラスがあれば十分、あとは構成とミックス
- 買う場所の選び方はPlugin Boutiqueの使い方の記事に書きました
総合音源に手が出ないうちは、せめて ドラムとベースだけ 専用音源にすると、曲の印象がいちばん変わります。
その話は次の記事で書きます。





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