138GB に、524の音色。
EastWest の ICONIC は、ARP 2600 や Prophet-5 といった昔の名機シンセを、それだけの量で録り直した音源です。
紹介動画は前にチラッと見たことがあって、今回あらためて見直しました。
80年代のシンセに近い音が出ていて、見た目も使いやすそうで、かなり好印象でした。
それでも、今の私は買いません。
古いシンセの音は、手持ちの音源でもう出せているからです。
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ICONICは、ヒット曲を作った名機シンセを録り直した音源
ICONIC は、オーケストラ音源で知られる EastWest が出しているシンセと鍵盤の音源です。
音作りを担当したのは、マイケル・ジャクソンの「Thriller」でシンセのプログラミングをした Anthony Marinelli だと、公式で紹介されています。
公式の一覧に並んでいる楽器は、次の8台です。
- ARP 2600
- Synclavier II
- Roland Jupiter-8
- Sequential Prophet-5
- Yamaha CS-80
- Minimoog Model D
- Oberheim OB-X
- Fender Rhodes(エレピ)
これらを1台ずつ鳴らすだけでなく、何台かを重ねて、昔のヒット曲で使われたような音に組み直したプリセットが入っています。
全部で524音色、容量は138GBです。
公式は「既存の曲のサンプルは使っていない」とも書いています。
同じか近い機種と音作りで、雰囲気を再現した音だということです。
録り方にもこだわりがある:テープとスタジオの鳴りを足せる
シンセは EastWest のスタジオで録音したうえで、テープレコーダーにも通して録っています。
テープを強めに鳴らしたときの、少し歪んだ厚みのある音も選べるということです。
さらに、録った音を別のスタジオでスピーカーから鳴らし、複数のマイクで録り直しています。
ライン録りの音に、部屋の鳴りを混ぜられる作りで、「Thriller」のエンジニアがよく使っていたやり方だと公式は説明しています。
見やすい1画面に、XYパッドとアルペジエーター
画面は1ページにまとまっていて、真ん中に大きな XY パッドがあります。
Stutter・Dream・Space・Grit の4つのマクロから1つを選び、パッドの点を動かすと、いくつものつまみが一緒に動く仕組みです。
ほかに公式で挙げられている機能は、次のとおりです。
- 16ステップのアルペジエーター(スウィング・ゲート・ランダムなど)
- 2音のあいだを滑らせるポルタメント
- ハイパスとローパスの2つのフィルター(Moog で知られるラダー型も選べる)
- LFO と、最大32ステップのステップ LFO
- 金属的な音を作るリングモジュレーション
- 歪み(ビットクラッシャー・ディストーション・ファズ)
- コーラス・フェイザー・テープエコーを再現したディレイ・リバーブ
動画で見た印象は、見やすくて、モダン寄りの構成でした。
昔のシンセの音なのに画面は今風で、Arturia の V Collection に少し似た雰囲気も感じます。
公式の紹介動画で、どんな音が鳴るかを確かめられます。
今どきのポップス向けの拡張と、動かすための準備
ICONIC を買うと、BEYOND ICONIC という拡張パックも付いてきます。
こちらは、今のポップス・ヒップホップ・EDM 向けのプリセットを集めたものです。
昔の音をそのまま使うだけでなく、今の曲に混ぜやすい音も最初からそろっているのは、ボカロ曲で使うときにも助かる点だと思います。
動かすには、EastWest の無料のプレイヤー「Opus」が要ります。
公式の動作環境では、メモリは最低16GB、Mac は macOS 10.15 以降で、Logic Pro にも対応しています。
138GB あるので、入れる前にディスクの空きは確かめておいたほうが安心です。
EastWest のサブスクの ComposerCloud+ にも入っていて、ほかの EastWest の音源もまとめて使いたい人は、そちらも候補になります。
買い切りとサブスクの違いは、ComposerCloud+ と買い切りの比べにまとめています。
古いシンセの音は、UVI WorkstationとDexedで出せている
昔のシンセの音は、私もボカロ曲でたまに使います。
そのときに鳴らしているのは、UVI Workstation と、ヤマハの DX7 を元にした無料の Dexed です。
UVI Workstation では、UVI の古いデジタルシンセの音源(Digital Synsations)を鳴らしています。

この2つで、80年代っぽい音を足したい場面はひとまず間に合っています。
UVI の音源のセールの時期は、UVI のセールの記事にまとめています。
質の高さは感じる。でも1万8,000円ほどでも、今の私は買わない
EastWest の音源は、Hollywood Strings 2 などで私も使っていて、録音の質の高さはよく知っているつもりです。
ICONIC の動画からも、その質の高さは伝わってきました。
それでも、1万8,000円ほどまで下がっていても、私には高く感じます。
古いシンセの音は手持ちで出せているので、今は要らないというのが正直なところです。
それに、アナログのシンセをまとめて揃えるなら、私は Arturia の V Collection のほうに目が行きます。
1970〜80年代の曲が好きで、アナログのシンセはいつか欲しいと思っているからです。
V Collection の入門版のセールの時期は、V Collection 11 Intro のセールの記事にまとめています。
ICONICが向いている人
私は見送りですが、合う人はいると思います。
1つは、アナログシンセの音が好きで、Prophet などの実機を録った音が欲しい人です。
シンセのつまみを一から回すより、名機の音を録ったものを鍵盤で鳴らしたい人には、ICONIC の作りはまっすぐ合います。
もう1つは、シンセの音源をまだ持っていなくて、昔のシンセの音を手頃に揃えたい人です。
8台分の音と BEYOND ICONIC のプリセットが1本に入っているので、選ぶ価値はあるかもしれません。
シンセの音源をほかと比べて選びたい人は、シンセのプラグインの選び方も参考にしてください。
過去のセール
ICONIC の通常の価格は、EastWest 公式で $299 です。
- 2024年10月:$299(発売。拡張の BEYOND ICONIC とセット)(出典:rekkerd.org)
- 2026年3月:$159(68%オフ・3月15日まで。ICONIC・Forbidden Planet・LO-FI・String Machine の Future Bundle。AudioDeluxe)(出典:rekkerd.org)
- 2026年4月:$89(4月29日まで。Audio Plugin Deals)(出典:rekkerd.org)
- 2026年10月20日:¥17,926(通常¥52,110・65%オフ・11月1日まで。Plugin Boutique)
EastWest は、ほかの製品も含めて年に何度も大きく値下げする会社です。
4月には$89まで下がったことがあり、急いでいなければ、次のセールを待つ選び方もあります。
Plugin Boutique には、ドラムマシンの音源 DrumX と ICONIC のセットもあります。
EastWest のほかの製品のセールの流れは、こちらにまとめています。
ブラックフライデーのほかの製品のセールは、ブラックフライデーのまとめに会社ごとにまとめています。
まとめ:名機の実機の音が欲しいなら、選ぶ理由がある
ICONIC は、Prophet-5 や Jupiter-8 など8台の名機を録り直し、今風の1画面で鳴らせるようにした音源です。
動画で見た音と画面には、かなり好印象を持ちました。
ただ、私は UVI Workstation と Dexed で古いシンセの音が出せているので、今回は見送りです。
それでも、アナログの名機の音が好きな人や、シンセの音源をこれから揃える人には、選ぶ理由がある1本です。
Prophet などの名機を録った音を、そのまま鍵盤で鳴らしたい人に。
🔥 セール中 ¥17926(通常 ¥52110)〜11/1まで:EastWest ICONIC を見る →
1台ずつより、昔のアナログシンセをまとめて揃えたい人に。
Arturia V Collection 11 Intro を Plugin Boutique で見る →






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