正直に言うと、X-DynEQ を先に知っていたら、EQ はこちらでもよかったかもしれません。
私がふだん使っている EQ は、FabFilter の Pro-Q 4 です。
SSL の X-DynEQ を動画で見たとき、画面の作りも考え方も、その Pro-Q 4 にかなり近いと感じました。
同じ SSL の G3 MultiBusComp は、3つの帯域に分けてかけるバスコンプで、こちらも見やすい画面です。
ただ、2本とも私は持っていません。
この記事では、公式の説明と動画を見たうえで、どんな人なら買う理由があるかと、過去のセールをまとめます。
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X-DynEQ:Pro-Q 4 にかなり近い、24バンドのダイナミック EQ
X-DynEQ は、SSL のダイナミック EQ です。
公式の説明では、バンドは最大24個まで置けて、フィルターの形は20種類あります。
ベル型とシェルフ型のバンドは、どれもダイナミック EQ に切り替えられます。
切り替えると、そのバンドは音が大きくなったときだけ削る(または持ち上げる)動きになります。

ほかに公式が挙げているのは、次のような機能です。
- アタック・リリース・スレッショルドを、入ってくる音に合わせて自動で決める Auto
- バンドごとに、Mid・Side・左・右を分けて処理できる
- 別のバンドや外の音をきっかけにして動かすサイドチェイン
- 周波数を鍵盤の音の高さで見られるピアノロール表示
もとになっているのは、SSL の普通の EQ である X-EQ 2 です。
そこにダイナミック EQ と、ノッチ・バンドパス・ティルトの3つのフィルターが足されています。
上は SSL 公式の紹介動画です。
見た限りでは、帯域ごとに音のかかり方の種類を切り替えるのは簡単そうに見えました。
Pro-Q 4 を持っているなら、X-DynEQ は要らないと思う
動画を見てまず思ったのは、ほとんど FabFilter の Pro-Q 4 と同じだということです。
画面の見え方も、私がボーカルに挿している Pro-Q 4 とほぼ同じです。

これは私がボーカルに挿している Pro-Q 4 の画面です。
ローカットのあとに、いくつかのバンドを置いています。
なので、Pro-Q 4 をすでに持っている人なら、X-DynEQ を足してもできることはほとんど増えないと思います。
逆に言えば、まだ Pro-Q 4 のような EQ を持っていない人には話が変わります。
EQ の仕組みとしては、私が見た限りほぼ同じことができるので、Pro-Q 4 の代わりの入口になります。
私が「知っていたらこっちでもよかった」と思ったのは、この点です。
Pro-Q 4 の使い方は、Pro-Q 4 のレビューにまとめています。
G3 MultiBusComp:3つの帯域に分けてかけるバスコンプ
G3 MultiBusComp は、SSL のバスコンプを低域・中域・高域の3つに分けて使えるようにしたプラグインです。
2023年7月に発表されました。
帯域ごとにコンプの設定を変えられて、SSL らしい「まとまり」を出すのが売りです。
SSL の 4000 シリーズのコンソールをもとにした「4K Drive」というつまみもあり、音に色を足せます。

画面は、LOW・MID・HIGH の3つが横に並んでいて、どの帯域がどれだけ潰れているかが見やすい作りです。
画面の大きさは、元の50%から200%まで変えられます。
公式のチュートリアル動画を見ると、かけたあとは音が若干前に出てくる感じがしました。
使いやすそうな印象は、かなり受けました。
コンプは、手持ちの Pro-C 3 の方がいい
G3 も、私の環境では手持ちの FabFilter で代わりになると思っています。
曲全体のまとまりは、Pro-C 3 のグルー系のプリセットで作っているからです。

これはステレオアウトに挿した Pro-C 3 で、Mixbus のプリセットから Gorgeous Glue を選んだところです。
EQ は X-DynEQ でもよかったかもと思う一方で、コンプに関しては FabFilter の方がいいというのが私の考えです。
ただ、G3 は帯域を分けてかけるマルチバンドコンプなので、普通のコンプとは役割が別です。
マルチバンドコンプをまだ1本も持っていない人なら、5,000円前後で買えるなら買う理由になると思います。
FabFilter のマルチバンドコンプである Pro-MB の値動きは、Pro-MB のセールの記事にまとめています。
向く人・要らない人
X-DynEQ が向くのは、FabFilter の EQ のような高い EQ をまだ持っていない人です。
ダイナミック EQ まで含めて、1本でそろえたい人の入口になります。
G3 MultiBusComp が向くのは、マルチバンドコンプが欲しくて、まだ持っていない人です。
逆に、Pro-Q 4 を持っている人に X-DynEQ は要らないと思います。
Pro-C 3 のようなコンプでまとまりを作れている人も、G3 を急いで足す必要はありません。
過去のセール
2本とも、ここ1年で何度か大きく下がっています。
- 2025年9月:G3 MultiBusComp が $29(通常 $99・70%オフ・9月30日まで・Plugin Boutique)(The Beat Community)
- 2025年10月:X-DynEQ が $29(通常 $149・11月11日まで・Plugin Boutique/AudioDeluxe/SSL 公式)(Rekkerd)
- 2026年4月:G3 MultiBusComp が $29.99(通常 $99・AudioDeluxe)(Bedroom Producers Blog)
- 2026年10月16日:Plugin Boutique の SSL のセールで、X-DynEQ・G3 MultiBusComp ともに ¥4,880(通常 ¥17,250・71%オフ・11月1日まで)

ドルの値段で見ると、ここ1年はどちらも $29 前後まで下がることが多いです。
SSL のほかのプラグインのセールの時期は、SSL のセールの記事にまとめています。
同じ SSL の G3 が入ったセットは、SSL Greatest Hits Bundle のセールの記事で比べています。
まとめ:持っている道具しだいで、どちらも「要る人」と「要らない人」がはっきり分かれる
X-DynEQ は、Pro-Q 4 にかなり近い仕組みのダイナミック EQ です。
Pro-Q 4 を持っている私には要りませんが、高い EQ をまだ持っていない人には入口になると思います。
G3 MultiBusComp は、コンプとしては手持ちの Pro-C 3 の方が好みです。
それでも、マルチバンドコンプを持っていない人には、手の届く1本です。
FabFilter のような高い EQ を、まだ持っていない人に。
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マルチバンドコンプが欲しくて、まだ持っていない人に。
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