ボカロPを始めてから、ベースはずっと打ち込みです。
最初は Logic 純正、次に無料の Ample Bass P Lite II、という順で使ってきました。
無料の Ample も、正直よく鳴ります。
ただ、細かいスライドやハンマリングを打ち込みたいと思ったときに手が止まって、そこで MODO BASS 2(IK Multimedia) を買いました。
作曲10〜15曲目くらいのころで、バージョンは 2 です。
まずは公式のトレーラーを貼っておきます。
じつは、最初に買い足したベース音源は Ample Bass Upright(ウッドベース)でした。
アップライトベースの音が好きだったからです。
ただ、これはジャンルを選ぶ音で、ボカロや普通のポップスに万能で使える1本ではありませんでした。
そこを埋める「通常ベースの本命」として MODO BASS 2 を選んだ、という流れです。
先に結論を書きます。
打ち込み中心のボカロ曲で 弾き方まで作り込みたいなら、MODO BASS 2 は買ってよかった です。
いまも、通常のベースはほぼこれで弾いています。
弱点もはっきりあって、スライドまわりの打ち込みは面倒です(後述します)。
そこが楽だと言われている EZbass(Toontrack)を、次は買うかもしれない、というのが正直なところです。
ベース音源そのものの比較(純正 / 無料 Ample / MODO / UJAM など)は ベース音源の選び方 に、純正でどう停滞して買い足したかは Logicの音源は純正で足りる? と 最初に変えるべき音源はドラムとベース に分けて書いています。
こちらは MODO BASS 2 という製品のレビューです。
実際に効いたこと:物理モデルで「弾き方」まで作れる
MODO BASS 2 は、サンプルを鳴らすのではなく 物理モデル でベースを鳴らす音源です。
弦、ピックアップ、弾く位置、指かピックかスラップか、といったところまで設定できます。
機種も多く、たくさんベースが選べます。
ただ、私はそれほど違いがわからないので、ほぼジャズベになってしまいますね。

私にとっていちばん効いたのは スライドとハンマリング です。
純正だと「音を小さくして繋ぐ」くらいしかできなかったところが、弾き方として入るようになりました。
スラップも使えて、これは単純に面白いです。
ピックと指を切り替えられるのも面白い機能です(正直、私の耳ではそこまで差は分かっていませんが)。

ゴーストノートは、フレーズの隙間が空くところに、短くて弱い音をちょっとだけ入れています。
MODO BASS 2 にはゴースト用の MIDI アーティキュレーションが用意されているので、それを使って打ち込んでいます。
ゴーストノートとか、弦指定とか、たくさん配置しています。
ゴーストノートの具体的な入れ方(ベロシティの下げ方や置く位置)は 最初に変えるべき音源はドラムとベース に、参考にした動画つきで書きました。
物理モデルなので データ容量が小さくて軽い のも、地味にありがたい点です。
サンプルの読み込み待ちがなく、立ち上がりが速いです。
期待したほど使えなかったところ
正直に、面倒だった部分も書いておきます。
スライドの打ち込みが面倒です。
MODO BASS 2 は、弦が合っていないとスライドしてくれません。
そして、こちらが何も指定しないと 勝手に3弦・4弦へ音を割り振る ので、狙った弦でスライドさせるためにアーティキュレーションを1個ずつ打ち込むことになります。
ここがいちばん時間を食います。
右側のD STRINGとかの部分ですね。

EZbass はこの弦の指定が要らないらしく、そこは気になっています。
ベースの種類は多いけれど、違いが分かりません。
P、J、5弦、アクティブ……とモデルはたくさん入っているのですが、素人の私には音が似て聞こえます。
先ほども書きましたが、結局、ジャズベを使い回しています。
リアルさは Ample に負けます。
Ample は実際の録音なので、当然といえば当然です。
アップライトも、Ample Bass Upright のほうがリアルでした。
MODO BASS 2 の強みは「弾き方を作れること」であって、「録れたての生っぽさ」ではない、という理解でいます。
アンプはほぼ使っていません。
MODO 内蔵のアンプは作り物っぽいと言われていて、私もアンプはオフにして、Logic のアンプに繋ぎ直しています。
いまの使い方:通常ベースは MODO、EDM は Pigments
使い分けはこうなっています。
- 通常のベース … ほぼ MODO BASS 2。ポップス・ロック寄りのボカロ曲はこれです。
- バラード・クラシック風 … Ample Bass Upright(ウッドベース)。
- EDM … Pigments(シンセベース)。
出番が多いのは MODO BASS 2 と Pigments で、両方を同時に使うこともよくあります。
サブベース(低いところ)を Pigments、その上に乗る通常のベースを MODO、という重ね方です。

ベーストラックの処理も少しだけ書いておきます。
EQ は 100Hz 近くをローカットして、ドラムとはっきり住み分けます。
これは最近、本で学んで直したところで、それまではキックとかなり近い帯域で鳴らしていました。
キックとの被りは EQ だけでなく ダッキング でも処理しています。
いまは ShaperBox 3 を使っています。
以前は Kickstart 2 でしたが、Logic だと挙動がおかしく(オーディオシンクが効かないようです)、たまたま買った ShaperBox でダッキングできたので乗り換えました。ShaperBox 3もオーディオシンクはできません。そのため、midiでのダッキングです。
EQ は FabFilter の Pro-Q も併用しています。
低音の住み分けの考え方は サチュレーションの記事 と 最初に変えるべき音源はドラムとベース に書いています。
誰に向くか、向かないか
向いていると思う人:
- 打ち込み中心のボカロ曲で、スライド・ハンマリング・スラップまで入れたい人
- 容量が小さくて軽いベース音源が欲しい人
- P/J・指/ピック/スラップ・5弦などを1本で切り替えたい人(違いが分かる人ならなお良い)
あまり向かない人:
- とにかく生の録音の質感が欲しい人 … Ample など実サンプル系のほうがリアルです
- スライドを手早くたくさん打ち込みたい人 … 弦の割り当てが絡んで手間がかかります(EZbass のほうが楽らしいです)
- ベースラインを弾いてほしいだけの人 … UJAM Virtual Bassist(ベース音源の選び方)。ただし私は UJAM のギターでソロが弱くて困った経験があり、そこは割り切りが要ります
- ウッドベース・シンセベースが主目的の人 … Ample Bass Upright / Pigments など別の道具になります
購入するならば
私は9,000円前後で買いました。
2026年のセールでは5,000円台まで下がったこともあり、定価で買う製品ではありません。
過去のセールはMODO BASS 2 のセールの記事にまとめました。
IK Multimedia はセールがとても多く、割引率も大きいメーカーです。
急ぐものではないので、セール時期を狙ってください。
なお、クロスグレードや JamPoints は公式(直販)中心で、IK はハード(実機)を買ってもポイントが貯まります。
他に IK 製品を持っている、あるいは買う予定があるなら、公式の価格も見比べるといいです。
買い時の全体像は DTM ブラックフライデーの記事 にまとめました。
MODO BASS 2 を Plugin Boutique で見る →
Plugin Boutique での買い方は Plugin Boutique の使い方 にまとめています。
競合は考えたか(Trilian と EZbass のこと)
MODO BASS 2 を買うとき、他のベース音源をきっちり比較したわけではありません。
「通常ベースの万能な1本」が欲しくて、打ち込みボカロPの定番で安かった MODO BASS 2 にした、という感じです。
Spectrasonics Trilian は憧れはありましたが、高くて買えませんでした。
安ければ買っていたと思います。
UJAM Virtual Bassist は、正直、安すぎてかえって不信感がありました。
UJAM のギター(Virtual Guitarist)は持っているのですが、バッキングは良くてもソロがまったくダメで、使いにくかったです。
ベースも同じ心配があって、手を出していません。
いま一番気になっているのは EZbass(Toontrack) です。
MODO で面倒だったスライドの弦指定が要らないらしく、次に買うならこれかな、と思っています。
何が違うのかは、MODO BASS 2 から見た EZbassで調べてまとめました。
まとめ
MODO BASS 2 は、無料ベースの次の1本として、しっかり役に立ちました。
スライド・ハンマリング・スラップを打ち込みに入れられるようになったのが大きいです。
ただし、万能ではありません。
生の質感は実サンプル系に譲りますし、スライドの弦割り当ては面倒です。
それでも、通常のベースはいまもほぼ MODO BASS 2 で弾いています。
EDM の Pigments と2本立てにするのが、いまの私の定番です。
MODO BASS 2 を Plugin Boutique で見る →
1曲を最後まで作る流れは まず1曲を完成させるまで に書いています。







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