Maselec MLA-4は要る?|マスタリングの3バンドコンプを、ダイナミックEQで足りると見たボカロPの判断

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

 

Ozone にマルチバンドコンプが付いていることは、前から知っていました。

でも、マスタリングで少し触っただけで、低音だけ・高音だけを抑えるような使い方はしてきませんでした。

 

そんな私が、マスタリング用の3バンドコンプ Maselec MLA-4 を調べてみました。

結論から書くと、私には要らないと判断しています。

 

動画で見た印象は悪くありません。

ただ、似たことはダイナミック EQ でほぼできると考えたからです。

 

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Maselec MLA-4は、帯域を3つに分けて「抑える」も「広げる」もできるコンプ

MLA-4 は、音を低音・中音・高音の3つの帯域に分けて、それぞれ別々に音量の動きを整えるプラグインです。

ふつうのコンプは大きい音を抑えるだけですが、MLA-4 は帯域ごとに抑える(圧縮)と、広げる(拡張)の両方ができます。

 

元になったのは、マスタリングの現場で使われてきた Maselec のハードウェアです。

設計者の Leif Mases さんと一緒に作った、公認の唯一のプラグインだと Plugin Boutique のページに書かれています。

 

Maselec MLA-4 の画面全体。左に帯域を分ける2つのつまみ、中央に LOW・MID・HIGH の3つの帯域、右にメーター(Relab 公式)

 

作っているのは、Relab Development です。

KVR Audio によると、発表は2025年2月で、通常の値段は $199 でした。

 

帯域ごとに、つまみが一通りそろっている

LOW・MID・HIGH のそれぞれに、どこからかけるか(threshold)・どれくらいかけるか(ratio)・かかり始めと戻りの速さ(attack・release)のつまみがあります。

Relab 公式によると、圧縮は最大 6:1、拡張は 1:2 までです。

 

MLA-4 の LOW・MID・HIGH の3帯域。帯域ごとに ratio・attack・release・threshold のつまみと SOLO・THD のボタンがある(Relab 公式)

 

帯域ごとに SOLO で、その帯域だけを聞くこともできます。

THD は、その帯域にだけアナログらしい歪みの色を足すボタンです。

 

ハードウェアに無かった機能も足されている

帯域ごとに音量を大きく動かすと、全体の音のバランスが崩れやすくなります。

Auto Spectral Balance は、それを帯域ごとに自動で補正する機能です。

 

もう1つの特徴が、サイドチェーンのリンクです。

全部の帯域を一緒に動かすか、別々に動かすかに加えて、低音の動きに合わせて中音や高音のかかり方を変えるモードがあります。

 

MLA-4 の帯域を分けるつまみ(crossover frequencies)と sidechain link のつまみ。Off・Linked のほか低い帯域から上の帯域へ伝える L→M・L→H・L→HM がある(Relab 公式)

 

帯域の分かれ目は、左右2つのつまみで決めます。

低い側は 100Hz〜800Hz、高い側は 1.5kHz〜12kHz の範囲から選ぶ形です。

 

動画では、かけると前に出て、帯域ごとにきちんと動いていた

Relab の公式チャンネルには MLA-4 の動画が無かったので、私はレビューの動画で確かめました。

見ていて感じたのは、ちゃんとかけると音が前に出てくるということです。

 

 

帯域を分けて、それぞれがきちんと動いている様子も分かりました。

細かい設定ができるのも、動画からよく伝わってきます。

 

ただ、音の良し悪しは、自分の曲に挿して使ってみないと分からない部分があります。

話のない、音だけのデモの動画もあるので、気になる人は聞き比べてみてください。

 

 

Ozoneのマルチバンドコンプは、ほとんど使ってこなかった

私のマスタリングは、Logic の Stereo Out に挿した Ozone で仕上げています。

Ozone にもマルチバンドコンプがあることは知っていました。

 

Logic Pro の Stereo Out に挿した Ozone Advanced。Equalizer・Impact・Imager・Clarity・Stabilizer・Dynamic EQ のモジュールが並ぶ(運営者の画面)

 

それでも、マスタリングで少し使っただけです。

低音だけ、高音だけを抑えるような使い方は、これまでしたことがありません。

 

つまり、帯域を分けて抑える道具は、もう手元にあるのに出番が少なかったということです。

Ozone の中身については、Ozone のレビューにまとめています。

 

 

2万円を超える値段を出すなら、ダイナミックEQで似たことはできる

前に、同じ Maselec の EQ の MEA-2 を調べたときも、私は「価値なし」と判断しました。

マルチバンドコンプの MLA-4 も、見方は同じです。

 

Maselec MEA-2はボカロPに要る?|マスタリングの名機EQを、Ozoneで仕上げている私が調べてみた

 

ダイナミック EQ は、決めた音量を超えたときだけ、その帯域を下げる EQ です。

ある帯域だけが大きくなったときに抑える、という点では、MLA-4 でやりたいこととかなり重なります。

 

もちろん、MLA-4 のように音を広げる動きや、帯域ごとの歪みの色まで同じにはなりません。

それでも、私の曲で必要なことは、ほぼダイナミック EQ でできると考えています。

 

だから、2万円を超えるお金を MLA-4 に使わなくていい、というのが私の判断です。

 

歌声合成の声で、サビの高音が耳に痛いことはほぼない

マルチバンドコンプがよく使われる場面の1つが、サビで高い音が耳に刺さるのを抑えることです。

ただ、歌声合成の声で作っている私の曲では、そうなることはほぼありません。

 

たまにそういうときがあっても、ダイナミック EQ で高い音だけを抑えることはできます。

なので、そのために MLA-4 を足す必要は、今のところ感じていません。

 

MEA-2とまとめたMaselec Pro Bundleもある

Plugin Boutique には、EQ の MEA-2 と MLA-4 の2本をまとめた Maselec Pro Bundle もあります。

通常価格で比べても、2本を別々に買うより束のほうが安く設定されています。

 

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ただ、私は MEA-2 も MLA-4 も要らないと判断しているので、束も選びません。

Relab のほかの製品のセールは、Relab のセールのページにまとめています。

 

同じ Relab のコンプなら、1960年代の真空管コンプを再現した Relab 176 も調べました。

 

過去のセール

  • 2025年2月:発売記念の価格で $149(通常 $199・KVR Audio)
  • 2026年11月(〜11月30日):Plugin Boutique で、MLA-4 が ¥22,400(通常¥34,680・35%オフ)
  • 2026年11月(〜11月30日):同じく、Maselec Pro Bundle が ¥39,900(通常¥52,110・23%オフ)
  • 2026年11月(〜12月31日):Relab 公式ストアの Black Friday で $129(通常 $199・35%オフ・Relab 公式)

 

ほかのメーカーのセールは、ブラックフライデーのまとめから探せます。

 

Plugin Boutique の Maselec MLA-4 の製品ページ(2026年11月5日時点で¥22,400)

 

まとめ:動画の印象は良いが、私はダイナミックEQで足りる

MLA-4 は、帯域を3つに分けて抑えるのも広げるのもできる、マスタリング向けのコンプです。

動画では、かけると前に出て、帯域ごとにきちんと動いていました。

 

それでも私は、似たことはダイナミック EQ でほぼできるので、2万円を超える値段は出さなくていいと考えています。

Ozone のマルチバンドコンプすら、ほとんど使ってこなかったのも理由の1つです。

 

音の感じ方は、自分の曲に挿してみないと分からない部分があります。

Plugin Boutique のページには体験版(Free Trial)もあるので、気になる人は試してから決めるのがいいと思います。

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