Maselec MEA-2はボカロPに要る?|マスタリングの名機EQを、Ozoneで仕上げている私が調べてみた

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Maselec MEA-2 を作るために、Relab は実機から290万点以上のデータを測ったそうです。

再現した音と実機とのずれは、最大でも 0.018dB だと公式は書いています。

 

それだけ手間をかけた、マスタリングの名機の EQ のプラグインです。

ふだんのマスタリングを Ozone で済ませている私が調べてみて、3万5000円なら私はいらないと考えた理由を書きます。

 

Maselec MEA-2 を Plugin Boutique で見る →

 

Plugin Boutique の Maselec MEA-2 の製品ページ(2026年10月31日時点で¥34,680)

 

どんな製品か:数々のマスタリングで使われてきたEQを、作った本人と再現

Maselec MEA-2 は、エンジニアの Leif Mases が作ったハードウェアの EQ です。

曲を仕上げる最後の工程、マスタリングで長く使われてきた1台として知られています。

 

プラグインにしたのはデンマークの Relab Development で、Leif 本人と一緒に作った公認の唯一のプラグインとされています。

測るのに使った実機も、Leif 本人が用意した1台です。

 

Maselec MEA-2 の画面。帯域ごとに FREQUENCY・CUT/BOOST・dB/OCTAVE のつまみが並び、左4つが左チャンネル、右4つが右チャンネル(Relab Development 公式)

 

画面には、周波数(FREQUENCY)と、削る・持ち上げる量(CUT/BOOST)のつまみが帯域ごとに並んでいます。

左の4つが左チャンネル、右の4つが右チャンネルで、真ん中には左右のバランスと全体の音量のつまみがあります。

 

公式が推しているのは、カーブの形です。

教科書どおりの計算ではなく、手で調整した左右非対称のカーブ(Unique Q)と、広い範囲をなだらかに持ち上げる棚形のカーブ(Broad Shelving)が特徴とされています。

 

Plugin Boutique には体験版(Free Trial)もあります。

 

実機には無かった、帯域ごとのMid/Side

プラグインで足されたのが、帯域ごとに Mid/Side を切り替えられる機能です。

Mid は真ん中に定位する音、Side は左右の広がりの音のことです。

 

MEA-2 の Mid/Side の考え方の図。真ん中(Mid)と左右の広がり(Side)を分けて EQ できる(Relab Development 公式)

 

ほかにも、1つの帯域だけを聞くソロ、帯域ごとの左右のリンク、画面の拡大縮小などがついています。

実機の操作感はそのままに、今の DAW で使いやすくした形です。

 

DAW の中で Maselec MEA-2 を開いた画面(Relab Development 公式)

 

Mid/Side で EQ をかけること自体は、私も Ozone の EQ でやっています。

Ozone の提案に対して、Side の高域を少し持ち上げて低域を削り、Mid はその逆にするくらいの微調整です。

 

Ozone Advanced の Equalizer モジュール。Mid/Side を切り替えて Side 側の高域を持ち上げている状態

 

Ozone の各モジュールをどう使っているかは、Ozone のレビューにまとめています。

 

使い方の動画を見て感じたこと

MEA-2 のことは、今回調べるまで知りませんでした。

メーカーの公式の動画が見つからなかったので、使い方の画面を流している動画で音を聞きました。

 

 

バイパスと比べると、音は変わっていて、少しアナログっぽさがあります。

ただ、それが良くなったのかは何とも言えず、必要だったかというと微妙、というのが正直な感想です。

 

つまみでやっていることは、カットとブーストと周波数を決めるだけで単純です。

それでも、つまみを1つずつ回すのはめんどくさいと感じました。

 

一方で、動画の画面の左下に出ていた波形は見やすく、何をしているのかは分かりやすかったです。

 

再生がまだ少ないうちは、マスタリングのEQに3万円以上かけなくていい

再生数がまだ少ないボカロPが、マスタリングの EQ に3万円以上かける価値は無いと私は思います。

それより大事な部分が、ほかにたくさんあるからです。

 

同じくらいのお金を出すなら、MEA-2 よりも Ozone を買ったほうがいいと思います。

Ozone なら、EQ に加えて音圧を上げるマキシマイザーまで1つにそろっています。

 

Ozone Advanced の Maximizer モジュール。IRC 2、Character Fast and Loud で Gain+15.0dB まで持ち上げている状態

 

実際、私が Ozone でいちばん使っているのも Maximizer です(マキシマイザーの記事)。

 

 

もっとお金をかけないなら、マスタリングはしばらく後回しにして、安めのリミッターで音圧だけ稼ぐ形でもいいと思います。

もし今初心者に戻るなら、私は最後の仕上げをリミッターだけにして、音源や曲の作りやすさにお金を回します。

 

リミッターの選び方は、こちらで比べています。

リミッターは何を選ぶ?|Logic純正・Ozone・Pro-L 2・Limit Pro・Oxford Limiterを「波形が見えるか」で比べたボカロPの結論

 

 

3万5000円なら、アナログの色はほかの道具で足りる

MEA-2 を通すと、多少は音が太くなっているのだと思います。

それでも、3万5000円なら私はいりません。

 

値段の割に効果があるかと考えると、アナログっぽさが欲しいだけなら、ほかのアナログ系のサチュレーションでもいいと思いました。

 

マスタリングの名機の EQ のカーブを、まず体験版で試してみたい人に。

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。