セールが来たら、狙いたい音源がひとつ増えました。
Tracktion から出ている、Dawesome の Novum です。
今の値段のままでも、買いたいくらい欲しいと思っています。
まだ持っていないので、ここに書く印象は、公式の動画と画面から受けたものです。
Novum は、1つのサンプル(録音された音)を6つの層に分けて、組み替えられるサンプラーです。
音色と、時間とともに変わっていく音の動きを、別々に入れ替えられます。
環境音をドレミのある楽器にしたり、細かい音の粒を重ねるグラニュラーで、なめらかな響きを作ったりできます。
鍵盤で弾ける音源として、DAW の中で使います。
Dawesome Novum を Plugin Boutique で見る →

1つの音を6つの層に分けて、粘土のように作り直す
ふつうは、いくつもの音を重ねて1つの音にまとめます。
Novum の考え方は、その逆です。
1つのサンプルを、6つの独立した層に分解します。
Tracktion はこれを「音の粘土(Sound Clay)」と呼んでいます。

上の画面では、分けた6つの層が色分けされています。
層ごとに電源のボタンがあり、鳴らす・止めるを切り替えられます。
分けたあとは、音色の特徴と、時間とともに変わる動きを、別々にさわれます。
止まった1つのサンプルが、形を変えられる素材になる、というのが Novum の売りです。
ほかの音の「色」を借りる、クロスシンセシス
Novum では、ある音の動きに、別の音の音色を重ねられます。
公式の説明にある例は、フルートのサンプルを、ピアノの音色で鳴らすといった使い方です。

組み合わせは、層をドラッグ&ドロップするだけです。
上の画面の左には、教会の鐘(CHURCH BELL)などの音の層が並んでいます。
自分のサンプルを読み込んで、その音色と動きを固定したまま、プリセットを切り替えることもできます。
1つの音から、何十通りもの違う音をすぐに試せる、と公式は説明しています。
グラニュラーは6層ぶん、環境音も楽器にできる
グラニュラーは、音を細かい粒に切って、並べ直したり重ねたりする音の作り方です。
キラキラした響きや、ゆっくり変わっていくパッドが得意です。

Novum のグラニュラーは、粒の速さと音程を別々に決められ、DAW のテンポに合わせて刻むこともできます。
HOMOGENIZE という機能では、ふつうのグラニュラーでは出しにくい、なめらかな手ざわりの響きを作れるそうです。
ほかにも、次のような機能があります。
- コムフィルター:元の質感を残したまま、環境音を音程のある楽器に変える
- Timbre flower:音色の成分を、丸い図の上で変える
- SYNTIFY とアナログのフィルター:サンプルを、暗いシンセのドローンのような音に変える
- MPE 対応:指1本ずつで音の表情を変えられる鍵盤に対応
- プリセット:300以上(別売りの拡張パックもある)
公式は、CPU の負担を軽くするように作ってある、とも書いています。
Tracktion 公式の紹介動画で、音と画面の動きを見られます。
公式の動画で感じたのは、遊び心のある画面
公式の動画を見て、面白い画面で、面白いことができそうだと感じました。
色とりどりの波形や、丸い粒の図が動いていて、遊び心があります。

Dawesome というブランドは、以前は知りませんでした。
同じ Dawesome が関わったエフェクトのバンドルについては、Dawesome x Excite Audio のバンドルの記事に書いています。
Pigments のグラニュラーと比べると、曲の向きが決まる音源
私がメインで使っている Pigments にも、グラニュラーが入っています。
それでも、Novum は使ってみたいと思いました。

上は、Pigments でサンプルのエンジンを開いたところで、真ん中に GRANULAR のつまみが並んでいます。
Pigments は1台でいろいろな音を作れるシンセで、グラニュラーはその中の機能のひとつです。
一方の Novum は、飛び道具や、不思議な雰囲気の音に向いていると感じました。
入れると、曲の方向性がほぼ決まってしまうくらい、個性の強い音源だと思います。
ただ、私は綺麗系やシネマティックな曲が好きなので、そこはむしろ相性がいいと考えています。
Pigments で何を作っているかは、Pigments のレビューにまとめました。
Arturia 公式の Pigments の紹介動画です。
Pigments のグラニュラーを曲に応じて使っている話は、グラニュラーのシンセを調べたこちらの記事にも書いています。
Audio Damage Quanta 2は要る?|Pigmentsのグラニュラーを曲に応じて使うボカロPが、公式の動画と中身を調べてみた
綺麗系のボカロ曲なら、変わったバラードの主役にしてみたい
綺麗系のボカロ曲で、こういう音を入れたい場面はたくさんあります。
Novum をメインの音にして、少し変わったバラードを作ったり、曲の世界観を作り込んだりするのは、かなりありだと思っています。
ただ、気をつけたいのは、A メロ・B メロ・サビを通して、曲として成り立たせられるかです。
個性の強い音なので、1曲を通して主役にできるかが、いちばんの分かれ目だと思っています。
それでも、不思議な雰囲気の曲は一度作ってみたいので、Novum はそのきっかけになりそうです。
綺麗系のグラニュラーで、ほかに見ていた音源は、Minimal Audio Lucid の記事に書いています。
定価でも欲しい、でもセールは狙う
定価のままでも、買いたいくらい欲しいのが本音です。
それでも、セールは狙いたいと思っています。
Plugin Boutique にも、Tracktion 公式にも体験版があります。
セールを待つあいだに、自分のサンプルを読み込んで、曲に合うかを試しておくのがよさそうです。
過去のセール
- 2026年11月6日まで:Tracktion 公式ストアのハロウィンセールで全製品40%オフ、Novum は $107(Tracktion 公式)
まとめ:1つの音から世界観を作りたい人向けの音源
Novum は、1つのサンプルを6つの層に分けて、音色と動きを組み替えられるサンプラーです。
グラニュラーとクロスシンセシスで、ふつうの音を、不思議で綺麗な響きに変えられます。
個性が強いぶん、入れると曲の方向が決まります。
綺麗系やシネマティックな曲を作る人なら、曲の主役まで任せられるかを体験版で確かめてから、セールで手に入れるのが無理のない順番です。
1つのサンプルから、綺麗系や不思議系の曲の世界観を作り込みたい人に。
Dawesome Novum を Plugin Boutique で見る →
グラニュラーもウェーブテーブルも、1台のシンセで使い込みたい人に。
Pigments を Plugin Boutique で見る →






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