Roland JUPITER-4はJUPITER-8と何が違う?|懐かしい音は好きでも、¥34,680ならV Collectionを選ぶボカロPの見立て

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JUPITER-4 は、音の元になるオシレーターが、1つの声につき1系統しかないシンセです。

3年後に出た JUPITER-8 は、それが2系統あります。

 

数字だけ見ると大きな違いですが、公式の動画を聞いた私の耳には、JUPITER-8 とほぼ同じ、懐かしい音に聞こえました。

そして結論から書くと、¥34,680 なら私は買わず、その値段で V Collection を選びます。

 

Roland JUPITER-4 を Plugin Boutique で見る →

 

JUPITER-4 はどんなシンセか:Roland のポリシンセの始まり

JUPITER-4 は、Roland が1978年に発表したシンセです。

JUPITER という名前が付いた最初の機種で、Roland 公式は、和音を鳴らせるアナログのシンセ(ポリシンセ)の歴史の始まりだと紹介しています。

 

1978年に発売されたハードウェアの JUPITER-4(JP-4)の左側。電源・ボリューム・アルペジオのスライダーが見える(Roland 公式の製品画像より)

 

今回の JUPITER-4 は、その実機をパソコンの中で鳴らせるようにした、Roland 自身によるソフトです。

2022年に発表され、Logic などの DAW にプラグインとして挿して使えます。

 

Roland JUPITER-4 Software Synthesizer の画面。木の側板と黒いパネル、つまみとスライダーが並ぶ昔のシンセの見た目(Roland 公式の製品画像より)

 

画面は、木の側板に黒いパネルという実機そのままの見た目です。

動画を見た印象でも、音だけでなく、つまみまわりも昔の細かい感じがよく出ていました。

 

Roland 公式の紹介動画です。

 

JUPITER-8 と何が違うか:中身の差と、私の耳の印象

仕組みの違いは、はっきりしています。

JUPITER-8 は1981年の機種で、8つの音を同時に鳴らせ、1つの声にオシレーターが2系統あります。

 

一方の JUPITER-4 はオシレーターが1系統です。

それでも Roland 公式は、オシレーターやフィルター、LFO の特性と、内蔵の Ensemble Chorus(音を左右に広げるコーラス)で、太く暖かい音になると説明しています。

 

Roland JUPITER-8(ソフト版)の画面。オレンジの帯にLFO・VCO-1・VCO-2・VCF・VCA・ENV-1・ENV-2が並び、下にアルペジオのボタンと鍵盤(Roland公式の製品画像)

 

上が JUPITER-8 のソフト版の画面で、VCO-1 と VCO-2 の2つが並んでいるのが分かります。

ただ、2本の公式動画を見た私には、違いよりも「似ている」が先に来ました。

 

どちらも、あの時代らしい懐かしい音です。

以前に Arturia の Jup-8 V の動画を見たときも、「昔の懐かしい、あの時代という感じの音」と感じていて、JUPITER-4 にも同じ懐かしさがありました。

 

JUPITER-8 の公式動画も置いておきます。

 

Roland の JUPITER-8 と Arturia の Jup-8 V の違いは、こちらで調べています。

Roland JUPITER-8とArturia Jup-8 V、どちらを選ぶ?|本家のリアルさに惹かれたボカロPが、それでもV Collectionにする理由

 

ソフトで足された機能:Circuit Mod とエフェクト

JUPITER-4 のソフト版には、実機には無かった機能も入っています。

目立つのは、Circuit Mod と Condition という2つのつまみです。

 

JUPITER-4 Software Synthesizer の画面。右上に Circuit Mod とエフェクト・ディレイ・リバーブのつまみが並ぶ(Roland 公式の製品画像より)

 

昔のシンセは、部品の状態がずれたときのために、中に調整用のつまみがありました。

Circuit Mod は、その調整をまとめて1つのつまみで動かし、音のクセを変える機能です。

 

Condition は、年を経た実機の状態をまねるつまみです。

工場から出たばかりの状態から、何十年も使い込まれた状態まで選べると Roland 公式は説明しています。

 

ほかにも、次のような機能が足されています。

  • 同時に鳴らす音の数を2〜8音から選べる
  • オシレーターの音域を広げる・ノイズの量を変える・サブオシレーターの音量を変える
  • 強く弾くと音が変わるベロシティと、アルペジエーター
  • Ensemble Chorus に加えて、フェイザー・フランジャー・オーバードライブ・リバーブ・ディレイ

 

JUPITER-4 Software Synthesizer のブラウザ画面。プリセットの一覧に Synth Bass・Synth Pad などの種類が並ぶ(Roland 公式の製品画像より)

 

音色はブラウザで探せて、ベース・パッド・リードなどの種類で並びます。

Mac は macOS 11 以降で、VST3・AU・AAX に対応し、インストールと認証にはネットの接続が要ります。

 

¥34,680 なら、私は V Collection を選ぶ

JUPITER-4 は、Plugin Boutique で ¥34,680 です。

3万5000円近く出してまで、JUPITER の音を足す必要はない、というのが私の考えです。

 

Plugin Boutique の JUPITER-4 の製品ページ(2026年11月5日時点で¥34,680)

 

同じくらいの金額をかけるなら、Arturia の V Collection のように昔の名機がまとめて入ったものを買いたいです。

V Collection には JUPITER-8 を再現した Jup-8 V も入っています。

 

 

V Collection の中身と値段は、V Collection 11 Intro のセールの記事にまとめています。

Jup-8 V を単品で買う場合のセールの時期は、Jup-8 V のセールの記事で調べました。

 

シンセ以外なら、ピアノ音源の Keyscape のように、別の楽器にお金を回したい気持ちもあります。

 

 

なお、JUPITER-4 は単品のほかに、Roland Cloud の Pro(Pro Selector で選ぶ形)や Ultimate のメンバーシップでも使えます。

Roland Cloud には30日間の無料トライアルがあるので、音を確かめてから決めることもできます。

 

Pigments で作れるのに、本物を買う意味はあるか

私はボカロ曲のシンセの音を、Pigments で作ることが多いです。

JUPITER っぽい音も、Pigments で近づけることはできます。

 

Pigments の SYNTH 画面。ENGINE 1 に Wavetable、ENGINE 2 に Sample を選んだ状態で、フィルターやモジュレーションまで1画面に並ぶ

 

それでも、本物の再現を買う意味はあると思っています。

Pigments でできることには限りがあるので、本物の音を使いたいときは本物を買う、という選び方はありです。

 

本物の JUPITER の音を曲に入れたい人には、JUPITER-4 は買う価値があります。

ただ、昔の名機の再現はいろいろな会社から出ているので、好みの会社や画面のデザインで選ぶことも考えたほうがいいです。

 

Pigments での音作りは、Pigments の使い方の記事で書いています。

 

まとめ:JUPITER の本物の音が欲しい人のための1台

JUPITER-4 は、Roland のポリシンセの始まりを、Roland 自身がソフトにしたシンセです。

オシレーターは1系統でも、私の耳には JUPITER-8 と同じ系統の懐かしい音に聞こえました。

 

ただ、¥34,680 なら、私は V Collection のような、名機がまとめて入ったものを選びます。

JUPITER の音そのものにこだわるかどうかが、分かれ目だと思います。

 

Pigments などでは届かない、本物の JUPITER の音を使いたい人に。

Roland JUPITER-4 を Plugin Boutique で見る →

 

JUPITER の音だけでなく、昔の名機をまとめてそろえたい人に。

Arturia V Collection 11 Pro を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。