TAL-U-NO-LX は、80年代の Roland のアナログシンセ「Juno-60」の音を、パソコンの中で鳴らせるようにしたソフトシンセです。
作っている TAL は、自分たちが持っている Juno-60 の実機に合わせて音を調整したと説明しています。
結論から書くと、Juno-60 の音だけが欲しい人には候補になるけれど、私は特にいらないと判断しました。
この記事では、TAL-U-NO-LX がどんなシンセか、動画で聞いた音の印象、そして Juno 系の音が欲しいボカロPがどう選ぶかをまとめます。
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TAL-U-NO-LX はどんなシンセか:Juno-60 の音を再現したソフト
Juno-60 は、80年代に登場した、和音が鳴らせる Roland のアナログシンセです。
TAL-U-NO-LX は、そのオシレーター・フィルター・エンベロープを1つずつモデリングして、元の音に近づけたと TAL 公式は説明しています。
オシレーターは音の元を作る部分、フィルターは音の明るさを削る部分、エンベロープは音の立ち上がりや消え方を決める部分です。
画面にもそのまま DCO・VCF・ADSR と並んでいて、昔のシンセの順番どおりに音を作っていく形になっています。

対応しているのは VST・VST3・AU・AAX・CLAP で、Mac は Apple シリコンにもネイティブで対応しています。
Logic Pro なら AU で使えるので、M1 の Mac でもそのまま挿せる作りです。
Juno らしさを作るのは、コーラスとアルペジエーター
Juno の音で外せないのが、右上にある CHORUS の I と II のボタンです。
音を少し揺らして左右に広げるエフェクトで、Juno らしい広がりのあるパッドの音に欠かせない部分です。
その下には、押さえた和音を1音ずつ順番に鳴らすアルペジエーターがあります。
上がる・上がって下がる・下がるの3つの動きと、1〜3オクターブの範囲を選べて、テンポに合わせることもできます。

画面の下には、元の実機には無いユニゾン・ディレイ・リバーブのつまみも並んでいます。
ほかのエフェクトを挿さなくても、ある程度の広がりまでこの中で作れるようになっています。
実機の「ばらつき」まで調整できる画面がある
少し変わった機能が、上の VT ボタンで開く Voice Calibration の画面です。
鳴らす声ごとに、カットオフ・デチューン・アタック・ディケイ・リリース・パンを少しずつずらせます。

画面には「和音を弾きながら耳で合わせる」と書かれていて、RANDOM のボタンでまとめてずらすこともできます。
声ごとに音が少しずつ違う、アナログの実機らしい揺れを、自分で作り込みたい人向けの機能です。
プリセットは、Juno Factory Bank A のほかに、TAL や外部のサウンドデザイナーのバンクが入っています。
Strings・Organ・Brass・Piano・Bass のように、名前を見れば何の音か分かる並びなので、まずは選んで鳴らすところから始められます。

動画で聞いた印象:古さを感じる、少し柔らかい音
TAL-U-NO-LX という名前は、今回調べるまで知りませんでした。
プリセットを順番に鳴らしていく動画を聞いて、まず感じたのは古い時代の音だということです。
尖った音ではなく、少し柔らかい音に聞こえました。
聞いていて、どこか懐かしい気持ちになる音でもあります。
Plugin Boutique の公式チャンネルには、Juno らしい鍵盤の音を作る手順の動画もあります。
シティポップ寄りのボカロ曲に、Juno のパッドを足すなら
シティポップ寄りの曲や、80年代っぽさを出したいボカロ曲なら、Juno のようなパッドやリードを使ってもいいと思います。
歌声の後ろで柔らかく広がる音は、こうした曲の雰囲気には合いそうです。
ただ実際のところ、今の自分には、こうした音のために高いものを買い足すのは厳しいです。
Juno の音だけのために1本を買うかどうかが、このシンセを選ぶときの分かれ目になると思います。
Juno-60 だけ欲しい人にはあり、私は V Collection のほうが欲しい
80年代の Juno-60 の音だけが欲しい人なら、TAL-U-NO-LX はありだと思います。
1台に絞って Juno の音を手に入れたい人には、分かりやすい選択肢です。

一方で私は、Juno の音だけが欲しいわけではありません。
前から、Arturia の V Collection に入っている Jun-6 V・Piano V・B-3 V・Vocoder V などを使いたいと思っています。
Jun-6 V は、Juno-6 をもとにした Arturia のソフトシンセです。
Juno 系の音も含めて、ほかの名機もまとめて欲しいので、この1台は見送ります。
V Collection の Pro と Intro の違いは、V Collection 11 Pro の記事にまとめています。
同じ Roland の昔のシンセでは、単音の SYSTEM-100 も調べました。
80年代の名機をソフトで鳴らす選び方は、こちらの記事に書いています。
80年代の名機シンセをソフトで鳴らすなら|Jup-8 V・Prophet~5・ICONIC・M1を並べて、ボカロPがV Collectionに目が行く理由
まとめ:Juno の音を1台で手に入れたい人のシンセ
TAL-U-NO-LX は、Juno-60 の音を、TAL が持つ実機に合わせて再現したソフトシンセです。
コーラスとアルペジエーターに加えて、声ごとのばらつきまで調整できる画面があります。
動画で聞いた音は、古さを感じる、少し柔らかい音でした。
私は Juno 以外の音もまとめて欲しいので買いませんが、Plugin Boutique には体験版もあるので、Juno-60 の音を探している人は一度鳴らしてみるといいと思います。
80年代の Juno-60 の音だけが欲しい人に。
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