10年以上前に出たドラム音源を、今から買う意味はあるのか。
Native Instruments(NI)の Studio Drummer を調べながら、まずそこが気になりました。
公式の動画を見て出した答えは、生ドラム音源としては今でも勧めていいです。
ただし、買い方には少しコツがあります。
私は Logic でボカロ曲を作っていて、生ドラムは Addictive Drums 2(AD2)、打ち込み系のドラムは Battery 4 を使っています。
Studio Drummer は持っていないので、ここに書く感想は公式の動画と説明を見た印象です。
Studio Drummer を Plugin Boutique で見る →
Studio Drummer は、本物のドラムセットを録音した音源
Studio Drummer は、スタジオで叩いた本物のドラムセットの音を1打ずつ録音して、鍵盤やMIDIで鳴らせるようにした音源です。
打ち込みでも、人が叩いたような生ドラムの音が出せます。
NI の公式サイトによると、入っているドラムセットは3つです。
ロックやメタル向けの大きな音の Stadium Kit(Pearl)、ポップスなど何にでも合わせやすい Session Kit(Yamaha)、ブルースやオルタナ向けの荒っぽい Garage Kit(Sonor)。

それぞれにシンバル4枚、スネアは2種類から選べて、タンバリンやカウベル、ハンドクラップも付いています。
録音はベルリンのスタジオで、音のデータは展開すると17GB以上あります。
動かすには NI の Kontakt が必要ですが、Plugin Boutique の説明では無料の Kontakt Player(7以降)でも使えます。
Kontakt 本体を別に買わなくても始められるのは、初めての人にはうれしい点です。

ミキサーとエフェクトで、音作りまで中で済む
Studio Drummer には、ドラム専用のミキサーが入っています。
キックやスネア、タムなど太鼓ごとのマイクの音量に加えて、セット全体を上から録ったオーバーヘッドや、部屋の響きを録ったルームマイクの量も変えられます。

エフェクトは EQ、コンプレッサー、アタックや余韻を整える Transient Master、テープの温かさを足す Tape Saturator、30種類の響きを選べるリバーブまで、太鼓ごとに挿せます。
ミキサーのプリセットを選ぶだけでも、かなり音の雰囲気が変わるようです。
3,300以上のグルーヴを、Logic に並べて使える
ドラムを打ち込むのが苦手な人に向けて、プロのドラマーが叩いたフレーズ(グルーヴ)が3,300以上入っています。
ポップス、ファンク、ジャズ、ハードロック、メタル、バラードなどのジャンル別に分かれていて、それぞれにフィル(区切りのおかず)も用意されています。

気に入ったグルーヴは、DAW のトラックにドラッグすると MIDI として置けます。
あとはノートを消したり足したりして、曲に合わせて直していく流れです。
Tightness でリズムのきっちり感を、Swing で跳ね具合を変えられるのも、公式の説明にありました。
録音の様子は、NI 公式の制作動画で見られます。
公式の動画を見た印象は「ほぼ AD2 と同じ作り」
Studio Drummer は、NI の製品を見ているとよく目にする音源です。
プロの方が「これで作っている」と紹介しているのも見たことがあります。
動画を見て最初に思ったのは、作りはほぼ Addictive Drums 2 と同じだということでした。
生ドラムのキットを選び、マイクの量とエフェクトで整え、入っているグルーヴを並べていく流れは、私が AD2 でやっていることとほとんど変わりません。

上は私が使っている AD2 の画面です。
画面の雰囲気は、同じ NI の Battery 4 を小さくして、生ドラム寄りにした感じに見えました。
音の好みでいうと、私は AD2 の音のほうが好きです。
ただ、これは動画で聴いた印象で、同じフレーズを並べて比べたわけではありません。
AD2 の音の雰囲気は、XLN Audio の公式動画で聴けます。
AD2 を実際に使っている様子は、こちらにまとめています。
Addictive Drums 2 レビュー|XOのリアル感に物足りなくなって買った、生ドラム系のメイン音源にしているボカロPの話
NI でまとめるなら、単品より KOMPLETE に入れて買う
Studio Drummer を勧めてよいと思う一番の理由は、NI の製品をまとめて集めるなら、KOMPLETE に入れると安くてお得に使えることです。
NI 公式サイトで確かめると、Studio Drummer は KOMPLETE 26 Standard と、もっと小さいセットの Komplete Select Band に入っています。

Select Band には、Studio Drummer のほかに、ピアノの The Gentleman、ベースの Scarbee Rickenbacker Bass、アコギの Session Guitarist – Strummed Acoustic なども入っています。
Plugin Boutique の通常価格どうしで比べると、Studio Drummer を単品で買うより、Select Band のほうが安く設定されています。
ドラムだけでなく、ピアノやベースもまだそろっていない人なら、単品より先にこちらを見る価値があります。
KOMPLETE 全体の違いやセールの傾向は、KOMPLETE 26 のセールの記事にまとめています。
Komplete Select Band を Plugin Boutique で見る →
単品で集めるなら AD2、本気で続けるなら Superior Drummer 3
一方で、NI にこだわらず生ドラム音源を1本だけ買うなら、私は AD2 を選びます。
理由は音の好みと、好きな音を拡張パックで足していけるところです。
AD2 には、プログレやジャズのように、ジャンルに合わせたキットの拡張パックがあります。
作りたい曲の方向が決まっている人なら、そこから選ぶのも一つの手です。
そして、これから先も作曲を続けると決めている人なら、Toontrack の Superior Drummer 3 も選択肢に入ります。
私もまだ持っていない、いちばん欲しいドラム音源で、欲しい理由はこちらに書いています。
選び分けを表にすると、こうなります。
| こんな人 | 選ぶ音源 | 理由 | NI の音源をまだ持っていなくて、まとめて集めたい | Studio Drummer(KOMPLETE に入れて) | ピアノやベースと一緒にそろえると安い | 生ドラム音源を単品で1本だけ買いたい | Addictive Drums 2 | 音の好みと、拡張パックで好きな音を足せる | これからも作曲を本気で続ける | Superior Drummer 3 | 長く使う前提の本命 |
|---|
なお、Steinberg の Groove Agent 6 を調べたときも、AD2 を持っている私には役割が重なると感じました(Groove Agent 6 の記事)。
まとめ:古い音源でも、NI で集める人には今でもあり
Studio Drummer は10年以上前の音源ですが、3つのキット、ミキサー、3,300以上のグルーヴと、生ドラムを打ち込むのに必要なものはそろっています。
NI でまとめて集めるなら、KOMPLETE に入れて手に入れるのがお得です。
単品で生ドラムを1本だけ選ぶなら、私は今も AD2 を選びます。
NI でそろえていくのか、単品で集めるのかを先に決めておくと、3つのうちどれを見ればいいかがはっきりします。
NI の音源でそろえていく予定で、まず生ドラムから手に入れたい人に。
Studio Drummer を Plugin Boutique で見る →
ピアノやベースもまだ無く、Studio Drummer ごとまとめてそろえたい人に。
Komplete Select Band を Plugin Boutique で見る →
生ドラム音源を単品で1本、好きな音を拡張パックで足しながら使いたい人に。
Addictive Drums 2 を Plugin Boutique で見る →
これからも作曲を続ける前提で、本命のドラム音源を選びたい人に。







コメントを残す