EQ は、FabFilter Pro-Q 4 のような「何でも自由に動かせるもの」が1本あれば足りる。
私もずっとそう思って、ミックスの EQ はほぼ Pro-Q 4 だけで済ませてきました。
そんな私が、Universal Audio のセールの一覧で見かけて、動画を見たら少し気持ちが揺れたのが UADx Pultec Passive EQ Collection です。
正直に言うと、Pultec という名前はそれまで知りませんでした。
このプラグインは持っていません。
それでも「余裕があれば1つは欲しい」と思ったので、その理由と、Pultec がどのくらいの頻度で安くなっているのかをまとめておきます。
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買い時の考え方:$29〜$39まで下がるセールが、何度も来ている
先に値段の話をすると、Pultec は待っていれば安くなる側のプラグインです。
確認できた範囲では、Plugin Boutique などで $39 前後まで下がるセールが、何度も来ています。
とくに安かったのは、2025年4月ごろの $29 です(海外の価格比較サイトの記録)。
2024年には、サンプル配信の Loopcloud に加入すると、Pultec が無料でもらえるキャンペーンまでありました。
Pultec に限らず、UADx のプラグインは1年を通してよくセールになります。
Universal Audio のほかの製品の値動きは、こちらにまとめています。
Universal Audio(UAD)のセールはいつ?11月1日までの値段と、Complete 4を買う前に確かめること|無料でもらった2つしか持っていないボカロPの見方
$39 前後という相場が分かっていれば、それより高いときに急いで買う理由はありません。
逆に、その近くまで下がっているなら、待ち続けても大きくは変わらなさそうです。
UADx Pultecはどんなプラグインか:周波数を「選ぶ」真空管のEQが3台
Pultec は、70年以上前から録音の現場で使われてきた、真空管の EQ のハードウェアです。
このコレクションには、Universal Audio がその3台を再現したプラグインがまとめて入っています。
1台目が、いちばん有名な EQP-1A です。
低域と高域を、持ち上げたり下げたりする EQ です。

画面を見ると分かるとおり、周波数はつまみで自由に決めるのではなく、決まった目盛りの中から選ぶ形です。
低域なら 20・30・60・100Hz の4つから選び、そこを持ち上げる量(BOOST)と下げる量(ATTEN)をつまみで決めます。
面白いのは、同じ低域を「持ち上げる」と「下げる」に、同時にかけられることです。
Universal Audio の説明では、これでキックやベースの低音が締まって、パンチが出るとされています。
Universal Audio 公式の、Pultec の使い方を短く紹介した動画です。
2台目の MEQ-5 は、中域のための EQ です。
持ち上げる帯域が2つ、下げる帯域が1つあり、ボーカルやギター、キーボード向けとされています。

3台目の HLF-3C は、低い音と高い音をばっさり切るフィルターです。
ノイズや不要な低音を取るほか、わざと帯域を狭めてローファイな音にする使い方もできます。

どれも、入力のトランスや真空管の回路まで部品単位で再現していて、通すだけで少し温かみのある倍音が乗る、と説明されています。
UA のハード(Apollo など)が無くても、UAD Native 版としてパソコンだけで動きます。
Apple シリコンの Mac に対応していて、AU 版があるので、私の使っている Logic Pro にもそのまま挿せます。
公式動画を見た感想:音がいい。決まった場所にかけるから、音にクセが出る
Universal Audio 公式の、Pultec の音を聞き比べられる動画です。
見た第一印象は、かなりいい感じでした。
画面も昔の機材そのままで、まず見た目がかっこいいです。
そして、いちばん惹かれたのは音そのものです。
動画で聞く限り、本当に音がいいと感じました。
自由に動かす EQ と違って、決まった場所にかける EQ なので、そのぶん音に独特のクセが出るのだと思います。
そこにアナログらしい質感も加わっているように聞こえました。
Pro-Q 4があっても欲しくなった理由:自由さではなく、音の良さ
普段の私は、EQ はほとんど FabFilter Pro-Q 4 です。
周波数も幅も自由に決められるので、削りたい場所をピンポイントで探せます。

ただ、Pultec に惹かれたのは、自由に動かせるかどうかとは別のところでした。
動画で聞いた音そのものが、とても良かったからです。
触り方の違いを図にすると、こうなります。

細かく直す道具としては、今も Pro-Q 4 で足りています。
それでも Pultec を買いたいと思った理由は、自由さではなく、動画で聞いたあの音の良さです。
Pro-Q 4 をどう使っているかは、Pro-Q 4 のレビューに書いています。
ほかの EQ との違いは、EQ プラグインのおすすめの記事にまとめました。
どんな人に向くか:アナログ系のEQを、まだ1つも持っていない人
70%オフを超えるような割引は、かなりいいと思います。
お金に余裕があるなら、こういうアナログの EQ を1つくらい持っておいていい、というのが私の考えです。
とくに買っていいのは、アナログ系の EQ をまだ持っていない人です。
ほかにも、こんな人なら合いそうです。
- 公式の動画のように、キックやベースの低音を締めてみたい人
- 細かく直すより、通して質感を足す EQ を試してみたい人
反対に、正確に削るための EQ を探しているなら、Pultec はその代わりにはなりません。
周波数は決まった目盛りから選ぶので、狙った1点だけを直す使い方には向かないからです。
同じアナログ系の EQ では、Pulsar Audio の Pulsar 8200 もセールの回数が多い製品です。
こちらは周波数を自由に決められるタイプなので、比べたい人は Pulsar 8200 のページも見てください。
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過去のセール
Pultec Passive EQ Collection について、出典で確かめられたセールを並べます(ドル表記は海外の告知記事・価格比較サイトの金額)。
- 2024年2月(〜2月21日):Plugin Boutique で $39(rekkerd)
- 2024年7月〜8月3日:Loopcloud のプランに加入すると無料でもらえるキャンペーン(rekkerd)
- 2025年4月ごろ:$29(Music Software Deals の価格履歴)
- 2026年10月(〜11月1日):Plugin Boutique で ¥6,815(通常¥25,970・73%オフ)
$29〜$39 あたりの値段が、毎年のように出ています。
無料でもらえる機会まであったので、定価で慌てて買う必要はなさそうです。
まとめ
UADx Pultec Passive EQ Collection は、決まった周波数を選んで持ち上げたり下げたりする、真空管の EQ を3台まとめたプラグインです。
$29〜$39 まで下がるセールが何度も来ていて、無料で配られたこともあります。
私は Pro-Q 4 で足りていますが、動画で聞いた音の良さに惹かれて、余裕があれば1つは欲しいと思いました。
アナログ系の EQ を1つも持っていない人にとっては、70%オフ前後まで下がったときは、手を出していい値段だと思います。
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