Zynaptiq MORPH 3 PROのセールは買い?2つの音を混ぜるプラグインを、ボカロPが「面白いけど後回し」と見た理由

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

 

歌声合成の声とシンセの音を、重ねるのではなく1つの音に混ぜてしまうことはできるのか。

それをやるためのプラグインが、Zynaptiq の MORPH 3 PRO です。

 

公式の動画を見て、面白い音はしていると感じました。

ボカロ曲で、ボーカルの声を混ぜる使い方も、とても面白そうです。

 

それでも私は、いまは買わずに後回しにします。

買う価値はあると思いますが、先に欲しいものがほかにあるからです。

 

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Plugin BoutiqueのMORPH 3 PROの製品ページ(2026年11月3日時点で¥15,696)

 

MORPH 3 PRO は、2つの音から「間の音」を作るプラグイン

MORPH 3 PRO は、2つの音を入れて、両方の性質を持った新しい音を作るプラグインです。

Zynaptiq は、丸が少しずつ四角に変わっていくようなもの、とたとえています。

 

ふつうのクロスフェードは、片方の音量を下げて、もう片方を上げるだけです。

MORPH は、音の中身そのものを、片方からもう片方へ変えていきます。

 

MORPHの基本の仕組み。音Aと音Bを入れ、MORPHINGの四角で混ぜて、新しい音Cを作る(Zynaptiq公式の図)

 

操作の中心は、上の図の真ん中にある四角です。

赤い丸を動かすだけで、A と B の混ざり方が変わります。

 

A から B に寄せた音と、B から A に寄せた音は、同じ2つの音からでも違う響きになるそうです。

公式の紹介では、歌うギター、しゃべる犬、といった例が挙がっています。

 

画面は、音の通り道がそのまま見える作り

MORPH 3 PRO の画面は、音が流れる順番どおりに部品が線でつながっています。

どこで何が起きているかを、目で追える作りです。

 

MORPH 3 PROの画面。中央のMORPHINGの四角でAとBの音の混ぜ具合を決め、左にMODELER、右にMIXERとREVERB、下にTRANSIENTSとFORMANTSが並ぶ(Zynaptiq公式の画像)

 

左上の MAIN IN と AUX IN が、混ぜる2つの音の入り口です。

Logic なら、もう1つの音はサイドチェーン(ほかのトラックの音をプラグインに送る仕組み)で入れる形になります。

 

右側には、混ぜた音と元の音の量を決める MIXER と、リバーブがあります。

下の TRANSIENTS は、混ぜると甘くなりがちな音の立ち上がりを、あとから足し戻す部分です。

 

右下の FORMANTS は、声の太さや性別っぽさにかかわる響き(フォルマント)を、上下24半音の幅で動かせます。

公式は、声にも楽器にもドラムにも、自然な響きのまま使えると説明しています。

 

混ぜ方は11種類、無印との違いはここ

2つの音をどう混ぜるかは、アルゴリズム(混ぜ方の種類)で選びます。

無印の MORPH 3 は9種類、PRO は2種類多い11種類です。

 

MORPH 3 PROの11種類の混ぜ方。CLASSIC・INTERWEAVE V3・TIGHT・IMPRINT SMOOTH・IMPRINT CRYSTAL・ENHARMONIC・FUSION・SONANCEなど(Zynaptiq公式の図)

 

PRO だけにあるのは、FUSION と SONANCE の2つです。

そのほかに、PRO には次のような違いがあります。

 

  • MODELER の割り当てを、画面で細かく決められるエディター
  • 音の立ち上がりを足し戻す仕組みに、DETAIL という種類が追加
  • ミキサーの各チャンネルに、低い音と高い音を切るフィルター

 

公式の値段では、無印と PRO の差は120ドルあります。

ただ、無印と PRO は別々の時期にセールになっているので、買うなら両方の値段を並べて見るのがよさそうです。

 

MODELER は、別の音の「かけら」で音を組み立て直す

バージョン3から入ったのが、MODELER という部分です。

読み込んだ音のファイルを細かく切って分析し、入ってきた音を、そのかけらで組み立て直します。

 

MODELERの仕組み。読み込んだ音の細かい断片で、入ってきた音を組み立て直す(Zynaptiq公式の図)

 

MODELER はファイルを再生するだけの使い方もできるので、サイドチェーンを組まなくても、すぐに混ぜ始められます。

 

公式の動画は面白い、でも曲で使える形にするのは難しそう

Zynaptiq の公式動画では、ドラムを MODELER で別の音に変えています。

 

 

見ていて、面白い音はしていると思いました。

ただ、聞いていて気持ちいい音というより、妙な音、おかしな音に聞こえる場面が多かったです。

 

動画で聞いたような音を、曲の中で聞ける形に整えるのは、難しいのではないかと感じました。

実際に曲で使うのは、難しいかもしれません。

 

SynthV の声にシンセを溶かすなら、ボカロ曲でも出番はある

ボカロ曲で考えると、ボーカルの声を混ぜる使い方は、とても面白いと思います。

たとえば、歌声合成の声とシンセの音を混ぜる使い方です。

 

Zynaptiq も、ロボットのような声や、トークボックス風の音を作れると紹介しています。

声をそのまま加工するのとは違う、声とシンセの中間のような音が作れそうです。

 

曲の雰囲気としては、EDM 寄りの使い方になると思います。

それでも、ボカロ曲の中で使うのは全然ありだと感じました。

 

歌声に飛び道具のエフェクトをかけるとき、曲のどこに置くかは、ボカロの声に飛び道具をかける場所の記事に書いています。

 

向いているのは、ボカロらしさを強めたい人

MORPH 3 PRO が向いていそうなのは、普通の歌声よりもボカロっぽい、エレクトロニカ風の声にしたい人です。

ボカロ曲の王道ともいえる方向です。

 

私自身は、普通の歌として聴ける系の曲が好きです。

なので、使うとしても場面は少し限られそうです。

 

声とシンセを混ぜる道具なら、ボコーダーという選択肢もあります。

同じ Zynaptiq の ORANGE VOCODER IV は、ボコーダー専用として欲しいと思っています。

 

ORANGE VOCODER IV については、ORANGE VOCODER IV のセールの記事にまとめています。

 

1万5千円台でも、私には少し高い

MORPH 3 PRO は、セールで1万5千円台まで下がっていても、私にはまだ少し高く感じます。

買う価値はあると思いますが、いまは優先したいものがほかにあります。

 

公式には30日の体験版があります。

体験版でも iLok のアカウントが要るので、先に作っておくと手間が少ないです。

 

Mac では AU で動き、Apple Silicon にも対応しています。

macOS 10.15 以上が必要です。

 

Zynaptiq のほかのプラグインのセールの動きは、こちらにまとめています。

 

Zynaptiqのセールはいつ?過去の値動きと買い時|飛び道具が好きなボカロPが、WORMHOLEを「余裕ができたら買いたい」と思う理由

 

過去のセール

  • 2024年9月(〜9月8日):MORPH 3 PRO を含む CREATE Bundle(6本入り)が $349(通常 $649)・Plugin Boutique(rekkerd)
  • 2026年8月(〜8月30日):無印の MORPH 3 が $69(通常 $149)(rekkerd)
  • 2026年11月(〜11月8日):Plugin Boutique で MORPH 3 PRO が ¥15,696(通常¥46,880・66%オフ)(rekkerd)

 

まとめ:声を「混ぜる」道具は、ボカロらしさを足したくなったときに

MORPH 3 PRO は、2つの音の間の音を作る、少し変わったプラグインです。

歌声合成の声とシンセを混ぜる使い方は、ボカロ曲でも十分ありだと思います。

 

一方で、動画で聞いた音を曲で使える形にするのは、簡単ではなさそうです。

まずは体験版で、自分の曲の声に合うかを確かめてからでも遅くありません。

 

歌声合成の声とシンセを混ぜて、普通の歌声よりボカロらしい、エレクトロニカ風の声にしたい人に。

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ボコーダーで、声とシンセを合わせた音を作りたい人に。

Zynaptiq ORANGE VOCODER IV を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。