歌声合成の声とシンセの音を、重ねるのではなく1つの音に混ぜてしまうことはできるのか。
それをやるためのプラグインが、Zynaptiq の MORPH 3 PRO です。
公式の動画を見て、面白い音はしていると感じました。
ボカロ曲で、ボーカルの声を混ぜる使い方も、とても面白そうです。
それでも私は、いまは買わずに後回しにします。
買う価値はあると思いますが、先に欲しいものがほかにあるからです。
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MORPH 3 PRO は、2つの音から「間の音」を作るプラグイン
MORPH 3 PRO は、2つの音を入れて、両方の性質を持った新しい音を作るプラグインです。
Zynaptiq は、丸が少しずつ四角に変わっていくようなもの、とたとえています。
ふつうのクロスフェードは、片方の音量を下げて、もう片方を上げるだけです。
MORPH は、音の中身そのものを、片方からもう片方へ変えていきます。

操作の中心は、上の図の真ん中にある四角です。
赤い丸を動かすだけで、A と B の混ざり方が変わります。
A から B に寄せた音と、B から A に寄せた音は、同じ2つの音からでも違う響きになるそうです。
公式の紹介では、歌うギター、しゃべる犬、といった例が挙がっています。
画面は、音の通り道がそのまま見える作り
MORPH 3 PRO の画面は、音が流れる順番どおりに部品が線でつながっています。
どこで何が起きているかを、目で追える作りです。

左上の MAIN IN と AUX IN が、混ぜる2つの音の入り口です。
Logic なら、もう1つの音はサイドチェーン(ほかのトラックの音をプラグインに送る仕組み)で入れる形になります。
右側には、混ぜた音と元の音の量を決める MIXER と、リバーブがあります。
下の TRANSIENTS は、混ぜると甘くなりがちな音の立ち上がりを、あとから足し戻す部分です。
右下の FORMANTS は、声の太さや性別っぽさにかかわる響き(フォルマント)を、上下24半音の幅で動かせます。
公式は、声にも楽器にもドラムにも、自然な響きのまま使えると説明しています。
混ぜ方は11種類、無印との違いはここ
2つの音をどう混ぜるかは、アルゴリズム(混ぜ方の種類)で選びます。
無印の MORPH 3 は9種類、PRO は2種類多い11種類です。

PRO だけにあるのは、FUSION と SONANCE の2つです。
そのほかに、PRO には次のような違いがあります。
- MODELER の割り当てを、画面で細かく決められるエディター
- 音の立ち上がりを足し戻す仕組みに、DETAIL という種類が追加
- ミキサーの各チャンネルに、低い音と高い音を切るフィルター
公式の値段では、無印と PRO の差は120ドルあります。
ただ、無印と PRO は別々の時期にセールになっているので、買うなら両方の値段を並べて見るのがよさそうです。
MODELER は、別の音の「かけら」で音を組み立て直す
バージョン3から入ったのが、MODELER という部分です。
読み込んだ音のファイルを細かく切って分析し、入ってきた音を、そのかけらで組み立て直します。

MODELER はファイルを再生するだけの使い方もできるので、サイドチェーンを組まなくても、すぐに混ぜ始められます。
公式の動画は面白い、でも曲で使える形にするのは難しそう
Zynaptiq の公式動画では、ドラムを MODELER で別の音に変えています。
見ていて、面白い音はしていると思いました。
ただ、聞いていて気持ちいい音というより、妙な音、おかしな音に聞こえる場面が多かったです。
動画で聞いたような音を、曲の中で聞ける形に整えるのは、難しいのではないかと感じました。
実際に曲で使うのは、難しいかもしれません。
SynthV の声にシンセを溶かすなら、ボカロ曲でも出番はある
ボカロ曲で考えると、ボーカルの声を混ぜる使い方は、とても面白いと思います。
たとえば、歌声合成の声とシンセの音を混ぜる使い方です。
Zynaptiq も、ロボットのような声や、トークボックス風の音を作れると紹介しています。
声をそのまま加工するのとは違う、声とシンセの中間のような音が作れそうです。
曲の雰囲気としては、EDM 寄りの使い方になると思います。
それでも、ボカロ曲の中で使うのは全然ありだと感じました。
歌声に飛び道具のエフェクトをかけるとき、曲のどこに置くかは、ボカロの声に飛び道具をかける場所の記事に書いています。
向いているのは、ボカロらしさを強めたい人
MORPH 3 PRO が向いていそうなのは、普通の歌声よりもボカロっぽい、エレクトロニカ風の声にしたい人です。
ボカロ曲の王道ともいえる方向です。
私自身は、普通の歌として聴ける系の曲が好きです。
なので、使うとしても場面は少し限られそうです。
声とシンセを混ぜる道具なら、ボコーダーという選択肢もあります。
同じ Zynaptiq の ORANGE VOCODER IV は、ボコーダー専用として欲しいと思っています。
ORANGE VOCODER IV については、ORANGE VOCODER IV のセールの記事にまとめています。
1万5千円台でも、私には少し高い
MORPH 3 PRO は、セールで1万5千円台まで下がっていても、私にはまだ少し高く感じます。
買う価値はあると思いますが、いまは優先したいものがほかにあります。
公式には30日の体験版があります。
体験版でも iLok のアカウントが要るので、先に作っておくと手間が少ないです。
Mac では AU で動き、Apple Silicon にも対応しています。
macOS 10.15 以上が必要です。
Zynaptiq のほかのプラグインのセールの動きは、こちらにまとめています。
Zynaptiqのセールはいつ?過去の値動きと買い時|飛び道具が好きなボカロPが、WORMHOLEを「余裕ができたら買いたい」と思う理由
過去のセール
- 2024年9月(〜9月8日):MORPH 3 PRO を含む CREATE Bundle(6本入り)が $349(通常 $649)・Plugin Boutique(rekkerd)
- 2026年8月(〜8月30日):無印の MORPH 3 が $69(通常 $149)(rekkerd)
- 2026年11月(〜11月8日):Plugin Boutique で MORPH 3 PRO が ¥15,696(通常¥46,880・66%オフ)(rekkerd)
まとめ:声を「混ぜる」道具は、ボカロらしさを足したくなったときに
MORPH 3 PRO は、2つの音の間の音を作る、少し変わったプラグインです。
歌声合成の声とシンセを混ぜる使い方は、ボカロ曲でも十分ありだと思います。
一方で、動画で聞いた音を曲で使える形にするのは、簡単ではなさそうです。
まずは体験版で、自分の曲の声に合うかを確かめてからでも遅くありません。
歌声合成の声とシンセを混ぜて、普通の歌声よりボカロらしい、エレクトロニカ風の声にしたい人に。
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ボコーダーで、声とシンセを合わせた音を作りたい人に。
Zynaptiq ORANGE VOCODER IV を Plugin Boutique で見る →






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