v2 に上げて最初に思ったのは、同じ RC-20 Retro Color なのに、質感がだいぶ変わったということでした。
v1 も使ってきましたが、正直に言うと、懐かしさ以外はあまり感じていませんでした。
買う前も、紹介を見ただけでは何が変わったのかよく分からず、アップグレードの値段も高く感じていたくらいです。
それが、Addictive Keys のグランドピアノに挿して最初のプリセットを読み込んだだけで、印象が変わりました。
この記事では、v2 で増えたところを、ピアノとボーカルのプリセットで試した順にまとめます。
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RC-20 v2は、v1とは別のプラグインとして入る新しい版
RC-20 Retro Color は、XLN Audio の、音に古い機材のような色を付けるプラグインです。
レコードのノイズ、テープの揺れ、歪み、古いリバーブなどを、つまみで足していけます。
v2 では、新しく ECHO の段が入り、ノイズやリバーブの種類、プリセットが大きく増えました。
モジュールの順番を入れ替えられるようにもなっています。
XLN 公式によると、v2 は v1 とは別のプラグインとして入るので、今までの曲は v1 のまま開けます。
v1 を持っている人は、アップグレードで v2 に上げられます。
Addictive Keysのピアノに挿したら、最初のColor Filmから音が強かった
今回は変化が分かりやすいように、Addictive Keys のグランドピアノに挿して試しました。
ピアノは、RC-20 の変化がかなり分かりやすい楽器だと思います。

並びは Addictive Keys のあとに Pro-Q 4、Pro-C 3 と続き、いちばん下が RC-20 です。

最初に読み込んだのは、ほとんどかけていない状態に近い「Color Film」というプリセットです。
それでも、かかり方は結構強めでした。
特に面白かったのは、テープの効きが強いことです。
エコーとテープが一緒に入っているので、懐かしさが出て、v1 よりもローファイ感が出たと感じました。
リバーブもちゃんと効いていて、私はこの Color Film が結構好きです。
Echoはほぼディレイ、フィードバックを上げるとやまびこのように鳴る
新しい ECHO は、名前はエコーですが、使ってみた感じはほぼディレイです。
2分の1などから、くり返す間隔を選べるところは、普通のディレイと同じだと思います。

フィードバックは120%まで上げられます。
ただ、120%にすると音が暴発してしまうので、そこまで上げるのはおすすめしません。
上げすぎない範囲なら、音がくり返し鳴るので、やまびこのような効果が作れて面白いです。
XLN 公式では、このくり返しの中に Wobble や Distort などのモジュールを入れられるので、くり返すたびに色が付いていく、と説明されています。
一方で、Flux と Grains は、まだつかみきれていません。
Flux は回すとピッチが変わるように聞こえましたが、何をするつまみなのかは分からないままです。
Grains は、音が後から遅れてくるような、ディレイとはまた違う感じでした。
公式では、音程を変えたり逆再生にしたりした粒を足す機能と説明されています。
ノイズとリバーブは一気に増え、歪みはそれほどでもない
触ってみて特に目立ったのは、ノイズの種類がとてつもなく増えたことです。
ノイズのプリセットも、すごく増えています。

レコードやテープのノイズだけでなく、ダイヤルアップの音や人の話し声のようなものまで並んでいます。
リバーブも、すごく増えました。
Classic や Plate などから選べるようになっていて、ここには力を入れているんだな、と感じます。

SPACE のリバーブの一覧には、33種類が並んでいます。
歪みのほうは、私はそこまで増えた印象はありません。
公式によると、テープ・プリアンプ・4トラックのカセットの歪みが新しく入っています。

ビットクラッシャーの DIGITAL も、触った範囲では大きな変化は感じませんでした。
LOSSとVarispeedは、まだつかみきれていない新しい部分
一番右の LOSS は、正直どういう効果なのかまだ分かっていません。
Codec のまま LOSS のつまみをマックスにすると、音が聞こえなくなってしまいました。

公式では、Codec は MP3 のように圧縮した音の劣化や、音の途切れを作るモードと説明されています。
もう1つの Magnetic は、v1 にもあったテープのモジュールです。
Magnetic に切り替えると、モジュールの絵がレコードのように回り始めます。
下の段の Varispeed は、テープの回る速さを落とすような機能です。
Magnetic にした状態で試すと、音がぐるぐる落ちていくように変わりました。
1/4 にすると音程が下がり、1/8 にすると、唸るような低い音になります。
グロウルとまではいきませんが、唸るような音になって面白いです。
プリセットは探しやすくなり、並べ替えで別物の音になる
プリセットの画面は、v1 よりすごく見やすくなりました。
Character(音の性格)と Function(楽器や用途)のタグで、まとめて絞り込めます。

たとえば Lo-Fi と Keys を選ぶと、ローファイの中から鍵盤向けのプリセットだけが残ります。

ピアノに合うものも、簡単に探せます。
もう1つ大きいのが、モジュールの順番を入れ替えられるようになったことです。
プリセットの中には、最初から並びを変えてあるものもあります。

「Dead Wax」は、SPACE が DISTORT より前に来ているプリセットです。
ピアノに挿すと最初のアタックがすごく強くなり、ピアノなのにキックのような音になって面白かったです。

「Online Meeting」は、音がとてつもなく高くなるプリセットで、これも面白いです。
ただ、v1 で好きだった「Sad Piano」は、v2 の一覧では見つけられませんでした。
公式は v1 のプリセットも v2 に入っているとしているので探し方の問題かもしれませんが、ここはちょっと寂しいです。
あとで見つけてみます。
ボカロ曲の声に使うなら、Vocal Memoriesのような加工は遊び寄り
v2 には、ボーカル向けのプリセットだけで20〜30個ほど入っています。
ボカロ曲を作る身としては、ここが一番気になったところです。

試した中で面白かったのは「Vocal Memories」です。
NOISE・DISTORT・LOSS・SPACE が使われていて、声が低くなりつつ、Lightning というリバーブがかかります。
ただ、そのまま曲に使うのは難しいと感じました。
私は歌声をあまり変えない作り方が好きなので、このプリセットを曲にするイメージはできなかったです。
ラジオっぽい声や、特別な場面の声なら使えそうです。
声の加工で、いろいろ遊べる作りにはなっています。
ボーカル向けのプリセットが増えたので、これからはボカロ曲でも RC-20 を通す場面を増やしたいと思っています。
色が付いている感じがはっきりあるので、曲の幅は広げられそうです。
まとめ:v1を持っているならアップグレードする価値はある
v2 を触ってみて、できることはだいぶ増えたと感じました。
質感が変わり、プリセットが探しやすくなり、ノイズとリバーブの選択肢も大きく広がっています。
まだ RC-20 を持っていない人なら、普通にセールのときに買うのがいいと思います。
一方で、v1 を持っている人は、アップグレードする価値はあると思いました。
RC-20 を今の曲でどこに挿しているかは、こちらの記事にまとめています。
RC-20 Retro Colorの使い方|トラックの種類ごとのバスに挿して、ノイズはStereo Outの1か所にまとめる
v1 のモジュールの効き方は RC-20 のレビュー に、今回のピアノの音源は Addictive Keys のレビュー に書いています。
XLN Audio のセールの来かたは、XLN Audio のブラックフライデーの記事 にまとめました。
v1 を持っていて、Echo や増えたノイズ・リバーブを試したい人に。
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まだ RC-20 を持っていなくて、音に古い機材の色を付けたい人に。
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