Addictive Keys レビュー|ポップスのピアノとして現役、ソロだと物足りないと感じたボカロPの話

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

 

XLNのプラグインは、XORC-20 Retro Colorと使ってきて、Addictive Keysがその3つ目です。

 

それまで鍵盤ものは、Logic純正で済ませていました。

エレピはLogicのVintage Electric Piano、ピアノも純正。

 

とくに不満というより、「そういうもの」だと思って使っていた感じです。

 

作曲の道具がひととおり増えてきた頃、XOとRC-20を買ったあとに、「ピアノもちゃんとしたものを一つ」と思って、Addictive KeysのTrio Bundleをセールで買いました。

3本まとめて1万2千円くらいだったと思います。

 

Trioは、4つの楽器のうち好きな3つを選ぶ形です。私はStudio Grand、Modern Upright、Mark Oneを選び、Electric Grand(CP-80タイプのエレクトリックグランド)は外しました。

 

まずは公式の紹介動画を貼っておきます。

 

Trioで選んだ3本の使い分け

Studio Grand:ポップスのメインピアノ

コンサートグランドの音で、ポップスのピアノは基本これを使っています。

 

弾き語り風のバッキング、サビで白玉を伸ばすところ、Aメロのアルペジオ。

ボカロ曲の伴奏でピアノが要るときの、既定の一台です。

 

ExploreMap(プリセット)を選ぶだけで、近め・遠め、明るめ・落ち着いた、といった方向がまとめて切り替わるので、曲の雰囲気に合わせて選んでいます。

 

Addictive Keys Studio Grand の EXPLORE 画面。Arena Ballad などのプリセット一覧と ExploreMap、マイク写真

 

Mark One:lo-fi・オシャレ系

Rhodesタイプのエレピです。温かくて、少しこもった音がします。

 

lo-fi hip hop寄りの曲や、おしゃれめのコードを弾かせたいときに使います。

RC-20のWOBBLEで軽く揺らすと、それっぽい質感になります。

 

Logic純正のエレピと比べると、素材として扱いやすい、という感覚です。

 

Addictive Keys Mark One の EXPLORE 画面。Crystals などのプリセット一覧(Rhodesタイプのエレピ)

 

Modern Upright:ポップスのサブ

アップライトピアノです。

単体で主役にすることは、正直あまりありません。

アップライトらしく、弱めの音ですね。私はホラー系とかで多用することが多いですね。

RC-20とかのwobbledで揺らすといい感じですね。

 

あとはStudio Grandと重ねて、ピアノの芯を少し前に出したいときのレイヤーとして使うか、あえて生活感のある音が欲しいときに使います。

 

Addictive Keys Modern Upright の EXPLORE 画面。Time Flies などのプリセット一覧(アップライトピアノ)

 

実際の使い方:プリセットで済ませて、加工はLogic側

Addictive Keysは、近接・部屋鳴り・アンビエンスといった複数のマイク位置を混ぜられるのですが、私はプリセットの状態からほとんど動かしません。

触るとしても、CLOSEを少し上げ下げするくらいです。

 

Addictive Keys の EDIT 画面。アンプ/マイクの位置調整ビューと内蔵ミキサーのフェーダー

内蔵のEQ・コンプ・ディレイ・リバーブも使っていません

音色を選んだら、EQやコンプ、空間系はいつものLogic側のチェーンでやります。

 

Addictive Keys の FX 画面。FX1/FX2 のディレイ・リバーブ(DELERB)と EQ。内蔵エフェクトは使わず、EQ・コンプ・空間系は Logic 側で処理している

 

スタンドアロンでも起動できますが、私はいつもLogicのトラックに挿しています。スタンドアロンはボカロ系のみですね。

 

ExploreMapは、方向性がはっきり分かれているので、選ぶだけで曲想に寄ってくれます。

編集画面の細かい話は、公式のこの動画がわかりやすいです。

 

期待したほど、ではなかったところ

Studio Grandの音は、良く言えばすっきりしていて、正直に言うと少し線が細いです。

「スカスカ」と感じることがあります。

 

バンドやオケの中に置くとちょうどいいのですが、ピアノソロで前に出すと物足りません。

久石譲さんの映画音楽で鳴っているような、太くて響きが豊かなピアノを想像していると、かなり違います。

私のイメージは、ジブリだったので、正直買った時はショックでした

 

あくまで、ポップスの中で鳴らすためのピアノだと思っています。

ポップスの中では、馴染むいい音です。足りないからこそ邪魔しないような形ですね。

 

もうひとつは、そのまま使えるプリセットの数です。

方向性が分かれているのは良いのですが、「これで完成」というプリセットがもう少し多いと、中身をいじらない私のような使い方だと助かります。

いまは結局、近いものを選んでLogic側のエフェクトで微調整しています。

 

いまの立ち位置:音のタイプで選び分ける

ピアノ音源の「最初の一つ」としては、いまも十分に現役です。

 

メインで開くことが多いのは、最近はPianoverseのBlack Pedal 2000です。

ほかにUJAMのVOGUEとRELICも残していて、曲のイメージに合わせて選んでいます。

 

Addictive Keysも、その選択肢の一つとしてちゃんと残っています。

ピアノのキャラクターがそれぞれ違うので、「この曲はこの音」でAddictive Keysを選ぶことは今もあります。

卒業した音源ではありません

 

ボカロ曲の伴奏でピアノが要るときの、初期候補という位置づけです。

 

誰に向くか、向かないか

向いていると思う人:

  • ピアノ音源をまだ一つも持っていない人
  • ポップス、弾き語り風のバッキング、ボカロ伴奏でピアノが要る人
  • プリセットを選んで、加工は自分のDAWでやりたい人

あまり向かない人:

  • クラシックや、久石譲さんのような太く響くソロピアノを鳴らしたい人 … これはキャラクターが違います
  • プリセットを読み込んで、一切いじらずに完成させたい人 … 近いものを選んで微調整、になりがちです

 

買うなら

ピアノ音源を一つも持っていないなら、Trio Bundleでまとめて買うのがいいと思います。

4つのうち好きな3つを選べて、個別に3本買うより安くなります。

 

私のようにポップス中心なら、Studio Grand・Modern Upright・Mark Oneの組み合わせで十分です。Electric Grand(CP-80タイプ)は、その音が要るとはっきり分かっている人向けだと思います。

 

1本だけ試すなら、まずStudio Grand(単体で1万2千円ほど)。

正確な価格はPlugin Boutiqueの表示を見てください。

 

セールは定期的に来るので、急がないなら待って大丈夫です。

買い時の全体像はDTMブラックフライデーセールカレンダーに、買い方はPlugin Boutiqueの使い方にまとめています。

 

Addictive Keys: Trio Bundle を Plugin Boutique で見る →

競合は考えたか

Keyscape(Spectrasonics)は欲しかったのですが、高くて見送りました。

これは定番ですね。種類も多くピアノ以外もかなりの数あります。

弱点は調べると、クローズドマイクで音が近いぐらいですね。

これは使ってみて、また感想は書きたいと思います。

 

NIのNoireや、Alicia’s Keys系の音源も気になっていました。

ただ、これらはKOMPLETEに入っていたはずで、KOMPLETEをまとめて買っていれば使えたものです。

単体で買い直すのはもったいなくて、手を出していません。

このあたりの「最初から総合音源で揃えるべきだったか」という話は、音源のそろえ方Logicの音源は純正で足りる?に書いています。

Noire(Native Instruments)

 

 

Alicia’s Keys(Native Instruments・購入は Plugin Boutique

 

本命の憧れは、VSLのStudio Concert D 1887(1887年製のスタインウェイを収録したもの)です。

ただ価格が価格なので、いまは手が出ません。

確か、全てのマイクがついて8万円ぐらい。一つのピアノ音源で。

しかも、ピアノは数種類あったので、集めるとべらぼうな額です。

 

 

音楽できちんと結果が出たら、そのときは買います。

そういう「憧れの一台」とは別に、日々の作業で回すポップスのピアノとして、Addictive Keysは過不足がないと思っています。

 

まとめ

Addictive Keysは、XO・RC-20に続けて買ったXLNの3つ目でした。

Trio Bundleをセールで、3本まとめて買いました。

 

Studio Grandはポップスのメイン、Mark Oneはlo-fi、Modern Uprightはサブ。

プリセットを選んで、加工はLogic側でやる、という使い方です。

 

ソロの主役や、特定の作家性を求めると物足りません。

あくまでポップスの中で鳴らすピアノです。

 

それでも、ピアノのファーストチョイスとしては今も現役で、Pianoverseやほかのピアノと音のタイプで選び分けています。

 

最初の一つを探しているなら、Trioでまとめ買いをおすすめします

 

Addictive Keys: Trio Bundle を Plugin Boutique で見る →

音源をどうそろえるかはLogicの音源は純正で足りる?音源のそろえ方に、1曲を仕上げる流れはまず1曲を完成させるまでに書いています。

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