私はいま、サブベースを Pigments で作って、エレキベースのレイヤーを MODO BASS 2 で足す、という組み合わせでやっています。
そこに Arturia が Pure SUB という新しいシンセを出しました。
特徴は「ベース作りだけに特化している」こと。
Pigments というオールラウンドなシンセを作っている会社が、なぜわざわざベース専用を別に出すのか気になって調べました。
まだ使っていません。
気になって調べた段階の記事です。
ただ、個人的にArturiaは気に入っているので、ぜひ買えるのならば欲しいですね。
Pure SUB は何をするシンセなのか
音づくりが Sub・Harmonics・Texture の3レイヤーに分かれていて、それぞれ独立して整えてから重ねる作りです。

上がメイン画面です。
左上の ENGINE に Sub と Harmonics、右に TEXTURE と FILTER、下段がモジュレーションとシーケンサー。(画像は Arturia 公式サイトより引用)
- Sub:基音だけを担当します。レベル・位相・ピッチを他と切り離して調整でき、Sub Regen という仕組みが目を引きました。基音をフィルターや歪みに通したあと、処理済みの信号をクリーンな基音に差し替える。これで大きなスピーカーで鳴らしても位相と量感が崩れにくい、という話です。
- Harmonics:倍音を作る層で、2つのモードがあります。Pressure は波形エディタで低密度の倍音を作るモード、Reese は横に広い高密度のユニゾンを作るモード。アタック用のピッチエンベロープや、音色を揃えるキートラッキング EQ も付いています。
- Texture:ざらつきや動きを足す層。サンプルを基音にリングモジュレーション・AM・歪みで混ぜる Texture モードと、ノイズや固定/キートラックのピッチ源を足す Corroder モードがあります。
さらに 40以上のフィルターモード(各レイヤーを別々に通せる)、12スロット・18種類の FX ラック、仕上げ用の Maximiser、33モードある低域特化の Sub Processor。
808 のグライドやキックのアタックを作る専用ピッチエンベロープ、6つのモジュレータスロット、4つのマクロ、MPE 対応。
想定されているのはサブベース、808、wobble、hard bass、Reese、クラブ系、DnB あたりです。

FX ラックはこの画面です。フィルターやマルチバンド、EQ、コンプをスロットに積んでいって、右端の Maximiser で音量まで仕上げる。
下段はエンベロープ類です。(画像は Arturia 公式サイトより引用)
汎用シンセでベースを作るのと何が違うのか
私が普段やっている「Pigments や Serum でベースを作る」のとの違いは、たぶんここになるかと思います。
汎用シンセは何でも作れる代わりに、低域で破綻しないための管理は自分でやることになります。
サブをモノにする、位相を揃える、低い帯域のフィルターやサチュを慎重にかける。
慣れないと、ヘッドホンでは良くてもクラブや車で鳴らすとスカスカ、みたいなことが起きます。
Pure SUB は、その「低域で壊れない」ための仕掛けが最初から組み込まれているのが違いだと、私としては理解しました。
Sub Regen で基音を守る、低域向けのフィルターとサチュがプリセットされている、モノ基音の扱いが前提になっている。
海外の記事では「Pigments 由来のエフェクトが一部入っている」という指摘もあって、音の傾向自体は Arturia らしさがありそうです。
Arturiaはエフェクトが優秀なので、他のプラグインに使い回ししていることも多いですね。

ENGINE セクションの左下に SUB REGEN のスイッチがあります。
ここをオンにすると、上で書いた「基音を守りながら上の帯域だけ歪ませる」動きになります。(画像は Arturia 公式サイトより引用)
手持ちのベース音源との住み分け
- MODO BASS 2:フィジカルモデリングで「弾いた」エレキ/アコースティックベースを鳴らすもの。生っぽいベースラインが要るときに使っています。レビューはこちら。
- Pure SUB:シンセベース側。EDM やボカロロックの下支え、ドロップ、うねるベースなど「音そのものを設計する」方向。
なので Pure SUB の競合は MODO BASS ではなく、いま Pigments や Serum でシンセベースを粘って作っている自分の作業、という整理になりました。
ベースプラグインの比較やドラム・ベースから作る話にも書いたとおり、生系とシンセ系は役割が別です。
自分が使うなら、どこで使うか
ボカロの EDM 寄りの曲で、サブや Reese を Pigments で粘るより速く決めたいときだと思います。
専用機なので、パラメータの意味が最初から「ベースの言葉」で並んでいるぶん、狙った低音にたどり着くのが早そうに見えました。
ただ、その前に Logic なら ES2 や Retro Synth でシンセベースは普通に作れます。
まずそこで試して、位相やサブの安定でつまずく、あるいは時間がかかりすぎると感じてから、こういう専用機を足すかどうか考えるので十分だと思います(Logic の音源の話)。
価格・入手(2026年9月時点)
導入価格が €49 / $49(2026年9月15日まで)、その後は通常 €79 / $79。V Collection 11 のバンドルにも含まれています。
スタンドアロン単体でも、DAW 内で VST / VST3 / AU / AAX でも動作。
Windows 10 以降・macOS 11 以降、ファクトリープリセット 300、NKS 対応。
Pure SUB を Plugin Boutique で見る →
まとめ
「ベース専用」という割り切りは面白いと思いました。
汎用シンセの低域で苦労した経験がある人ほど、Sub Regen のような仕掛けは刺さりそうです。
導入価格が動いているうちに判断したい人は、セール全体の話もあわせてどうぞ。
とはいえ、Logic ユーザーならまず ES2 や Retro Synth でシンセベースを試してからで遅くありません。
そこで足りなさを感じたときに、選択肢のひとつとして思い出せばいいと思います。
多分、私は購入すると思うので、お金に余裕ができて買った後にレビューを書ければと思います。
ただ私はどちらかというと劇版系が好きなので、EDMとかそれほど作らないので出番が少ないのが心配ですね。
Pure SUB を Plugin Boutique で見る →







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