ディレイをこんなに重ねて、意味があるのか?
D16 Group の Sigmund 2 の公式動画を見たとき、最初に思ったのはこれでした。
Sigmund 2 は、4本のディレイを1つのプラグインの中で組み合わせて使えるディレイです。
ディレイは「音を少し遅らせて、やまびこのように重ねるエフェクト」で、それを4つ同時に動かせると考えると分かりやすいと思います。
私はこのプラグインを持っていませんし、今回調べるまで名前も知りませんでした。
調べてみた結論は、普通のディレイの使い方なら Logic 純正で足りて、向くのは不思議な世界観の曲を作りたい人、です。
D16 Group Sigmund 2 を Plugin Boutique で見る →
Sigmund 2 はどんなディレイか:4本を好きな順につなげる
Sigmund 2 は、ポーランドの D16 Group が作っているディレイのプラグインです。
1台の中に、それぞれ別々に設定できるディレイが4本入っています。

画面の左半分が、1本ぶんのディレイの設定です。
右側には4本の音量やパンを決めるミキサーと、つなぎ方を選ぶ「ROUTING」が並んでいます。
1本ずつにフィルターと歪みが付いている
Plugin Boutique の説明によると、4本のディレイには、それぞれフィルター(音の高い所や低い所を削る機能)と、オーバードライブ(音を歪ませる機能)が付いています。
上の数字のボタンで1〜4を切り替えて、1本ずつ別の音にしていく作りです。

ディレイの時間は0.1ミリ秒まで短くでき、普通のやまびこだけでなく、コーラスやフランジャーのような「揺れ」の効果にも使えると書かれています。
左右(L/R)だけでなく、真ん中と横(M/S)で別々にディレイをかけることもできます。
つなぎ方は9通り、揺らす仕組みは4つ
4本のディレイは、並べて同時に鳴らすことも、1本目の音を2本目に送るように直列につなぐこともできます。
つなぎ方は、下の図の9通りから選びます。

さらに、フィルターや音量、ディレイの時間を自動で動かす「モジュレーター」が4つあります。
動かし方は、一定の周期で揺らす LFO、音の立ち上がりに反応するエンベロープ、音の大きさを追いかけるピークフォロワーの3種類から選べます。
D16 公式のページでは、Mac の AU 形式と、Apple Silicon の Mac への対応が案内されています。
発売時の発表では、すべての機能を30日間試せる体験版も用意されていました。
音の雰囲気は、D16 Group 公式の紹介動画で聞けます。
公式動画を見て感じたのは「重ねるほど複雑になる」こと
動画では、いくつものディレイが重なって、音がどんどん複雑になっていきました。
コーラスやフランジャーに近い使い方もできそうだと思いましたが、私自身はその必要性をあまり感じませんでした。
4本を組み合わせられること自体は、いい仕組みだと思います。
ただ、動画の音を聞く限りでは、不思議系やアンビエント系の音を作るのがメインに見えました。
私はストレートな曲が好きなので、この音の方向は実験音楽寄りに感じます。
使う曲を選ぶディレイ、というのが正直な印象です。
普通のディレイの使い方なら、Logic 純正で足りる
曲にディレイをかけるとき、私は Logic の Tape Delay を使っています。
使い方は、音をなじませたり、聞かせたい音をちょっとだけ響かせたりする程度です。

こういう普通の使い方なら、Logic のディレイで十分です。
わざわざ4本を組み合わせるプラグインを足す理由は、私の曲作りでは見つかりませんでした。
Logic 純正のディレイの使い分けや、有料のディレイを選ぶときの考え方は、こちらにまとめています。
有料のディレイなら、Timeless のようにシンプルに使いたい
有料のディレイを考えるときも、私はもっとシンプルに使えるものがいいと思っています。
たとえば FabFilter の Timeless のように、1本のディレイを分かりやすく調整していく使い方です。

Timeless 3 も私はまだ持っていませんが、次に買うディレイの候補です。
どんなディレイかは、FabFilter 公式の動画で見られます。
Timeless 3 の値動きと買い時は、Timeless 3 のセールの記事に書いています。
同じ D16 Group のディレイでは、昔の機材のディレイを23種類から選べる Repeater も調べています。
ボカロ曲なら、「ボカロの未来のような曲」を作りたい人に
ボカロ曲でも、普通にディレイをかけるだけなら Sigmund 2 は要らないと思います。
ボーカルを少し響かせたり、ギターやシンセをなじませたりするのは、Logic のディレイでできるからです。
一方で、実験音楽のような「ボカロの未来のような曲」を作りたい人には、ありかもしれません。
ちょっとおかしな、不思議な世界観を音で作りたいときに、4本のディレイを重ねて変化させる仕組みが生きてきそうです。
私がそういう使い道を思いつかないのは、想像力が足りないだけかもしれません。
値段:セールの1万円台でも、私にはちょっと高い
Sigmund 2 の Plugin Boutique の通常価格は、¥17,250 です。

セールで ¥10,350 になっていたときも、私はちょっと高いので、いらないと感じました。
普通の使い方は Logic で足りているので、1万円を払うほどの理由が見つからないからです。
一方で、海外のセールの記録を見ると、値下げの幅が大きい年もあります。
2025年11月末には、同じ D16 Group の Repeater などと一緒に $25 まで下がっていました。
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過去のセール
- 2024年3月11日:発売記念価格 $59(通常 $119・4月11日まで・D16 Group)〔出典:rekkerd〕
- 2025年5月6日:$69(通常 $99・30%オフ・5月18日まで・Plugin Boutique)〔出典:rekkerd〕
- 2025年11月30日:$25(12月1日まで・Plugin Boutique・AudioDeluxe・D16 Group 直販)〔出典:rekkerd〕
- 2026年11月2日まで:¥10,350(通常 ¥17,250 から40%オフ・Plugin Boutique)
まとめ:音を聞いて使い道が浮かぶなら、候補に入る
Sigmund 2 は、4本のディレイを組み合わせて、複雑で不思議な響きを作れるディレイです。
私はストレートな曲が好きで、普通の使い方は Logic 純正で足りているので、今回は買いません。
ただ、ディレイを重ねた音そのものを曲の世界観にしたい人には、ありだと思います。
まずは公式動画を聞いて、自分の曲に入れたい音かどうかを確かめてみてください。
不思議な世界観や、実験的なボカロ曲の音を作りたい人に。
D16 Group Sigmund 2 を Plugin Boutique で見る →
ディレイは1本をシンプルに使いたい人に。
FabFilter Timeless 3 を Plugin Boutique で見る →






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