切り分けて鍵盤で鳴らすだけなら、Logic の Quick Sampler で足ります。
それでも私は、Pitch Innovations の Loop2Kit を「買う予定」のリストに入れました。
決め手は、切り分けたあとの音を円形のシーケンサーでリズムに組めそうなところです。
ボイスチョップを好みの形にするのは、手間がかかります。
この記事では、Loop2Kit がどんな道具かと、Quick Sampler と比べて何が違うのかを、まだ持っていないボカロPの目線でまとめます。
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Loop2Kit は、ループを「鳴らせるキット」に分けるサンプラー
Loop2Kit は、ドラムやメロディのループ素材を読み込むと、音ごとに自動で切り分けてくれるサンプラーです。
切った音はキックやスネアのような似た音どうしでまとめられ、鍵盤やパッドで鳴らせるキットになります。
普通のサンプラーだと、どこで切るか、どの鍵盤に置くかを自分で決めます。
Loop2Kit は、その下ごしらえを解析で済ませてくれる、というのが売りです。

上に読み込んだループの波形、真ん中に切り分けた音のグループが並びます。
公式によると、読み込めるのは WAV・AIFF・FLAC・MP3 です。
解析のしかたは、素材に合わせて4つから選びます。

- DRUMS:ドラムのループからキットを作る
- PERCS SOLO:パーカッションの単発の音
- PERCS HEAVY:音が詰まった複雑なパーカッション
- MELODY:音程のあるフレーズ
形式は AU・VST3・AAX で、Mac は macOS 12 以降(Apple Silicon と Intel)に対応しています。
公式サイトには、カード登録なしで使える15日間の体験版もあります。
公式の紹介動画で、ループがキットになっていく流れが見られます。
切り分けるだけなら、Quick Sampler と同じに見えた
Loop2Kit のことは、今回はじめて知りました。 画面はとてもきれいです。
ただ、動画を見て最初に思ったのは「やっていることは Logic のサンプラーと一緒では?」ということでした。
正直、このためにサンプラーをもう1つ買う必要があるのか、と感じたのが最初の印象です。
私は Logic の Quick Sampler を SLICE モードにして、声の素材を切ってボイスチョップを作っています。

音の立ち上がりで自動に切られ、鍵盤に順番に並ぶところまでは、Quick Sampler でもできます。
切って鍵盤で鳴らすだけなら、Logic の純正で十分です。
身の回りの音をビートにする XLN Audio の Life も、近い役割の音源です。
Life は持っていませんが、切って鳴らすところまでは、ほぼ同じことができる音源だと思っています。
Life をセールまで待っている理由は、XLN Life の記事に書いています。
違いは、同じ音の「少し違う版」を自動で作ること
Quick Sampler との違いとして、まず目に付いたのはラウンドロビンです。
ラウンドロビンは、同じ音を鳴らすたびに、少しずつ違う版へ切り替える仕組みのことです。

Loop2Kit は、元のループの中から似た音を集めて、この「少し違う版」を自動で作ります。
公式は、同じ音を連打したときの機械っぽさ(いわゆるマシンガンのような鳴り方)が減る、と説明しています。
1つずつの音は、ピッチ・フィルター・音量・フェードで細かく直せます。
私の感覚では、ラウンドロビンのぶん出方は少し変わるものの、切り分けの部分だけなら決定的な差ではありません。
ボイスチョップを並べ直す手間が減るなら、ちょっと欲しい
それでも買う予定に入れたのは、ボカロ曲の作り方と相性が良さそうだからです。
曲のスケッチ(下書き)の段階で、ループから音を拾って使う場面は、私にも正直あります。
ボイスチョップも使います。
困っているのは、切ったあとの並べ方です。
ボイスチョップを好みのリズムに並べるのは、大変です。
Loop2Kit には、切った音を円の上に並べて鳴らす、円形のシーケンサーが付いています。

公式の画面には、パターンを回す(ROTATION)、音の量を変える(DENSITY)、跳ねさせる(SWING)のつまみと、パターンやフィルの切り替えが並んでいます。
公式は、思いがけないグルーヴや変化していくパターンを作れる、と紹介しています。
この画面で、切った音を自動でシーケンスにしてリズムにしてくれるなら、非常にありがたいです。
スケッチの段階で、シーケンサーのように鳴らしてくれるだけでも助かります。
どこまで自動で組んでくれるかは、下のデモ動画や15日間の体験版で確かめられます。
ボイスチョップの作り方そのものは、Quick Sampler を使った私のやり方を別の記事にまとめています。
LogicのQuick Samplerでボイスチョップを作る|Sliceで分割してMIDIで鳴らす、ボカロPの私のやり方
市販のループを使った曲を配信するときは、私はループをそのまま使わず、切ってワンショットのように使う形にしています。 Loop2Kit で切って並べ直す使い方も、サンプリングの1つのやり方なので、問題になりにくいと私は考えています。
ただ、これはあくまで私の考えです。
配信サービスの決まりと、素材のライセンスは、使う前にそれぞれ確かめてください。
今の値段で買うか:切り分けだけが目的なら、待っていい
切り分けて鳴らすだけが目的なら、私はセールの¥11,768でもいらないと思いました。
そこまでなら、Logic の Quick Sampler でほぼ同じことができるからです。
一方で、シーケンサーでリズムまで作れるなら話は変わります。
新しく出たサンプラーで、この部分には買う価値があると感じています。
向いているのは、こんな人です。
- 曲のスケッチで、ループから音を拾って使う人
- ボイスチョップをよく使い、並べ方に時間がかかっている人
反対に、ループを切って鍵盤に並べるだけなら、Logic ユーザーは Quick Sampler から始めれば十分です。
過去のセール
- 2026年11月2日まで:Plugin Boutique で¥11,768(通常¥22,000・46%オフ)

まとめ:決め手は、切ったあとにリズムまで作れるか
Loop2Kit は、ループを解析して、似た音ごとに鳴らせるキットにしてくれるサンプラーです。 切り分けだけなら Quick Sampler で足りますが、円形のシーケンサーでボイスチョップのリズムまで組めるなら、私にとっては買う理由になります。
まずは手持ちのサンプラーで切ってみて、並べ方に困ったら Loop2Kit を考えてみてください。
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ループやボイスチョップを、切ってすぐリズムまで組みたい人に。
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身の回りの音でビートを作って、曲の世界観を出したい人に。
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