メインのボーカルにハモリを重ねたら、なんだか歌い出しがズレて聴こえる。
私はこれを、歌声合成のソフトの中で1音ずつ直しています。
たとえばGUMIは、他のソフトより発音が早めです。
単体で聴くと気にならないのに、メインとハモリで同じ歌詞を重ねると、GUMIのパートだけ前に出て聴こえます。
そんな中で、Synchro ArtsがVocAlign 7を出しました。
ハモリやダブリングのタイミングを、メインのボーカルに自動で揃えるプラグインです。
今回から、何本ものボーカルを1つの画面でまとめて揃えられるようになりました。
先に結論を書きます。
- VocAlign 7は、重ねたボーカルのタイミング(Proは音程も)を、お手本のボーカルに合わせて揃えるプラグイン
- 歌声合成なら、元のソフトで直すのが基本。VocAlignが向きそうなのは、重ねる本数が多いときと、人の声が混ざるとき
- M1のMacでLogicを使っている場合は、買う前に確認したい注意点があります
まだ使っていません。
気になって調べた段階の記事です。
価格は、先にここから確認できます。
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VocAlign 7は何をするプラグインか
VocAlignは、お手本のボーカル(ガイド)に、ほかのボーカル(ダブ)を合わせるプラグインです。
ダブのタイミングを、ガイドの歌い出しや語尾に合わせて、自動で伸び縮みさせます。
これまでは、ハモリやダブリングのトラックごとにVocAlignを挿して、1本ずつ揃える必要がありました。
VocAlign 7では、メイン・ハモリ・ダブリングを1つの画面に並べて、まとめて揃えられます。

上の画面では、Aメロとサビで6本のボーカルが並んでいます。
Aメロはメインボーカルを「ガイド1」、サビは別のメインボーカルを「ガイド2」にして、それぞれのハモリとダブリングを合わせています。
どのトラックをガイドにするかは、あとから入れ替えられるそうです。(画像は Synchro Arts 公式サイトより)
タイミングの合わせ方も細かく決められます。
どこまできっちり揃えるか(Tightness)や、ジャンル別のプリセットがあります。

右側で、どこまでズレを許すかをLooseからTightの間で決めます。
下の緑の波形が、合わせたあとの音です。(画像は Synchro Arts 公式サイトより)
StandardとProの違い
VocAlign 7には、StandardとProの2つがあります。
大きな違いは、音程まで合わせるかどうかです。
- Standard:タイミングを合わせる機能と、まとめて揃える画面は全部入っています。音程を合わせる機能は限られています
- Pro:音程を合わせるSmartPitch、声の質感を変えるフォルマント、音程を上下させるTranspose、揃えたくない部分を守るProtected Areasなどが加わります
SmartPitchは、Proの目玉の機能です。
ハモリの音程を全部お手本に寄せるのではなく、直すべきところだけを直して、ハモリとして違う音程でいるべきところは残す、と説明されています。

紫の線がお手本、緑の線が合わせる側の音程です。(画像は Synchro Arts 公式サイトより)
タイミングだけ揃えばいいならStandard、ハモリの音程まで整えたいならPro、という分け方になりそうです。
歌声合成のボカロPにも要るのか
ここがいちばん気になったところです。
歌声合成は打ち込みなので、タイミングは最初から揃っていそうに思えます。
しかし実際は、そうでもありません。
最初に書いたGUMIのように、ソフトや声によって発音の早さが違います。
同じソフトでも、子音の長さや歌い出しの位置で、重ねたときにズレて聴こえることがあります。
私はVOCALOID6で、初音ミクの本体とは別のトラックに、オク下やダブリングを作って重ねています。

これだけ重ねると、1本ずつタイミングを見るのはそれなりに手間です。
この重ね方は、サツキさんのボーカルミックスの記事でも書いています。
Synthesizer V Studio 2では、AIリテイクで歌い方の少し違う候補を作って、ダブリングに使っています。

歌い方が違えば、発音のタイミングも少し変わります。
AIリテイクの使い方は、Synthesizer V Studio 2 Proのレビューに書いています。
とはいえ、歌声合成なら、元のソフトで音素のタイミングを直すのが基本だと思っています。
打ち込みの段階で直せば、声が不自然に伸び縮みすることもありません。
音素タイミングの直し方は、こちらにまとめています。
ボカロの調声はやりすぎないほうがいい|Synthesizer V Studio 2 ・VOCALOID6で実際にいじっている場所
そのうえで、VocAlign 7が向いていそうなのは、次のような場面です。
- 重ねる本数が多いとき:オク下・ダブリング・ハモリを何本も重ねると、1本ずつ直すのは大変です
- 書き出したあとに気づいたとき:歌声合成のソフトから音声に書き出して、DAWに並べてからズレに気づくこともありそうです
- 人の声が混ざるとき:自分や友だちのコーラスを歌声合成のメインに重ねるなら、打ち込みでは直せません
逆に、歌声合成だけで、重ねるのも2〜3本くらいなら、元のソフトで直せば十分そうです。
VocAlignはオーディオを扱うプラグインなので、歌声合成のボーカルも、一度音声に書き出してから使うことになります。
Logicで使うときの注意点
公式サイトには、「Apple Silicon版のLogicは、ARAプラグインに対応していない」という注記があります。
ARAは、プラグインがDAWの音声を直接読み込む仕組みです。
ARAが使えない場合も、再生して音を取り込む方法(Arm capture)で使える、と説明されています。
M1のMacでLogicを使っている私の環境だと、ここは買う前に確認が必要な部分です。
もう1つ、体験版にも注意があります。
公式サイトでは3日間使えますが、期間内に解約しないと、そのままサブスクに切り替わる仕組みだと書かれています。
使い方は、公式の動画がいちばん分かりやすいです。
ガイドとダブの指定から、揃えるまでの流れを一通り見せています。
価格・入手(2026年9月28日時点)
Plugin Boutiqueでは、Standardが¥20,557、Proが¥34,414でした。
公式サイトの価格は、Standardが$149、Proが$199です。

- 対応:AU・VST3・AAX
- Mac:macOS 12以降、Intel・Apple Silicon
- Windows:Windows 10以降
- 認証:iLokは不要。1つのライセンスで2台まで
- 前のVocAlignからのアップグレード:VocAlign 3〜6を持っている人は割引があります(公式サイト)
ボーカルのミックス全体の流れは、ボーカルチェーンの記事にまとめています。
まとめ
- VocAlign 7は、ハモリやダブリングのタイミングを、お手本のボーカルに自動で揃えるプラグイン
- 今回から、何本ものボーカルを1つの画面でまとめて揃えられる
- Standardはタイミング、Proは音程(SmartPitch)やフォルマントまで
- 歌声合成なら、元のソフトで音素のタイミングを直すのが基本。VocAlignが向きそうなのは、重ねる本数が多いときと、人の声が混ざるとき
- M1のLogicではARAの対応に注意。体験版はサブスクに切り替わる仕組みなので、期間に気をつける
やはりピッチ調整系は高いですね。値段が。
もうちょっと安ければいいのですがと、実際には思ってしまいますね。
Plugin Boutiqueでの買い方は、こちらの記事にまとめています。
価格を確認する
VocAlign 7 Standard を Plugin Boutique で見る →VocAlign 7 Pro を Plugin Boutique で見る →






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