OzoneのElements・Standard・Advancedはどれを買う?公式の機能表で比べた違い|Advancedを使うボカロPが「Standardでもよかった」と思う理由

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Ozoneは、Elements・Standard・Advancedの3つのうち、どれを買えばいいのか。

Advancedを使っている私の答えは、買うなら最低でもStandard、マスタリングを丸ごと任せたいならAdvancedです。

 

ただ、今思うと、私もStandardでよかったのかもしれません。

この記事では、3つの違いをiZotope公式の機能表で比べて、どんな人にどれが向くかを、Advancedを使っている目線でまとめます。

 

Ozoneは、iZotopeのマスタリング用のプラグインです。

曲の最後の仕上げで、音量・音の広がり・帯域のバランスを1つの画面でまとめて整えます。

 

iZotope Ozone 12 を Plugin Boutique で見る →

 

まず違いを表で:いちばん大きいのは「中のモジュールを自分で触れるか」

3つの差は、iZotope公式の比較表にまとまっています。

主なところを抜き出すと、次のとおりです。

 

項目ElementsStandardAdvancedMaster Assistant(曲を解析して仕上げを自動で組む)ありありありボーカルの音量バランスの補助(Assistive Vocal Balance)ありありあり自分で開いて調整できるモジュールなし1420Equalizer・Dynamics・Imager・Maximizer・Stabilizer などなしありありImpact・Clarity・Low End FocusなしなしありStem EQ・Unlimiter・Spectral Shaperなしなしありモジュールを単体のプラグインとしてトラックに挿すなしなしあり参照曲との聴き比べ(Track Referencing)なしありあり

 

出典はiZotope公式の比較表です。

Elementsは自動の仕上げだけ、Standardから中を自分で直せる、Advancedは直せる範囲がさらに広い、という3段になっています。

 

Elements:自動の仕上げだけで、中のモジュールは開けない

Elementsに入っているのは、Master Assistantと、ボーカルの音量バランスを補助する機能です。

公式の説明では、EQやMaximizerなどのモジュールを1つずつ開いて触ることはできません。

 

Master Assistantは、ジャンルを選ぶと曲を解析して、EQとMaximizerを中心に仕上げを組んでくれる画面です。

下は私のAdvancedの画面ですが、Elementsで使えるのはこの「組んでもらう」ところまでです。

 

OzoneのMaster Assistant画面(Advanced)。ジャンルを選ぶとEQとMaximizerのカーブが提案され、右側にVocal BalanceとExtrasのスライダーが並ぶ

 

私はOzoneのElementsを使ったことはありません。

同じiZotopeのElements系ではNectarのElementsを持っていますが、自分でできることはほとんどありませんでした。

 

そのうえで公式の表を見ると、Ozoneも自分で調整できるモジュールがありません。

なので、Elementsはほぼ機能しないと私は思っていて、勧めたい相手も思いつきません。

 

Standard:基本のモジュールがそろい、自分で直せる

Standardになると、14のモジュールを自分で開いて調整できるようになります。

Equalizer・Dynamics・Imager・Maximizer・Stabilizerのほか、ボーカルやドラムの大きさを後から整えるMaster Rebalanceも入っています。

 

OzoneのEqualizerモジュール(Advancedの画面)。Mid/Sideを切り替えてSide側の高域を持ち上げている状態

 

上はEqualizerで、真ん中(Mid)と左右(Side)を分けて削ったり持ち上げたりできます。

効かせる前と後の差だけを聴けるDeltaボタンや、参照曲と聴き比べる機能もStandardから使えます。

 

リミッターやマキシマイザーで音量を整えて、あとは少しずつ直してくれればいい、という使い方ならStandardで足ります。

初心者のボカロPや、お金に余裕がない人も、Standardでいいと思います。

 

正直に言うと、私がAdvancedで自分の意思で動かしているのも、Maximizerと、トラックに挿すImager、それにLow End Focusくらいです。

このうちStandardに無いのはLow End Focusだけなので、今思うとStandardでもよかったかな、と感じています。

 

Advanced:自動に任せる範囲が広く、トラックにも挿せる

Advancedは、Standardの14に6つを足した20のモジュールが使えます。

足されるのは、Impact・Clarity・Low End Focus・Spectral Shaper・Stem EQ・Unlimiterです。

 

Plugin Boutique に載っている Ozone Advanced の画面。上の列に Unlimiter・Bass Control・Stem EQ・Clarity・Imager・Maximizer のモジュールが並ぶ

 

私がAdvancedを選んだのは、できることがたくさんあったからです。

Standardを買って、あとで足りなくなって買い直すくらいなら、最初からAdvancedを選んだ方がいいと考えました。

 

実際、PBにはStandardからAdvancedへのアップグレード版もありますが、Standardと足した通常価格の合計は、最初からAdvancedを買うより高くなります。

上げる可能性が高いなら、最初からAdvancedの方が無駄が出ません。

 

Impact・Clarityまで自動で並べてくれるのがAdvanced

私の環境では、Master Assistantに組ませると、AdvancedにしかないImpactとClarityまで自動でチェーンに入ってきます。

Impactは音の立ち上がり、Clarityは中高域のこもりや抜けを整えるモジュールです。

 

OzoneのClarityモジュール(Advancedの画面)。中高域を少し下げて高域をわずかに持ち上げるカーブ

 

自分で細かく決めるより、マスタリングを自動で全部やってもらいたいなら、Advancedが必要だと思います。

自分の音楽の力が足りない分を、機械に頼るのは一つの手です。

 

Low End Focusは、無いと困るモジュール

Advancedのモジュールの中で、私が自分で追加してよく使っているのがLow End Focusです。

低域の輪郭をはっきりさせたり、なめらかにしたりするモジュールで、Master Assistantは入れてくれないので自分で足しています。

 

OzoneのLow End Focusモジュール。PunchyモードでContrastを15にした状態

 

これがStandardに無いのは、私にとってはちょっと厳しいところです。

どんな音の変わり方をするかは、iZotopeの公式動画が分かりやすいです。

 

 

それから、最近はマスターだけでなく、トラックにインサートで使うことも増えています。

モジュールを単体のプラグインとしてトラックに挿せるのはAdvancedだけなので、これが使えなくなると困ります。

 

ボーカルトラックに挿したOzone AdvancedのDynamicsモジュール。Mid/Sideを切り替えてコンプレッサーとリミッターを設定している

 

上はボーカルのトラックにDynamicsを挿して、真ん中と左右を分けて圧縮しているところです。

Advancedは、できることが全部入っているのがいちばんの違いだと思います。

 

どれを選ぶか:迷ったらStandard、任せたいならAdvanced

ここまでをまとめると、私の選び方は次のとおりです。

 

  • 初心者のボカロP、お金に余裕がない人:Standard
  • マスタリングを自動で全部やってもらいたい人、トラックにもモジュールを挿したい人:Advanced
  • Elements:自分で調整できるモジュールが無いので、私は勧めません

 

通常価格では、AdvancedはStandardの2倍以上します。

Ozoneはセールで大きく下がることがあるので、値段の動きはOzoneのセールの記事も見てから決めると安心です。

 

Logicのマスターに挿してからの使い方は、OzoneのLogicでの使い方の記事にまとめています。

Advancedの各モジュールを実際にどう使っているかは、こちらのレビューに書きました。

 

iZotope Ozone Advanced、結局どのモジュールを使っているか全部書き出してみた

 

まとめ:中を自分で直すならStandard、丸ごと任せるならAdvanced

Ozoneの3つの差は、中のモジュールを自分で触れるかどうかと、触れる範囲の広さです。

Elementsは自動の仕上げだけなので、買うなら最低でもStandard、余裕があればAdvancedだと私は考えています。

 

Advancedを使っている私でも、自分で動かしているモジュールは多くありません。

だからこそ、自分がどこまで機械に任せたいかで選ぶのがいいと思います。

 

音量の仕上げを中心に、少しずつ直しながらマスタリングを覚えたい人に。

iZotope Ozone Standard を Plugin Boutique で見る →

 

マスタリングを自動で丸ごと任せたい人、Low End Focusなども使いたい人に。

iZotope Ozone 12 を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。