Ozoneは、Elements・Standard・Advancedの3つのうち、どれを買えばいいのか。
Advancedを使っている私の答えは、買うなら最低でもStandard、マスタリングを丸ごと任せたいならAdvancedです。
ただ、今思うと、私もStandardでよかったのかもしれません。
この記事では、3つの違いをiZotope公式の機能表で比べて、どんな人にどれが向くかを、Advancedを使っている目線でまとめます。
Ozoneは、iZotopeのマスタリング用のプラグインです。
曲の最後の仕上げで、音量・音の広がり・帯域のバランスを1つの画面でまとめて整えます。
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まず違いを表で:いちばん大きいのは「中のモジュールを自分で触れるか」
3つの差は、iZotope公式の比較表にまとまっています。
主なところを抜き出すと、次のとおりです。
| 項目 | Elements | Standard | Advanced | Master Assistant(曲を解析して仕上げを自動で組む) | あり | あり | あり | ボーカルの音量バランスの補助(Assistive Vocal Balance) | あり | あり | あり | 自分で開いて調整できるモジュール | なし | 14 | 20 | Equalizer・Dynamics・Imager・Maximizer・Stabilizer など | なし | あり | あり | Impact・Clarity・Low End Focus | なし | なし | あり | Stem EQ・Unlimiter・Spectral Shaper | なし | なし | あり | モジュールを単体のプラグインとしてトラックに挿す | なし | なし | あり | 参照曲との聴き比べ(Track Referencing) | なし | あり | あり |
|---|
出典はiZotope公式の比較表です。
Elementsは自動の仕上げだけ、Standardから中を自分で直せる、Advancedは直せる範囲がさらに広い、という3段になっています。
Elements:自動の仕上げだけで、中のモジュールは開けない
Elementsに入っているのは、Master Assistantと、ボーカルの音量バランスを補助する機能です。
公式の説明では、EQやMaximizerなどのモジュールを1つずつ開いて触ることはできません。
Master Assistantは、ジャンルを選ぶと曲を解析して、EQとMaximizerを中心に仕上げを組んでくれる画面です。
下は私のAdvancedの画面ですが、Elementsで使えるのはこの「組んでもらう」ところまでです。

私はOzoneのElementsを使ったことはありません。
同じiZotopeのElements系ではNectarのElementsを持っていますが、自分でできることはほとんどありませんでした。
そのうえで公式の表を見ると、Ozoneも自分で調整できるモジュールがありません。
なので、Elementsはほぼ機能しないと私は思っていて、勧めたい相手も思いつきません。
Standard:基本のモジュールがそろい、自分で直せる
Standardになると、14のモジュールを自分で開いて調整できるようになります。
Equalizer・Dynamics・Imager・Maximizer・Stabilizerのほか、ボーカルやドラムの大きさを後から整えるMaster Rebalanceも入っています。

上はEqualizerで、真ん中(Mid)と左右(Side)を分けて削ったり持ち上げたりできます。
効かせる前と後の差だけを聴けるDeltaボタンや、参照曲と聴き比べる機能もStandardから使えます。
リミッターやマキシマイザーで音量を整えて、あとは少しずつ直してくれればいい、という使い方ならStandardで足ります。
初心者のボカロPや、お金に余裕がない人も、Standardでいいと思います。
正直に言うと、私がAdvancedで自分の意思で動かしているのも、Maximizerと、トラックに挿すImager、それにLow End Focusくらいです。
このうちStandardに無いのはLow End Focusだけなので、今思うとStandardでもよかったかな、と感じています。
Advanced:自動に任せる範囲が広く、トラックにも挿せる
Advancedは、Standardの14に6つを足した20のモジュールが使えます。
足されるのは、Impact・Clarity・Low End Focus・Spectral Shaper・Stem EQ・Unlimiterです。

私がAdvancedを選んだのは、できることがたくさんあったからです。
Standardを買って、あとで足りなくなって買い直すくらいなら、最初からAdvancedを選んだ方がいいと考えました。
実際、PBにはStandardからAdvancedへのアップグレード版もありますが、Standardと足した通常価格の合計は、最初からAdvancedを買うより高くなります。
上げる可能性が高いなら、最初からAdvancedの方が無駄が出ません。
Impact・Clarityまで自動で並べてくれるのがAdvanced
私の環境では、Master Assistantに組ませると、AdvancedにしかないImpactとClarityまで自動でチェーンに入ってきます。
Impactは音の立ち上がり、Clarityは中高域のこもりや抜けを整えるモジュールです。

自分で細かく決めるより、マスタリングを自動で全部やってもらいたいなら、Advancedが必要だと思います。
自分の音楽の力が足りない分を、機械に頼るのは一つの手です。
Low End Focusは、無いと困るモジュール
Advancedのモジュールの中で、私が自分で追加してよく使っているのがLow End Focusです。
低域の輪郭をはっきりさせたり、なめらかにしたりするモジュールで、Master Assistantは入れてくれないので自分で足しています。

これがStandardに無いのは、私にとってはちょっと厳しいところです。
どんな音の変わり方をするかは、iZotopeの公式動画が分かりやすいです。
それから、最近はマスターだけでなく、トラックにインサートで使うことも増えています。
モジュールを単体のプラグインとしてトラックに挿せるのはAdvancedだけなので、これが使えなくなると困ります。

上はボーカルのトラックにDynamicsを挿して、真ん中と左右を分けて圧縮しているところです。
Advancedは、できることが全部入っているのがいちばんの違いだと思います。
どれを選ぶか:迷ったらStandard、任せたいならAdvanced
ここまでをまとめると、私の選び方は次のとおりです。
- 初心者のボカロP、お金に余裕がない人:Standard
- マスタリングを自動で全部やってもらいたい人、トラックにもモジュールを挿したい人:Advanced
- Elements:自分で調整できるモジュールが無いので、私は勧めません
通常価格では、AdvancedはStandardの2倍以上します。
Ozoneはセールで大きく下がることがあるので、値段の動きはOzoneのセールの記事も見てから決めると安心です。
Logicのマスターに挿してからの使い方は、OzoneのLogicでの使い方の記事にまとめています。
Advancedの各モジュールを実際にどう使っているかは、こちらのレビューに書きました。
まとめ:中を自分で直すならStandard、丸ごと任せるならAdvanced
Ozoneの3つの差は、中のモジュールを自分で触れるかどうかと、触れる範囲の広さです。
Elementsは自動の仕上げだけなので、買うなら最低でもStandard、余裕があればAdvancedだと私は考えています。
Advancedを使っている私でも、自分で動かしているモジュールは多くありません。
だからこそ、自分がどこまで機械に任せたいかで選ぶのがいいと思います。
音量の仕上げを中心に、少しずつ直しながらマスタリングを覚えたい人に。
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マスタリングを自動で丸ごと任せたい人、Low End Focusなども使いたい人に。
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