「自然な歌声にしたいなら、ここは来る場所が違います」。
Baby Audio は Humanoid の紹介で、そんな意味のことを書いています。
Humanoid は、わざと強くかける「ケロケロ」系のピッチ補正です。
私はこの製品を知りませんでしたが、公式の動画を見て買いの候補に入れたいと思いました。
持っていないので、使ったことはありません。
この記事は、VocalSynth 2 を持っているボカロPが、Humanoid を調べてみた話です。
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Humanoid はどんなプラグインか
Humanoid は、歌の録音に挿して、音程を決まった音へぴたっと吸い付けるエフェクトです。
音程が階段のように切り替わるので、声がロボットのように聞こえます。
画面は、大きく4つに分かれています。
左上の PITCH が音程を直す部分、中央の SYNTHESIZE が声をシンセの音に作り変える部分です。
右側は FILTER(音の帯域を削る・持ち上げる)と EFFECTS(広がりや揺れを足す)です。
左下の UTILITY には、直す音域や歯擦音(サ行の耳に刺さる音)を抑えるつまみがあります。

プリセットは180個入っています。
つまみの横の歯車を押すと細かい設定が開きますが、触らずにプリセットを選ぶだけでも使える作りです。
Mac は Apple Silicon にそのまま対応していて、Logic Pro でも AU で使えます。
音程の決め方は3つ:キー・鍵盤・MIDI
PITCH の欄には、scale・note・midi の3つのモードがあります。
scale は、曲のキーを選んでおくと、歌の音程をその音階の音へ自動で直すモードです。
ふつうの「ケロケロ」は、まずこれで作ることになりそうです。

つまみの quantize は音程を吸い付ける速さ、robotify はロボットらしさの強さ、formant は声の太さ・細さ(声の質感)を変えるものです。
公式の説明では、低いレイテンシー(遅れ)のモードも後から加わっています。
note は、画面の鍵盤で音を決めるモードです。
オートメーションで音を動かすこともできます。
midi は、MIDI トラックや鍵盤で音程を指定するモードです。

公式では、1本の歌から新しいメロディやハモリ、和音まで作れると説明しています。
同じ歌を別の音程で重ねたり、ボコーダーのように使ったりもできるそうです。
声をシンセの音に変える transform
中央の SYNTHESIZE は、入ってきた声の音程に合わせて、シンセの波形で音を作り直す部分です。
まん中の大きなつまみ transform で、人の声とシンセの音の混ぜ具合を決めます。

公式によると、極端に回すと声がまるごとシンセになり、控えめにすると歌に電子的なつやが少し乗ります。
波形は64種類入っていて、自分の波形を読み込むこともできます。
まわりの shape・stretch は波形の形を変え、note shift・octave は音程をずらして厚みを出すつまみです。
ここまでが、公式と Plugin Boutique の説明から分かったことです。
公式の動画は「ロボットが歌っている」声だった
Baby Audio の公式の動画を見て、まず思ったのは「結構面白い」でした。
ロボットが歌っているような声で、ボカロの曲でよく聞きそうな音です。
画面の操作を順に見たい人には、公式のチュートリアルもあります。
VocalSynth 2 を持っていても欲しくなったところ
私は声を大きく変えるプラグインとして、iZotope の VocalSynth 2 を持っています。
声のエンジンを5種類重ねて、ボコーダーやトークボックスのような声を作れる道具です。

それでも Humanoid の動画を見て、こちらのほうがよりボカロっぽくできそうだと感じました。
強いケロケロに向いた作りなのが、気に入ったところです。
機能の違いで言うと、VocalSynth 2 はいろいろな声の加工を重ねていく道具です。
Humanoid は、音程をぴたっと直すケロケロと、声をシンセに変える機能に絞られています。
私は歌声合成の声にピッチ補正をかけていませんが、ピッチ補正の役目も果たせる道具なら欲しいと思っていました。
ピッチ補正そのものの選び方は、ピッチ補正プラグインの選び方にまとめています。
VocalSynth 2 の使い方と、私の使いどころはこちらに書きました。
ストーリーのある曲で「ボカロらしさ」を強める
歌声合成の声に、こういう強いケロケロをかけるのは「あり」だと思っています。
使いやすそうなのは、ストーリー性のある曲です。
ボカロらしさをあえて強く出したい場面や、人間らしく歌う部分との対比をつけたい場面に合いそうです。
ほかの曲と違う、自分らしい声を出したいときの道具にもなりそうです。
8,500円くらいなら買ってもいい
Humanoid は、8,500円くらいなら買ってもいいと思っています。
買いの候補に入れておきたい製品です。
Plugin Boutique の通常の価格は ¥22,480 です。
Baby Audio のほかの製品のセールの来かたは、Baby Audio のセールのまとめに書いています。
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Humanoid が合いそうな人
歌声合成の声を、もっとボカロらしく強めたい人。
ストーリーのある曲で、人間らしい歌と機械っぽい声の対比をつけたい人。
自然な仕上がりを求めるなら、Humanoid は向いていません。
公式の言葉どおり、わざと強くかけて楽しむ道具です。
歌声合成の声を、強いケロケロでもっとボカロらしくしたい人に。
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