アナライザー(メーター)は何を使う?|Pro-Q 4の「その瞬間」とTonal Balanceの「全体」で足りているボカロPが、LEVELS・VISION 4X・Insight 2を見比べた

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Pro-Q 4 の画面に出る周波数のグラフと、Tonal Balance Control の帯。

ミックスで周波数を見るとき、私が見ているのはこの2つです。

 

アナライザーは、鳴っている音を「目で見る」ための道具です。

どの高さの音がどれくらい出ているか、音量(LUFS)やピークがどこまで来ているかを、グラフや数字で教えてくれます。

 

結論から書くと、最初の1つは Logic 純正で十分です。

そのうえで買うなら、今回見比べた中では 赤と緑で直す所を知らせてくれる LEVELS が分かりやすいと感じました。

 

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まずは比べ表:アナライザーごとに「見えるもの」が違う

ひとくちにアナライザーと言っても、見ているものは道具ごとにかなり違います。

私が使っているもの、昔使っていたもの、動画で見ただけのものを、同じ表に並べました。

 

道具主に見えるもの私との関係
Logic 純正(MultiMeter など)周波数・音量・左右の位相MultiMeter は使ったことがない
Pro-Q 4 のアナライザーその瞬間の周波数基本的に毎回見ている
Tonal Balance Controlある長さで見た帯域のバランスかなり使っている
Insight 2LUFS・ピークなどのメーター持っている・LUFS を見るだけ
T-RackSマスタリングの道具とメーター昔使っていた・今は使っていない
LEVELSピーク・LUFS・広がりなどを緑と赤で動画を見ただけ・分かりやすかった
VISION 4X4つの解析画面を同時に動画を見ただけ・私には見にくかった

 

大きく分けると、「周波数を見るもの」と「音量やピークを見るもの」の2種類です。

Pro-Q 4 と Tonal Balance Control が前者、Insight 2 と LEVELS が後者に近く、VISION 4X は周波数の見え方をとことん細かくした道具です。

 

Pro-Q 4 のグラフは「いま鳴っている音」を見る

EQ の Pro-Q 4 は、曲を流している間、後ろに灰色の波のような周波数のグラフが動きます。

これは基本的にいつも見ています。

 

キックのトラックに挿した Pro-Q 4。曲を再生している間、EQ の線の後ろに周波数のグラフが動いている

 

キックなら、低いところがどれくらい盛り上がっているか。

EQ の点を動かしながら、その場でグラフの山が変わるのを確かめられます。

 

ボーカルのトラックに挿した Pro-Q 4。再生中の歌声の周波数のグラフに、ローカットと複数のバンドのカーブが重なっている

 

ベースが聞こえにくいときも、まずアナライザーでベースの帯域がどのくらい出ているかを見てから調整します。

 

ただし、このグラフが見せてくれるのは「その瞬間」の形だけです。

サビで山が高くなっても、次の小節ではもう別の形になっています。

Pro-Q 4 の操作そのものは、Pro-Q 4 の使い方の記事にまとめています。

 

Tonal Balance Control は「曲全体の傾き」を見る

その瞬間ではなく、ある程度の長さで全体を見たいときに使っているのが、iZotope の Tonal Balance Control です。

その場限りではなく、ある程度の時間の長さで帯域のバランスを見られるのが、私にはとてもありがたいところです。

 

Logic の Stereo Out に挿した Tonal Balance Control。目安の帯と曲の線を見比べている

 

ポップスなどのジャンルごとに、一般的な帯域のバランスの目安が帯で出て、自分の曲の線がそこから外れていないかを見比べられます。

ほかのボカロ曲を読み込んで、お手本にすることもできます。

ただ、1億クラスの再生数になると、とてもおかしいグラフとかになっていて、基本を無視した方がいいというのもわかりました。

 

ミックスの判断は、ほぼこの画面に頼っていると言っていいくらいです。

Stereo Out に挿すだけでなく、気になるトラックに単体で挿して見ることもよくあります。

 

Logic Pro のミキサー。Stereo Out に Pro-Q 4・Ozone・Insight 2・Tonal Balance Control の順で挿している

 

いま売られている版の紹介は、iZotope の公式動画が分かりやすいです。

 

 

Tonal Balance Control の値動きと、どんな人に向くかは、Tonal Balance Control 3 のセールの記事に書いています。

 

Insight 2 は、LUFS を見るためだけに挿している

音量やピークのほうを見る道具として、Stereo Out に挿しているのが Insight 2 です。

画面にはいろいろなメーターが並びますが、私が見ているのは LUFS がどのくらいか、だけです。

 

Insight 2のLoudnessパネル。Short Term・Integrated・MomentaryのLUFSとTrue Peakを表示

 

Logic のメーターで足りないと感じたことは特にありません。

ただ、有料のメーターのほうが数字が見やすく、使いやすいのは確かです。

 

書き出す前の音圧をどこまで上げるかは、こちらの記事で詳しく書きました。

 

Logicで音圧が上がらない原因はマキシマイザーの手前だった|純正LimiterとOzoneを使って分かったこと

 

LEVELS は、直す所が赤く光るのが分かりやすい

今回いちばん印象がよかったのが、Mastering The Mix の LEVELS です。

マスターに挿して、曲の状態を6つの項目に分けて見せてくれるメーターです。

 

公式の説明では、ピーク(True Peak)・左右の広がり(Stereo Field)・音圧(LUFS)・曲の中の音量の幅(LRA)・ダイナミックレンジ・低域の詰まり(Bass Space)を確かめられます。

それぞれに目安の値があり、外れた項目のアイコンが赤くなります。

 

Plugin Boutique の Mastering The Mix LEVELS の製品ページ。ピーク・ステレオ・LUFS・LRA・ダイナミックレンジ・低域のメーターが円形に並ぶ(2026年10月24日時点で¥11,670)

 

LEVELS は、今回の動画で初めて知りました。

見て感じたのは、比較的見やすく、ボタンも少なくて分かりやすいことです。

 

特に、問題のない所は緑、直したほうがいい所は赤く光る仕組みは、とても分かりやすいと感じました。

 

 

Mastering The Mix のほかの製品と過去の値動きは、Mastering The Mix のセールの記事にまとめています。

 

VISION 4X は、私には見にくく感じた

Excite Audio の VISION 4X は、エレクトロニックミュージックのトリオ NOISIA と組んで作られた、音を見るためのアナライザーです。

4つの解析画面を同時に出せて、表示する周波数の範囲や色の付け方まで細かく変えられます。

 

VISION 4Xの画面。スペクトラムの表示と波形の表示(Plugin Boutique の製品画像)

 

画面を止めて拡大したり、DAW のテンポに表示を合わせたり、左右やミッド・サイドに分けて表示したりもできます。

 

ただ、Plugin Boutique Japan の紹介動画を見た限りでは、私にはグラフも画面も見にくく感じました。

色の濃さで音の強さを表すスペクトログラムのような表示が、私はどうも読み取りにくいのです。

 

これはあくまで動画で見た私の見え方で、製品の良し悪しとは別の話です。

 

 

VISION 4X が入ったバンドルについては、Excite Audio Artists Bundle のセールの記事で書きました。

 

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初心者のボカロPが最初の1つを選ぶなら

何も持っていないなら、最初は Logic Pro に入っている純正のメーターでいいと思います。

Logic には、周波数・音量・左右の位相をまとめて見られる MultiMeter も入っています。

 

私自身は最初マスタリングをしていなかったので、純正のメーターも使っていませんでした。

でも、まず純正で見てみるのは十分ありな選択です。

 

そのうえで、有料のものを足すなら次の順番で考えます。

 

  • 持っている中で勧めるなら Insight 2:LUFS とピークを、見やすい画面で確かめられる
  • 安く始めるなら IK Multimedia の T-RackS:昔使っていたときは、単純でかなり使いやすかった
  • 今回見た中なら LEVELS:赤と緑で直す所を教えてくれるので、迷いにくい

 

T-RackS は今は使っていませんが、アナライザーのようなものを何も持っていない人には、買う価値があると思っています。

画面の作りは iZotope とそれほど変わらない印象なので、どちらかがあれば十分です。

 

 

T-RackS の値動きは、T-RackS 6 のセールの記事にまとめています。

 

まとめ:最初は Logic 純正、足すなら1つずつ

私の使い方をまとめると、その瞬間の周波数は Pro-Q 4、曲全体の傾きは Tonal Balance Control、音量は Insight 2 の LUFS、という分担です。

私の場合は、見る場面ごとに道具が1つずつという形に落ち着いています。

 

これから始めるなら、最初は Logic 純正で見てみる。

有料のものを足すなら、LEVELS か Insight 2 から1つ選べば十分だと思います。

 

赤と緑で、直す所を一目で知りたい人に。

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LUFS とピークを、見やすい画面で確かめたい人に。

iZotope Insight 2 を Plugin Boutique で見る →

 

アナライザーを何も持っておらず、安く始めたい人に。

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曲全体の帯域のバランスを、お手本の曲と見比べたい人に。

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