打ち込みを進めていくと、だんだん音が重なってきて、どの楽器が鳴っているのか分からなくなる。
ミックスでパンを触ればいいと聞いても、どこに置けばいいのか決められない。
私は、パンをミックスの段階ではなく、打ち込みながら決めています。
始めたころは全くパンを触らず、全部の音がまんなかで鳴っていて、うるさすぎてどれがどれだか分からない曲を作っていました。
このページでは、私がボカロ曲で楽器をどこに置いているかと、パンを決めるタイミング、そして実際にやらかした2つの失敗を書きます。
例に使うのは、ストリングスに Hollywood Strings 2 を入れた、ある曲のミキサーです。
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パンはミックスの前、打ち込みながら決めている
パンを決めるのは、曲を打ち込んでいる最中です。
普通に打ち込んでいくと、音が同じところに集まって混み合ってきます。
なので、混んできたと感じたその時点で、ぶつかりそうな楽器を左右にずらしておきます。
ドラムは、作曲用のテンプレートの時点で、最初から左右をずらしてあります。

上は、ある曲のミキサー画面です。
「Pan」の段にある丸いつまみがパンで、ピアノのチャンネルはどれもセンターのままです。
弦は、バイオリンの Vln1 が −32、Vln2 が +32、ビオラの Vla が −17、チェロが +19 と、左右に分けてあります。
Logic のパンは左いっぱいが −64、右いっぱいが +63 なので、この曲の弦は端までではなく、半分くらいの位置です。
楽器ごとの置き場所:ピアノはセンター、ギターは左右、ドラムは右利きのセットで

私の置き方を、楽器ごとに図にしました。
ピアノはセンターに置いています。
ギターは、左右に振ることが多いです。
ピアノはまんなか、ギターは左右と、置き場所を分けています。
ドラムは、右利きのドラマーが叩くセットの並びを想定して、各パーツを左右に置いています。
細かい位置は自分で考え出したものではなく、ネットや本で見た配置をもとに、それっぽく並べています。
ドラムを左右に置けるのは、パーツごとにチャンネルを分けているからです。
ドラム音源をパーツごとに分けて出す方法は、Logicでドラムをミックスする記事に書いています。
ストリングスは、なんとなくオーケストラの並びに寄せる
ストリングスは、基本的にオーケストラの並びに寄せています。
片方の端にバイオリンを置き、逆側にビオラ・チェロ・コントラバスを置く、という並びが、なんとなくの目安です。
ただ、決まった置き方があるわけではなく、曲のバランスで変えています。
上のミキサーの曲では、Vln1 を左、Vln2 を右、ビオラを左、チェロを右と、交互に振り分けるパターンになりました。

私のボカロ曲の弦は、ほぼ全部 Hollywood Strings 2 で作っています。
1st Violins・2nd Violins・Violas・Celli・Basses と、パートごとに音色が分かれているので、パートごとにトラックを作れば、それぞれ別の位置に置けます。
この曲でも、Vln1・Vln2・Vla・チェロをそれぞれ別のトラックにしています。
ひとまとめの Full Strings を1トラックで鳴らすと、パートごとに位置を変えることはできません。
Hollywood Strings 2 をボカロ曲でどう使っているかは、レビューにまとめています。
EastWest Hollywood Strings 2レビュー|ボカロ曲の弦楽器は全部これ、室内楽的な鳴りが決め手だった話
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失敗①:ギターを左右に振ったのに、まんなかで鳴っていた
ギターを左右に振って広げるテクニックがあります。
これを真似したつもりで、まったく同じギターのトラックを左と右に置いていたことがあります。

左と右からまったく同じ音が出ると、耳にはまんなかで1本鳴っているように聞こえます。
結果、左右に振ったつもりが、何の意味もなくセンターで鳴っていました。
左右に広げるテクニックは、左と右で別の演奏を置くから広がって聞こえます。
同じトラックをコピーして振るだけでは、広がりません。
ギターの打ち込み方は、ボカロのギターのカッティングを打ち込みで作る記事に書いています。
失敗②:始めたころはパンを触らず、全部が同じ場所で鳴っていた
もう1つは、DTM を始めたころの失敗です。
当時は、パンを全くと言っていいほど触っていませんでした。

全部の楽器がまんなかの同じところで鳴るので、曲全体がうるさすぎて、どれがどれだか分からない状態になっていました。
楽器を足すほど、まんなかに音が積み重なっていきます。
いまは打ち込みながら、混んできたところでその都度ずらしています。
始めたころのように、全部がまんなかに積み重なったまま曲が進むことはなくなりました。
逆に、左右に散らしすぎてまんなかがスカスカに聞こえるときの直し方は、曲がスカスカに聞こえるときの直し方にまとめています。
まとめ:パンは後回しにせず、混んできたらその場でずらす
私のパンの決め方をまとめると、次のとおりです。
- パンはミックスの前、打ち込みながら決める(ドラムはテンプレートの時点でずらしてある)
- ピアノはセンター、ギターは左右に振ることが多い
- ドラムは右利きのドラマーのセットを想定して、ネットや本の配置をもとに置く
- ストリングスはなんとなくオーケストラの並びに寄せるが、曲のバランスで変える
- 同じトラックを左右に置いても広がらない。左右には別の演奏を置く
パンは、ミックスの最後にまとめて考えるものだと思うと、手が止まりがちです。
混んできたと感じたときに、その楽器を少し横にずらす。
私はそのくらいの気持ちで、打ち込みと一緒にパンを決めています。
弦は、パートごとに音色が分かれた Hollywood Strings 2 で作っています。
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