SketchCassette II を単体で買うか考えたとき、私の答えは「RC-20 があるから、特に買わなくていい」でした。
ところが、同じ Aberrant DSP のエフェクトが6つ入った Complete Bundle を見て、考えが少し変わりました。
全部入りで1万3000円前後なら、買ってもありかなと思っています。
色をつける系のエフェクトは、あって困るものではないからです。
Aberrant DSP は、手描きのイラストのような画面のエフェクトを作っているメーカーです。
Complete Bundle には、カセットテープの質感・音の形を変えるコンプ・帯域ごとの音作り・グリッチ・リバーブ・音を壊すエフェクトの6つが入っています。
私はどれもまだ持っておらず、名前を知っていたのは SketchCassette II だけでした。
それぞれの中身と、単体と全部入りで考えが分かれた理由を書いていきます。
🔥 セール中 ¥13052(通常 ¥20948)〜11/30まで:Aberrant DSP Complete Bundle を見る →
入っている6つのエフェクトと、それぞれの役目
Plugin Boutique の製品ページに載っている6つを、何をする道具かで並べました。
プリセットの数も、製品ページの説明にあるものです。
| 製品 | 何をする道具か | プリセット |
|---|---|---|
| SketchCassette II | 4トラックのカセットの揺れ・ヒス・こもり | 61 |
| ShapeShifter | 音の形を変えるコンプ(色・太さ・ざらつき) | 64 |
| Tectonic | 4つの帯域ごとのEQ・広がり・コンプ | 65 |
| Digitalis | デジタルの劣化とグリッチ | 98 |
| Lair | 変わった空間を作るリバーブ | 77 |
| Cataclysm | 音を壊すマルチエフェクト | 92 |
前の3つは、音に色や太さを足す道具です。
後ろの3つは、音を崩したり、別の世界に連れていったりする道具になります。
音に色と太さを足す3つ
SketchCassette II:カセットらしさをイラストの画面で決める
SketchCassette II は、4トラックのカセットレコーダーをもとにしたローファイのエフェクトです。
テープの種類と質の組み合わせが12通りあり、古さ(AGE)・ヒス・サチュレーション・音が途切れるドロップアウト・揺れ(WOW と FLUTTER)を足していけます。

公式の動画を見て、私が面白いと思ったのは、イラストのような画面で音を調整できるところです。
音もちゃんとカセットっぽく聞こえて、しっかり鳴っていました。
ちょっとした遊び心があって、サチュレーションもあるのがいいところです。
単体のセールの時期は、SketchCassette II のセールの記事にまとめています。
ShapeShifter:音の形ごと変えるコンプ
ShapeShifter は、SketchCassette の NR Comp(ノイズリダクションの圧縮)をもとに作られたコンプです。
小さい音を持ち上げる圧縮と、大きい音を抑える圧縮を帯域ごとに混ぜて、音に色・太さ・ざらつきを足します。

ひずみ(drive)は、やさしい A と強い B の2種類から選べます。
dry / wet のつまみで元の音と混ぜられるので、薄くかけて少しだけ太くする使い方もできます。
Tectonic:4つの帯域ごとに、音色と広がりを変える
Tectonic は、EQ・広がり・コンプを1つにまとめた、帯域ごとの音作りの道具です。
低域から高域まで4つに分けて、帯域ごとに上げ下げします。

ふつうの EQ と違うのは、上げるとコンプが働くところです。
帯域ごとに真ん中と左右(Mid / Side)の割合も変えられるので、低域は狭く、高域は広く、といった分け方もできます。
音を崩し、別の世界に連れていく3つ
Digitalis:わざと壊れたデジタルの音を作る
Digitalis は、デジタルの劣化とグリッチをまとめたエフェクトです。
製品ページによると、質の悪いコンバーター・掘り出した古い CD・弱いネット回線のような音がもとになっています。

画面は DATA・CORRUPTION・TIME の3つの窓に分かれていて、つなぐ順番を入れ替えられます。
下の16ステップのシーケンサーで、テンポに合わせて効果を切り替えるので、リズムに合わせた音の途切れも作れます。
右下の猫のキャラクターが、使い方を教えてくれる案内役です。
公式サイトには製品ごとに体験版があり、全部の機能を試せますが、45秒ごとに1秒弱の音切れが入ります。
Lair:3つの「部屋」を切り替えるリバーブ
Lair は、3種類の独自の残響(Device)を切り替えて使うリバーブです。
それぞれの Device に2つずつ特別な効果があり、ふつうの部屋の響きから、聞いたことのない空間まで作れます。

響きをひずませる DRIVE や、揺らす MODULATION も中に入っています。
元の音が鳴っている間は響きを下げる DUCKING もあるので、歌にかけても言葉がにじみにくくできます。
Cataclysm:音を壊すための機械
Cataclysm は、壊れた測定器や盗聴の機械、古いアナログの機材をもとにした、音を壊すマルチエフェクトです。
真ん中の DRIVE を中心に、2声のピッチシフター・短いループを録るルーパー・低いうなりを足す HUM・コーラス・ディレイなどが並びます。

Digitalis がデジタルの壊れ方なら、Cataclysm はアナログの機械が暴れるような壊れ方です。
Digitalis・Lair・Cataclysm の3つは、今回はじめて知りましたが、公式の動画は素直に好きな音でした。
初音ミクの曲の世界観は、グリッチで作れる
グリッチのような音を壊すエフェクトは、私もたまに使います。
EDM 寄りの曲では大事な表現で、初音ミクの曲のあの世界観を作るのに重要だと思っています。
ボカロ曲を作っていると、こうしたエフェクトを使う場面は多いはずです。
この束なら、グリッチは Digitalis、もっと荒く壊すなら Cataclysm、と道具を選べます。
曲の世界観をはっきり出したい人には、おすすめできる組み合わせです。
単体なら RC-20 で足りる、全部入りなら欲しい
SketchCassette II だけを見たときは、私は RC-20 を使っているので、買わなくていいと考えました。
テープの質感を足すという役目では、RC-20 と大きな差はないと感じたからです。
2つの違いは、こちらの記事で比べています。
RC-20とSketchCassette II、テープ感だけ欲しいならどっち?RC-20を使っているボカロPが調べてみた
全部入りになると、話が変わります。
RC-20 には無い、グリッチ・変わったリバーブ・音の形を変えるコンプまでが、1つの束に入るからです。
色をつける系のエフェクトは、あって困るものではないと思っています。
なので、全部入りで1万3000円前後なら、私は欲しいと感じました。
Logic Pro で使う前に見ておきたいこと
Mac では AU・VST3・AAX に対応していて、Intel と Apple Silicon のどちらでも動きます。
Logic Pro でも AU で読み込めます。
Plugin Boutique の動作環境は macOS 10.10〜13 Ventura と書かれていて、公式サイトの Digitalis のページは macOS 10.13 以降となっています。
新しい macOS で使う人は、先に体験版で動くかを試しておくと安心です。
過去のセール
- 2021年11月:Plugin Boutique の Aberrant DSP セールで、ShapeShifter と SketchCassette II が最大50%オフ(rekkerd)
- 2025年7月1日〜7月31日:Plugin Boutique の Aberrant DSP サマーセールで、単体が最大36%オフ・バンドルも対象(rekkerd)
- 2026年10月31日:Complete Bundle が Plugin Boutique で¥13,052(通常¥20,948・37%オフ・11月30日まで・6つを別々に買うより¥20,388安い)
まとめ:1つを足すより、色の引き出しをまとめて増やす束
Aberrant DSP Complete Bundle は、テープ・コンプ・帯域ごとの音作り・グリッチ・リバーブ・音を壊すエフェクトを1つにまとめた束です。
テープの質感だけが目当てなら、RC-20 のような手持ちで足りることもあります。
それでも、6つそろって1万3000円前後なら、色をつける道具の引き出しをまとめて増やせます。
まず体験版で、Digitalis の壊れ方や Lair の響きを、自分の曲に挿して聴いてみてください。
グリッチやテープの質感で、曲の世界観をはっきり出したい人に。
🔥 セール中 ¥13052(通常 ¥20948)〜11/30まで:Aberrant DSP Complete Bundle を見る →
テープの揺れだけを、イラストの画面で手軽に足したい人に。
🔥 セール中 ¥4177(通常 ¥6270)〜11/30まで:SketchCassette II を見る →






コメントを残す