Universal Audio のセールを眺めていると、よく名前を見かけるのが UADx Manley VOXBOX です。
真空管のプリアンプが入った、「ボーカル専用」をうたうチャンネルストリップです。
ボカロの歌にアナログっぽい響きを足せるなら、試してみたい気持ちはあります。
ただ、画面を見るとつまみがずらりと並んでいて、少し身構えてしまいます。
私はこのプラグインを持っていません。
公式の動画を見て、正直に言うと少し欲しくなりました。
それでも今は見送るつもりです。
このページでは、確認できた VOXBOX のセールの流れと、見送る理由、そして買っていいと思う人を書きます。
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買い時の考え方:$39前後まで下がるセールが、何度か来ている
VOXBOX は、定価で買う必要がほとんどないプラグインです。
確認できた範囲では、Plugin Boutique で $39 前後(73〜86%オフ)まで下がるセールが、何度か来ています。
確認できた中でとくに安かったのは、2023年12月の Plugin Boutique 限定セールで、86%オフの $39 でした。
2025年1月には、別のショップ(ADSR)で80%オフの $59 という例もあります。
Universal Audio のプラグインは、会社全体でもセールの回数がとても多いメーカーです。
ほかの UADx 製品のセールの流れは、Universal Audio のセールのページにまとめています。
ですので、欲しいと思っても慌てる必要はあまりありません。
70%オフを超えているときに買えば、大きく損をすることはなさそうです。
Manley VOXBOXはどんなプラグインか:歌のための機材を1台にまとめたもの
VOXBOX のもとになっているのは、Manley というメーカーが1997年に出した、ボーカル用のハードウェアです。
マイクのプリアンプ、コンプ、EQ、ディエッサーを、1台の箱に詰め込んだ機材です。

Plugin Boutique の説明では、中身は大きく4つに分かれています。
- 真空管のマイクプリアンプ:声に真空管らしい質感を足す部分
- 光学式のコンプ:アタックとリリースの組み合わせを選んで、音量の山をならす
- ディエッサー/リミッター:サ行の耳に痛い音を抑える。リミッターとしても使える
- 3バンドのパッシブEQ:Pultec の MEQ-5 という古い EQ がもと。大きく動かしても自然に聞こえるのが売り
左半分が、プリアンプとコンプの部分です。
画面の真ん中には、昔の機材らしいオレンジの VU メーターがあります。

面白いのは、コンプをプリアンプの前に置けることです。
真空管に入る前に音の山を抑えておけるので、そのぶん滑らかに聞こえる、と説明されています。
右半分には、ディエッサーと EQ がまとまっています。
EQ は、持ち上げる・下げる周波数をつまみで段階的に選ぶ形です。

ボーカル専用をうたっていますが、ベースやクリーンのギター、ストリングス、ドラムに使う人もいるそうです。
購入すると、パソコンだけで動く UAD Native 版と、UA の Apollo などのハードで動く版の両方が付いてきます。
Mac は Apple シリコンにも対応していて、AU で読み込めるので Logic Pro でも使えます。
使うには、iLok のアカウントと、UA Connect という管理ソフトが必要です。
公式動画を見た感想:面白そう。でもつまみが多くて難しそう
Universal Audio 公式の、VOXBOX の使い方を紹介した動画です。
見た第一印象は、結構面白そうでした。
プリアンプからコンプ、EQ、ディエッサーまで1台でできるので、できることがかなり多そうです。
ただ、画面に並んでいるつまみの数がとにかく多いです。
どこから触ればいいのか分からなくなりそうで、使いこなすのは少し難しそうにも感じました。
それでも、ボーカル専用で真空管のプリアンプが入っている、という点には惹かれます。
声にアナログっぽさが乗りそうですし、響きの面でも良さそうだと思いました。
私が今は見送る理由:真空管の代わりは、RC-20でなんとかなりそう
今のセール価格なら、手が出る値段だとは思います。
それでも、私にはまだいらないかなというのが正直なところです。
実は、真空管系の質感を足すプラグインは、まだ持っていません。
なので、VOXBOX を入れる意味はあると思っています。
ただ、手元には XLN Audio の RC-20 Retro Color があります。
ボーカルに使う目的とは少し違いますが、サチュレーション(音に歪みや倍音を足すこと)という意味では、これで代わりになりそうだと考えました。

RC-20 をどう使っているかは、RC-20 Retro Color のレビューに書いています。
ほかのサチュレーションとの使い分けは、サチュレーションの記事にまとめました。
RC-20 Retro Color を Plugin Boutique で見る →
もう1つ、ボーカルのチェーンの組み方もあります。
私は EQ、コンプ、ディエッサーを、それぞれ別のプラグインで1つずつ挿しています。

VOXBOX は、この EQ・コンプ・ディエッサーにあたる部分を、1台でまとめて受け持つ形です。
そこに真空管のプリアンプの質感が加わる、というのが大きな違いです。
ボーカルにどんな順番で何を挿しているかは、こちらにまとめています。
どんな人に向くか:ボーカルに色を付ける道具を、まだ持っていない人
VOXBOX を買っていいのは、ボーカルの声に色付けをするプラグインを、まだ持っていない人だと思います。
真空管の質感を試す1本目として、セールの値段なら手を出しやすいです。
- 歌の質感を変える道具を、まだ1つも持っていない人
- 真空管らしいアナログの響きを、ボーカルに足してみたい人
- つまみの多い昔の機材風の画面でも、じっくり触るのが苦にならない人
反対に、RC-20 のようなサチュレーションをすでに持っている人は、急がなくていいと思います。
使い道は少し違っても、質感を足すという意味では、私と同じように手持ちで代わりがきくと思います。
真空管の質感はいらないので、EQ とコンプが1つになったチャンネルストリップだけ欲しい、という人もいると思います。
その場合は、SSL Native Channel Strip 2 のページも参考にしてください。
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過去のセール
確認できた Manley VOXBOX のセールです(ドル表記は海外の告知記事の金額)。
- 2023年8月:Plugin Boutique に UADx 版が登場したときのセールで $89(70%オフ)(rekkerd)
- 2023年12月(〜12月3日):Plugin Boutique 限定で $39(86%オフ)(rekkerd)
- 2025年1月:ADSR で $59(80%オフ)(The Beat Community)
- 2026年10月(〜11月1日):Plugin Boutique で ¥6,815(通常¥25,970・73%オフ)
70%オフ以上の値段が、何度か出ています。
年末に向けて、もう一段安くなった年もありました。
まとめ
UADx Manley VOXBOX は、真空管のプリアンプ、コンプ、EQ、ディエッサーを1台にまとめた、ボーカル用のチャンネルストリップです。
70%オフを超えるセールが何度か来ているので、定価で買う必要はほとんどありません。
私は真空管の質感に少し惹かれましたが、RC-20 で代わりがききそうなので、今は見送ります。
ボーカルに色を付ける道具をまだ持っていない人なら、セールのときに1本目として選ぶのはありだと思います。
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