リバーブ、EQ、ディレイ、コンプ、歪み、フィルター、それに DAW の中で使うメモ帳まで、8本で ¥32,316。
Épica Audio の Complete Bundle は、この会社のプラグインを全部まとめたセットです。
公式の動画と Plugin Boutique の説明を見て、私の答えは¥32,316 なら、私はいらないでした。
ただ、EQ やコンプをまだ持っていない人なら、まず買う価値はあるとも思っています。
Épica Audio Complete Bundle を Plugin Boutique で見る →
Épica Audio はどんな会社か:日本ではまだほとんど見かけない名前
Épica Audio は、リバーブや EQ などのエフェクトのプラグインを作っている会社です。
日本語でこのバンドルを紹介している記事は、まだほとんどありません。
私も、今回調べるまでこの会社を知りませんでした。
だからこそ、何が入っているのかを先に整理しておきます。

Plugin Boutique で売られている形は VST3・AU・AAX で、Mac は macOS 11 以降、Apple Silicon にも対応しています。
Logic Pro でも使える形式です。
8本の中身:リバーブからメモ帳まで、1本ずつ役割が違う
Complete Bundle に入っているのは、次の8本です。
説明は Plugin Boutique の製品ページの内容をもとに、やさしく言い直しています。
- Resonant Reverb:音にクセを付けるフィルターと歪みを通してから響かせる、変わった作りのリバーブ
- Trinity:3つの帯域それぞれに、音を少し太くする歪みが付いた EQ
- Andes Echo:ラテン音楽のリズムを元にした、跳ねるような繰り返し方を選べるディレイ
- Feedback Chorus:Roland の Juno-60 というシンセのコーラスを再現し、音を自分に戻す仕組みを足したもの
- Drivedown:Warm・Raw・Insane の3つのモードがある歪み
- The Hammer II:つまみ1つでかかり具合を決める、パンチを出すためのコンプ
- UFO Filter:音の高い側・低い側を削るフィルターを、揺らしながら動かせるもの
- Epic Notes:歌詞やメモを DAW の中に書いておけるメモ帳

EQ とコンプ、空間系、歪みまで、ミックスの道具がひと通りそろうセットです。
一方で、ディレイがラテンのリズムだったり、コーラスに音を戻す仕組みがあったりと、普通の道具より一歩ずれた作りのものが多いのも特徴です。
公式動画の印象:普通じゃない、ちょっと特殊な音
私が見たのは、Resonant Reverb と Trinity EQ の公式動画です。
音の印象は、ちょっとレア系の、普通じゃない特殊な音でした。
一方で、プラグインの画面の見た目は、私にはちょっと古臭く感じました。
大きなつまみが並ぶ、昔の機材のような見た目のデザインです。
Épica Audio の、Trinity EQ の公式の紹介動画です。
Trinity は、Plugin Boutique の説明では、音の遅れが出ない3バンドの EQ です。
上げても下げても、それぞれの帯域に倍音の歪みが乗る作りになっています。

気になったのは Resonant Reverb:普通のリバーブとは響き方が違う
8本の中で気になるものは多くありませんでしたが、その1本が Resonant Reverb です。
11回グラミー賞を受けたプロデューサー兼エンジニアの Joe Chiccarelli と一緒に作ったリバーブだというのは、非常にいいと思いました。

作りは少し変わっていて、響かせる前にクセを付けるフィルターと歪みを通し、プレートリバーブで響かせてから、もう一度フィルターを通します。
リバーブの中には 1176 から着想を得たコンプも入っていて、残響の長さは短い響きから47秒まで伸ばせます。
Épica Audio の、Resonant Reverb の公式の紹介動画です。
動画で聞いた響きは、普通のリバーブというより、残響感と立体感があるような感じでした。
普通のリバーブとは、ちょっと違います。
私がふだん使っているリバーブは、Valhalla VintageVerb と FabFilter Pro-R 2 です。
Resonant Reverb は、その2つとはちょっとだけ用途が変わるリバーブだと思いました。
Andes Echo は、高級感のあるディレイという印象
もう1本、気になったのが Andes Echo です。
ちょっと高級感のあるディレイかな、という印象を持ちました。

Plugin Boutique の説明では、Andes Echo は 1/4・1/8・1/16 といったふつうの長さの代わりに、ラテン音楽から着想を得たリズムで繰り返すディレイです。
左右で別々のリズムを選べて、繰り返しの音にはローパスフィルターとコーラスがかかります。
Épica Audio の、Andes Echo の公式の紹介動画です。
ほかの6本には、私はあまり気になるものがありませんでした。
コンプの The Hammer II は、スレッショルドやレシオを決めずに、つまみ1つでかかり具合を決める作りです。

¥32,316 なら、私はいらない
Resonant Reverb はいいと思いましたが、¥32,316 だったら不要というのが私の判断です。
8本の中で気になるものがあまり無かったので、3万2000円を出すほどではないと感じました。
なお、Resonant Reverb と Andes Echo は、Plugin Boutique で単品でも売られています。
知らない会社の全部入りを、再生がまだ少ないボカロPが買うのはありか
これには、ありな面といらない面の両方があると思っています。
ありなのは、EQ やコンプをまだ持っていない人です。
その人にとっては、ひと通りの道具が一度にそろうので、まず買う価値があります。
もう1つのいい面は、他の人があまり持っていなさそうな道具だということです。
特にリバーブとディレイは普通とは違う印象を受けたので、普通じゃない世界観のボカロ曲を作りたい人には出しやすいと思います。
反対に気になるのは、知らない会社なので、どこまでできるのかが見えないところです。
王道の道具ではないので、結局あとから定番の EQ やコンプが欲しくなることもあると思います。
定番の EQ とコンプの選び方は、EQ のおすすめ比較とコンプのおすすめ比較にまとめています。
ディレイを1本選ぶなら、ディレイプラグインの選び方も参考にしてください。
メーカーの全部入りバンドルを、どんな人がどう選ぶと得かは、こちらで考えています。
メーカーの全部入りバンドルはどれが得?|単品で買い足してきたボカロPが、今ひとつ選ぶならUVI Sonic Bundleと答える理由
まとめ:人と違う響きが欲しい人向けの、一歩ずれた全部入り
Épica Audio Complete Bundle は、リバーブからメモ帳まで8本がそろう全部入りです。
音は普通じゃない特殊な響きで、私は Resonant Reverb と Andes Echo が気になりました。
ただ、¥32,316 なら私はいりません。
EQ やコンプをまだ持っていなくて、人と違う響きで曲を作りたい人なら、検討していいセットだと思います。
EQ やコンプがまだ無く、人と違う響きもまとめて手に入れたい人に。
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普通のリバーブとは違う、残響感と立体感のある響きだけが欲しい人に。
Épica Audio Resonant Reverb を Plugin Boutique で見る →
王道の EQ を先に1本持っておきたい人に。
FabFilter Pro-Q 4 を Plugin Boutique で見る →





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