WaveLab 13はLogicで仕上げるボカロPに要る?ElementsとProの違い|マスタリング専用ソフトを調べてみた

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私の曲の仕上げは、最初から最後まで Logic の中で終わります。

ステムを書き出して、別の Logic のプロジェクトに並べ、そこで2ミックスを整える流れです。

 

その流れの私に、Steinberg のマスタリング専用ソフト WaveLab 13 は要るのかを調べました。

答えは、私の作り方では Elements も Pro も要らない、でした。

 

ただ、CD やアルバムの形まで自分で作り込む人に向けた機能が、たくさん入った道具です。

私は WaveLab を持っていないので、ここに書く感想は Steinberg 公式の動画を見た範囲のものです。

 

Steinberg WaveLab Elements 13 を Plugin Boutique で見る →

 

Steinberg WaveLab Pro 13 を Plugin Boutique で見る →

 

WaveLab 13 はどんなソフトか

WaveLab は、曲を作るための DAW ではなく、できあがった音声ファイルを仕上げて書き出すためのソフトです。

Plugin Boutique の説明では、プロのマスタリングにも使われる「音声処理のアーミーナイフ」と紹介されています。

 

作業の場所は大きく分けて3つあります。

1つの音声ファイルを細かく直す「Audio Editor」と、複数の曲やクリップを並べて扱う「Audio Montage」、たくさんのファイルに同じ処理をまとめてかける「Batch Processor」です。

 

WaveLab Pro 13 の画面。Dolby Atmos の曲を3曲並べたアルバムのモンタージュと、書き出し(Render)のタブ(Plugin Boutique の製品画像)

 

13 は2026年1月に出た版で、Pro では Dolby Atmos のマスタリングができるようになりました。

ほかにも、仕上げ用のプラグイン群 MasterRig 2 や、歌や話し声向けの VocalChain などが加わり、新機能は50以上あります。

 

書き出しが複数の CPU コアで速くなったことや、タブを切り替えながら2つの音を聴き比べられることも、公式が挙げている新しい点です。

どんな画面で何をするソフトかは、公式の紹介動画で一通り見られます。

 

 

Elements と Pro の違い

WaveLab 13 には、手ごろな Elements と、全部入りの Pro の2つがあります。

大きな違いは、扱えるトラックの数と、CD やアルバムを仕上げるための機能が入っているかどうかです。

 

項目Elements 13Pro 13
扱えるトラックの数81000以上
付属のリアルタイムのプラグイン3558
マスターセクションに挿せる数816
まとめて処理(Batch Processor)なしあり
CD のプレス用の DDP の書き出しなしあり
CD の書き込み一部だけあり
周波数の画面で音を直す(Spectrum Editor)なしあり
Dolby Atmos のマスタリングなしあり
MasterRig(仕上げ用のプラグイン群)ありあり

 

元になった Plugin Boutique の比較表も載せておきます。

細かい項目まで見ると、Elements は「1曲を整えて書き出す」ところまで、Pro は「何曲も並べて納品の形にする」ところまで、という分け方に見えます。

 

WaveLab Pro 13 と WaveLab Elements 13 の機能の比較表(Plugin Boutique の製品ページより)

 

Elements でも、仕上げ用の MasterRig は Pro と同じように使えます。

逆に、CD の工場に渡す DDP というデータや、たくさんのファイルをまとめて書き出す機能が要るなら、Pro を選ぶことになります。

 

Plugin Boutique の WaveLab Elements 13 の製品ページ(2026年11月6日時点で¥17,420)

 

Pro の製品ページには、Dolby Atmos のアルバムを組んでいる画面が並んでいます。

 

Plugin Boutique の WaveLab Pro 13 の製品ページ(2026年11月6日時点で¥87,150)

 

なお、Steinberg の DAW の Cubase の Pro と Artist には、簡易版の WaveLab Go が入っています。

Cubase の版ごとの違いは、Cubase Pro 15 の記事の表にまとめています。

 

公式の動画を見て思ったこと

WaveLab という名前は、今回調べるまで知りませんでした。

公式の動画を見て、何をしているかはなんとなく分かりましたが、何が便利なのかは私には分かりませんでした。

 

コンプをかけたり、波形を直したりして仕上げていく作業は、エンジニアの仕事なのかなと感じたのが正直なところです。

曲を作る側の私から見ると、メリットがあまり見えてこなかった、というのが今回の感想です。

 

新機能をもう少し細かく見せている動画もあります。

 

 

私は Logic の Stereo Out で仕上げている

曲ができたら、まず全部のトラックをステムで書き出します。

 

Logic のバウンスの画面。非圧縮の WAVE・24ビット・48kHz・モードは自動

 

そのステムを、2ミックスを仕上げるための別の Logic のプロジェクトに並べて、そこで整えます。

マスターの Stereo Out で音を変えるのは基本は EQ だけで、最近は最後に Ozone の Vintage Tape を少しかけることが多いです。

 

そのうえで、Insight 2 と Tonal Balance Control で音のバランスを目で確かめています。

 

Logic Pro のミキサー。Stereo Out に Pro-Q 4・Ozone・Insight 2・Tonal Balance Control の順で挿している

 

そして最後は、車で聴いて確かめます。

この流れで足りているので、仕上げ専用のソフトを欲しいと思ったことは、今までありません。

 

Logic の中で使っている Ozone は、こういう仕上げのプラグインです。

 

 

Logic の中で Ozone をどう使っているかは、こちらに手順ごと書いています。

 

Ozone を Logic で使う手順|Master Assistant に任せて、自分で変えるのは天井の -1 だけ。ボカロPのマスタリングの流れ

 

音を目で確かめるメーターの話は、Insight 2 の記事にあります。

 

ボカコレやアルバムに出す曲なら要るか

ボカコレに出す曲や、アルバムにまとめる曲なら WaveLab が要るのか、とも考えてみました。

私の答えは、使い方がよく分からなかったので、正直なところ要らないかな、です。

 

機能から見ると、WaveLab が活きるのは、曲順や曲間まで決めたアルバムを、CD のプレスや配信に出せる形で書き出す場面です。

 

WaveLab 13 が向く人・向かない人

公式の機能から考えると、WaveLab 13 が役に立つのは次のような人です。

 

  • 何曲も並べて、曲順・曲間・音量をそろえたアルバムを作る人
  • CD を工場でプレスするために、DDP のデータを書き出したい人
  • たくさんのファイルに同じ処理をかけて、まとめて書き出したい人
  • Dolby Atmos で配信する曲のマスタリングまで自分でやりたい人(Pro)

 

反対に、1曲ずつ DAW の中で仕上げて投稿している場合は、これらの機能を使う場面は少なくなります。

DAW の中で使える仕上げのプラグインは、マスタリング用のプラグインの記事にまとめています。

 

まとめ:WaveLab は「仕上げて納品する」ためのソフト

WaveLab 13 は、できあがった曲を整えて、並べて、まとめて書き出すためのマスタリング専用のソフトです。

Elements は1曲を整えるところまで、Pro は CD やアルバムの納品の形まで作れるのが大きな違いです。

 

私は Logic の中で仕上げまで済ませているので、今のところ Elements も Pro も要りません。

アルバムや CD の形まで自分で作り込みたくなったときに、あらためて候補に入れるソフトだと思います。

 

1曲ずつ、MasterRig で整えて書き出せれば十分な人に。

Steinberg WaveLab Elements 13 を Plugin Boutique で見る →

 

アルバムを CD のプレスや Dolby Atmos の配信に出せる形まで仕上げたい人に。

Steinberg WaveLab Pro 13 を Plugin Boutique で見る →

 

DAW の中で仕上げまで済ませたい人に。

iZotope Ozone 12 を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。