UAD Helios Type 69は要る?60〜70年代の名盤を録った卓のプリアンプとEQを、Pultec派のボカロPが調べてみた

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Led Zeppelin や Bob Marley の録音にも使われた、Helios(ヘリオス)という卓があります。

その卓のプリアンプと EQ を、Universal Audio がプラグインにしたのが Helios Type 69 Preamp and EQ Collection です。

 

公式動画を見た限りでは、アナログ的で、音が前に出るプリアンプと EQ でした。

ただ、比べるなら私は Pultec の EQ の方が好きです。

 

アナログの色づけは iZotope の Trash と Logic の ChromaGlow で足りているので、私は買わないつもりです。

このページでは、Helios Type 69 がどんなプラグインか、Pultec とどう違うか、ボカロ曲のどこなら合いそうかを書きます。

 

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Helios Type 69は、名盤を録った卓の1チャンネルをプラグインにしたもの

卓(ミキシングコンソール)は、スタジオで録った音を受けて、音量や音色を整えてまとめる大きな機材です。

 

大きなアナログのミキシングコンソールが置かれたスタジオの写真(Plugin Boutique の Helios Type 69 の製品ページの画像)

 

Helios の Type 69 という卓は、ロンドンの Olympic Studios や、ミュンヘンの Musicland Studios、The Rolling Stones の移動スタジオに置かれていました。

Pink Floyd、David Bowie、Black Sabbath、AC/DC なども、この卓で録音しています。

 

Universal Audio は、当時の Type 69 のうち、特に音が良いとされた2台をもとに、このプラグインを作りました。

発表は2018年で、今は UA の機材がなくても使える UADx 版があり、Mac では AU で Logic Pro に挿せます。

 

UAD Helios Type 69 Preamp and EQ の画面。上からLINE/MICの切り替えと入力のつまみ、10kHzの高域、MIDの中域とPK/TRのスイッチ、BASSの低域、EQ IN・位相・-20のスイッチ、右に出力のフェーダー(Plugin Boutique の製品画像)

 

画面は、卓の1チャンネルを縦に切り出した形です。

いちばん上が、LINE と MIC を切り替えるスイッチと、入力の大きさを決めるプリアンプのつまみです。

 

その下に高域・中域・低域の EQ が並び、右の大きなフェーダーで出力の音量を決めます。

UA のオーディオインターフェイス Apollo を持っている人は、録音のときにこのプリアンプを通して録ることもできます。

 

3つの帯域のEQと、4つの低域の持ち上げ方

EQ は、高域・中域・低域の3つです。

自由に周波数を決める EQ ではなく、決まった周波数から選んで、上げるか下げるかを決めます。

 

Helios Type 69 の3つの帯域。左が10kHzの高域(-16〜+16)、まん中がMIDの周波数(0.7〜6kHz)とPK/TRのスイッチ、右がBASSの低域(Plugin Boutique の製品画像)

 

高域は 10kHz を中心に、目盛りの上では 16 まで上げ下げできます。

中域は 0.7〜6kHz から周波数を選び、横に PK と TR を切り替えるスイッチがあります。

 

Plugin Boutique の説明では、この中域はシンセやギターに勢いと押し出しを足すためのものとされています。

かなり大胆に動かしても、音楽的に聞こえる歪み方をするのが売りです。

 

Helios Type 69 のBASS。持ち上げる周波数は60・120・250・400、下げる量は3〜15dB、いちばん下の50は50Hzのローカット。下にEQ IN・位相・-20のスイッチ(Plugin Boutique の製品画像)

 

低域は、持ち上げる周波数を 60・120・250・400 の 4つから選べます。

下げるほうは 3〜15dB の目盛りで、いちばん下の 50 にすると、50Hz より下を削るローカットになります。

 

ローカットは、ドラムの上から録ったマイクや部屋の響きのマイクを整理するのに使う、と Plugin Boutique の説明にあります。

下には、EQ をオンにする EQ IN、位相を反転するスイッチ、音を 20dB 下げるスイッチが並んでいます。

 

公式動画を見て感じたこと:音が前に出るが、UIは好みではない

Universal Audio の公式動画で、音の変わり方を聞きました。

 

 

聞いてまず感じたのは、アナログ的な音で、音が前に出てくるということです。

プリアンプと EQ を通すだけで、音に押し出しがつく印象でした。

 

一方で、私はこの画面のデザインがあまり好きではありません。

古い機材をそのまま写した作りで、見た目も古く感じました。

 

Pultecと比べると、私はPultecの方が好き

同じ Universal Audio のアナログ EQ では、Pultec の方が私は好きです。

Pultec は UI が好きで、EQ のかかり方も好みでした。

 

UADx Pultec EQP-1Aの画面。左右にBOOSTとATTENのつまみが2組、下に低域(20・30・60・100CPS)と高域(3〜16KCS)を選ぶスイッチ(Universal Audio 公式の製品画像)

 

Pultec の EQP-1A も、決まった周波数から選ぶ EQ です。

低域は 20・30・60・100 から選び、同じ低域を持ち上げるつまみと下げるつまみが別々についています。

 

Helios Type 69 は、卓の1チャンネルとして、プリアンプから高域・中域・低域までを1台でまとめて通すのが違いです。

音が前に出る感じは Helios からも受けましたが、選ぶなら Pultec にします。

 

Pultec の中身と、私がどう見ているかは、こちらにまとめています。

 

UADx Pultecのセールはいつ?過去の値動きと買い時|Pro-Q 4で足りているボカロPが、動画を見て「1つは欲しい」と思った理由

 

TrashとChromaGlowがある今、卓のEQを足すか

ボカロの曲は、どうしてもデジタルな音に聞こえてしまいがちです。

だから私は、アナログ寄りの質感を足せるプラグインを欲しいと思っています。

 

今、アナログっぽさを足すときは、iZotope の Trash か、Logic Pro に最初から入っている ChromaGlow を使うことが多いです。

ボーカルでは、Pro-Q 4 や Pro-C 3 などのあとに ChromaGlow を挿しています。

 

Logicのボーカルのチャンネル。VEA・Vocal Rider・Pro-Q 4・Pro-C 3・SpecCraftの後にChromaGlowを挿している

 

ここに Helios Type 69 を足せば、少しアナログ的なニュアンスは入ると思います。

それでも、今の組み合わせで足りているので、私は買わなくていいと考えています。

 

ChromaGlow の使い方は Logic の ChromaGlow の使い方、Trash は Trash のレビューに書いています。

 

ロック寄りのボカロ曲で、打ち込みのドラムに昔の卓っぽさは要るか

Plugin Boutique の説明では、ボーカル・ギター・ドラム・ベースに色をつけて生き生きさせる、とされています。

Universal Audio も、ロックのドラムを Helios Type 69 でミックスする短い動画を出しています。

 

 

ロック寄りのボカロ曲で、打ち込みのドラムに昔の卓のような質感を足したいか、と考えてみました。

私の場合は、そういう場面はあまりなく、求めている音の方向とも違います。

 

60〜70年代のロックのような、古い録音の質感をドラムに乗せたい人なら、動画の音を聞いて好みかどうかを確かめてみてください。

 

過去のセール

確認できたものだけを並べます。

 

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Universal Audio のほかの製品のセールは、Universal Audio のセールのまとめに書いています。

 

まとめ:音は前に出るが、Pultec派でTrashとChromaGlowがある私は買わない

Helios Type 69 は、名盤を録った卓のプリアンプと3つの帯域の EQ を、1台にまとめたプラグインです。

公式動画では、アナログ的で音が前に出る印象でした。

 

ただ、UI は好みではなく、比べるなら Pultec の方が好きです。

アナログの色づけは Trash と ChromaGlow で足りているので、私はセールの値段でもいらないと思いました。

 

気になる製品の価格を確認する↓

 

60〜70年代のロックのような、古い卓の質感を足したい人に

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決まった周波数から選ぶ、定番のアナログ EQ を1台足したい人に

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アナログっぽい歪みや色づけを幅広く試したい人に

iZotope Trash を Plugin Boutique で見る →

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。