ボーカルのコンプの使い方|アタック早めとゆっくりめの2つに分けるボカロPの、潰す量と耳で確かめていること

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ボーカルにコンプを挿してみたものの、アタックもリリースも、どれだけ潰せばいいのかも決められない。

プリセットを選んでみても、効いているのかいないのか、よく分からない。

 

私はいま、ボーカルのコンプを 「強めに当てる1つ目」と「整えるメインの2つ目」 に分けてかけています。

それぞれの役割が決まっていれば、アタックも潰す量も、どちらのコンプの話かで考えられます。

 

この記事では、私がボカロのボーカルにコンプをどうかけているかを、順番どおりに書きます。

プリセットからの始め方、アタックとリリース、潰す量、耳で何を確かめているか、パラレルコンプとバスのグルーまでです。

 

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ボーカルのチャンネルには、コンプが2つ入っている

まずは、いまのボーカルのチャンネルを見てください。

 

ボーカルのチャンネル。Pro-Q 4 と Pro-C 3 の組が2回入り、間に SpecCraft と ChromaGlow。出力先の Vocal バスにも Pro-C 3

 

上から VEA、Vocal Rider、Pro-Q 4、Pro-C 3、SpecCraft、ChromaGlow、Pro-Q 4、Pro-C 3、VO-TT の順です。

EQ とコンプの組が2回出てくるのが、この並びの特徴です。

 

1つ目のコンプで先に強めに当ててから、ディエッサーの役の SpecCraft とサチュレーションの ChromaGlow を通します。

そのあとにもう一度 EQ とコンプで整えて、仕上げます。

 

さらに、このチャンネルの出力先の「Vocal」バスにも、グルーのコンプが1つ入っています。

「Vocal」バスは、他のハモリとかが入っている形ですね。

 

役割を図にすると、こうなります。

 

ボーカルのチャンネルの順番と、2つのコンプとVocalバスのコンプの役割

 

チャンネル全体の順番や、純正のプラグインから有料に替えた場所は、ボーカルの処理の記事に書いています。

ここではコンプのかけ方だけに絞ります。

 

まずはプリセットから始めて、少しだけ動かす

コンプのつまみは、だいたい次の5つを見れば足ります。

 

  • スレッショルド:どの音量から抑え始めるか
  • レシオ:超えた分をどれくらい抑えるか
  • アタック:抑え始めるまでの速さ
  • リリース:抑えるのをやめるまでの速さ
  • ゲインリダクション:実際にどれだけ音量が下がっているか(メーターで見る)

 

とはいえ、最初からこれを全部自分で決めるのは大変です。

私は 基本はプリセットから始めて、そこから微調整 しています。

 

Pro-C 3 のプリセットブラウザ。ボーカルやドラムなどカテゴリで分かれている

 

最近は自分で一から作ることも増えました。

それでも、プリセットで「効いている状態」を出してから動かすほうが、ずっと楽です。

 

Pro-C 3 の画面の見方は、FabFilter 公式の紹介動画が分かりやすいです。

 

アタックは「早めの1つ目」と「ゆっくりめの2つ目」で分ける

いちばん迷いやすいアタックは、2つのコンプで役割を分けています。

 

1つ目は、トランジェント(音の出だしの鋭いところ)を少し取るような、やや強めのコンプ です。

こちらはアタックを早めにしています。

 

Pro-C 3 のスタイルを Opto にして、アタックをほぼゼロまで下げたボーカル用の一段目コンプ

 

2つ目はメインのコンプで、アタックはゆっくりめ(やや遅め)です。

1つ目が強めに当てる役、2つ目が整える役という分け方です。

 

リリースは、どちらも普通の、妥当なくらいにしています。

Pro-C 3 には、リリースを自動で決める Auto Release もあります。

 

Pro-C 3 の Auto Release を使っているところ

 

潰す量は、1つ目で8dBくらい。ほかは3〜6dBが基本

どれだけ潰すかは、ゲインリダクションのメーターで見ます。

 

1つ目のコンプ(オプトのコンプ)は、8dBくらい潰す ことが多いです。

ここで音量のばらつきを先にならしておきます。

 

それ以外のコンプは、3〜6dBくらいが基本 です。

強く潰すのは、1つ目のコンプだけということになります。

 

Pro-C 3 でのスタイルの選び方や、ほかのトラックでのかけ方は、レビューにまとめています。

FabFilter Pro-C 3 レビュー|コンプは「下ごしらえ」だと割り切ったボカロPの話

 

耳で確かめているのは「変わりすぎていないか」「潰れすぎていないか」

数字はあくまで目安で、最後は耳で決めます。

 

私が聞いているのは、コンプを入れたことで音が変わりすぎていないか、潰れすぎていないか です。

ここはどうしてもニュアンスの世界で、考えるところはたくさんあります。

 

パラレルコンプは「前に出すぎないか」を聞く

ニューヨークコンプ(パラレルコンプ)をやるときは、考え方が変わります。

 

パラレルコンプは、元の音とは別にセンドで送った先で潰して、元の音に混ぜるやり方です。

センドで送っているので、送り先ではどれだけ潰しても関係ありません。

 

代わりに聞くのは、その潰した音が あまり前に出てこないか です。

前に出すぎると、こいつやっているな、と思われてしまうことが多いからですね。

 

Vocal バスのコンプは、まとめるためのグルー

最初の画面のとおり、ボーカルのチャンネルは「Vocal」バスに送っていて、そこにも Pro-Q 4 と Pro-C 3 が入っています。

 

このバスのコンプは、まとめるためのグルーのコンプ です。

チャンネルで2つのコンプを通した歌を、最後にまとめる位置にあります。

 

ボーカルのサ行の処理についてはディエッサーの記事に、ミックス全体の流れはLogic のミックスの手順に書いています。

 

まとめ:プリセットから始めて、コンプの役割を2つに分ける

ボーカルのコンプで迷ったら、私はまずプリセットから始めます。

 

私の場合は、アタック早めの強めのコンプで8dBくらい先にならして、アタックゆっくりめのメインのコンプで整えます。

あとは、音が変わりすぎていないか、潰れすぎていないかを耳で確かめるだけです。

 

どのコンプを選ぶかは、コンプレッサーのおすすめ比較にまとめています。

 

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