ミックスの奥行きの出し方|奥に下げたい楽器は、リバーブだけでなく「音量」と「低域」で下げるボカロPのやり方

本記事はアフィリエイトプログラム(Plugin Boutique 等)を利用しています。リンク経由の購入で売上の一部が当サイトに還元されますが、価格は変わりません。

 

低域は、その音が近くにいるか、遠くにいるかを表すものだと思っています。

なので、奥に下げたい楽器があるときは、リバーブを増やすだけで終わらせず、音量を下げて、低域を削ります。

 

この記事では、ボカロ曲のミックスで、私が前後の距離(奥行き)をどう付けているかをまとめます。

左右(パン)の置き方は、ボカロ曲のパンの決め方の記事に分けて書いています。

 

低域を削るときに使っているEQは、FabFilter の Pro-Q 4 です。

 

FabFilter Pro-Q 4 を Plugin Boutique で見る →

 

最初に決めるのは「どれを主役にするか」

前に出す音と、奥に置く音。

これを何から決めるかというと、どれをメインに出すか、どれを主役にするか、というところから決めることが多いです。

 

主役が決まると、ほかの音は「主役よりどこまで下げるか」で考えられるようになります。

 

ミックスの前後(奥行き)の決め方の図。①どれを主役にするかを決める、②奥に下げたい楽器はリバーブのセンドを増やす・音量を下げる・低域を削る、③ボーカルを前に出すのはプレートリバーブ・EQで上げる・コンプで前に張り付かせる

 

左右については、ストリングスはオーケストラの並び、ピアノはセンター、ギターは左右に振ることが多いです。

この記事では、そこから先の「前後」だけを扱います。

 

奥に下げたい楽器は、センド・音量・低域の3つで下げる

奥に下げたい楽器にやることは、次の3つです。

  • リバーブのセンドを増やす
  • 音量を下げる
  • 低域を削る

 

リバーブは、トラックに直接挿さず、センドで返しています。

ディレイも、ステレオディレイをセンドで返すことが多いです。

 

Logic Proでディレイをセンドで返す流れの図。各トラックのセンドでバスを選び、AuxにStereo Delayを挿して最初の設定のまま、量はセンドレベルのノブだけで決める

 

センドで返しておくと、奥に下げたい楽器だけ送る量を増やす、という調整がしやすくなります。

ディレイのやり方は、Logicのディレイの使い方にまとめています。

 

センドのほかに、音量を下げることと、低域を削ることも一緒にやります。

低域は「前にいるか、近くにいるか」を表すパラメーターだと考えているので、奥に置きたい楽器ほど、EQで低いところを削っています。

 

Pro-Q 4 は、FabFilter 公式の紹介動画で、どんなEQかがひと通り分かります。

 

曲全体の低音のまとめ方は、ミックスの低音が足りない・出過ぎるときの直し方で書いています。

 

ボーカルを前に出すのは、プレート・EQ・コンプ

主役のボーカルを前に出したいときは、ボーカルの側で3つのことをします。

プレートリバーブ、EQで上げる、コンプで前に張り付かせる、の3つです。

 

プレートリバーブで、声の伸びを出す

プレートの響きは、かなり使うことが多いです。

特に高音域や、ボーカルの伸びを出したいときにプレートを使います。

 

ボーカルのリバーブの返しのトラック。vocal A/B・vocal chorusは場面ごとにオン・オフするボリュームのオートメーション、vocal plate allは曲を通して一定

 

上の画面では、「vocal plate all」というプレートの返しを、曲を通して一定の量で鳴らしています。

その上に、Aメロ・Bメロ用とサビ用のリバーブを、場面ごとに足したり外したりしています。

 

手持ちのリバーブでは、Valhalla VintageVerb のプリセットにも「Plates」という分類があります。

 

Valhalla VintageVerbのプリセットのメニュー。Ambiences・Chambers・Halls・Plates・Roomsなどの分類が並ぶ

 

ボーカルにリバーブをどれくらい送るかは、こちらの記事で数字まで書いています。

ボーカルのリバーブはどれくらいかける?|センドは-10〜-15dB、車で聴いて「浮いた」ら下げるボカロPの決め方

 

サビ以外のボーカルのリバーブには、FabFilter の Pro-R 2 を使っています。

 

EQで上げて、コンプで前に張り付かせる

残りの2つは、EQとコンプです。

EQで上げて、コンプで前に張り付かせます。

 

Logicのボーカルのトラックに挿したFabFilter Pro-Q 4。自作プリセットForward Controlled Vocalで、ローカットと複数のバンドのカーブを描いている

 

ボーカルのEQは Pro-Q 4 で、自分で作ったプリセットを使っています。

特に「前に上げる」ための処理は、正直、コンプぐらいしかないという感覚です。

 

Logicのミキサー。ボーカルのチャンネルにPro-Q 4とPro-C 3などを挿し、センドB 24でBus 24(vocal chorus)のリバーブへ送っている

 

ボーカルのチャンネルには Pro-Q 4 や Pro-C 3 を挿していて、リバーブはセンドで別のバスに送っています。

 

オケの側でボーカルを前に出す方法もある

私がボーカルを前に出すときにやっているのは、ここまでのボーカルの側の処理です。

一般的には、ボーカルとぶつかる帯域をオケの側で少し下げて、ボーカルの通り道を空ける、という方法もあります。

 

ボーカルが埋もれる原因と、ミックス全体の進め方は、ボカロ曲のミックスのやり方にまとめています。

 

奥行きは「主役を決めてから下げる」でいい

奥行きを付けようとして失敗した覚えは、正直あまりありません。

やっていることは、主役を決めて、ほかの音を下げる、という単純なことです。

 

奥に下げたい楽器は、リバーブのセンドだけでなく、音量と低域も合わせて見直してみてください。

 

最後に、この記事の要点です。

  • 前後は、どれを主役にするかから決める
  • 奥に下げたい楽器は、センドを増やす・音量を下げる・低域を削る
  • 低域は「近くにいるか」を表す
  • ボーカルは、プレートリバーブ・EQ・コンプで前に出す

 

奥に下げたい楽器の低域を、狙ったところから削りたい人に。

FabFilter Pro-Q 4 を Plugin Boutique で見る →

 

ボーカルをコンプで前に張り付かせたい人に。

FabFilter Pro-C 3 を Plugin Boutique で見る →

 

センドで返すリバーブを1本選びたい人に。

FabFilter Pro-R 2 を Plugin Boutique で見る →

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。