コンプが先か、EQが先か。
この順番を入れ替えるだけで、音は結構ガラッと変わります。
それでも私は、プラグインを挿す順番に「ここだけは守って」という決まりは無いと思っています。
大事なのは、どんな音にしたいかを決めて、いろいろ試してみることです。
この記事では、ボーカル以外のトラックで、私がどんな順番でプラグインを挿しているかを、ベースとドラムのバスを例に紹介します。
ボーカルの順番は、ボーカルに挿しているプラグインの記事にまとめています。
基本の形は「EQ → コンプ → 最後にサチュレーション」
いろいろなトラックで多いのは、EQ → コンプ → 最後にサチュレーション、という並びです。
サチュレーションは、ほとんどのトラックでコンプの後に置いています。
たとえばピアノは、Pro-Q 4(EQ)→ Pro-C 3(コンプ)→ SpecCraft → ChromaGlow の順です。
最後の ChromaGlow は Logic 純正のサチュレーションで、基本はこれを使っています。

サチュレーションの種類や、どうして最後に置くのかは、こちらの記事に詳しく書きました。
サチュレーターとエキサイター・ディストーション・クリッパーの違い|どのパートにも挿すボカロPの使い分けと「EQ→コンプ→最後」の順番
ベース:EQのカットを最初に、コンプの後に歪み
下の画面は、少し前のミキサーです。
ベースのチャンネルには、上から Pro-Q 4 → Pro-Q 4 → Pro-C 3 → Trash → Glow(ChromaGlow)と挿してあります。

ただ、これは初期のやり方なので、今の考え方とは少し違うかもしれません。
Pro-Q 4 が2つあるのは、たぶんカットとブーストを分けていたのだと思います。
今なら、ベースはこう並べます。
- EQ(いらない帯域のカット)を一番最初に
- その次にコンプ
- コンプの後に、アンプが入ることもある
- 最後に Trash で歪みを足す
ブーストのための EQ は、コンプの後にあってもいいと思っています。
Trash は、歪み重視で大きく音を変えたいときのサチュレーションです。
ベースでは、帯域を分けて歪ませるプリセット(Bass Enhancer 01)を使ったことがあります。

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Trash を使ってみた感想は、Trash のレビューに書いています。
ドラムの1本ずつ:コンプの後に1176
同じミキサーの画面で、キックとスネアは Pro-Q 4 → Pro-C 3 → UADx 1176 の順になっています。
ドラムとベースは、基本的にコンプをかけてから、その後に 1176 を使っています。
1176 は、私の中では性格付けや質感付けのためのコンプです。
ボーカルには使わなくなりましたが、ドラムとベースでは今も出番があります。
ドラムのバス:順番より「何のために挿すか」
ドラムは、1本ずつのトラックをバスにまとめて、そこにもプラグインを挿しています。
並びは Pro-C 3 → Limiter → RC-20 → SpecCraft です。

ただ、この順番に特にこだわっているわけではありません。
それより大事なのは、1つずつ何のために挿しているかです。
コンプ(Pro-C 3):ドラム全体をグルーでまとめる
ドラムのバスなので、コンプはグルー(バラバラの音をまとめる)に使っています。
Pro-C 3 にはグルー系のプリセットがかなりあり、画面の Drumbus Gooey-Mu もその1つです。
バスの組み方そのものは、Logic のバスの使い方にまとめました。
リミッター:クラッシュシンバル用
コンプの後のリミッターは、主にクラッシュシンバル用にかけているだけです。
クラッシュシンバルは音が飛び出しやすいので、その突発的なピークを抑える役目です。
使っているのは Logic 純正のリミッターです。
RC-20:レトロ感とアナログ感を出す
RC-20 は、ドラム全体にレトロ感やアナログ感を出すために挿しています。
1本ずつではなく、まとめたトラック(バス)ごとに挿すことが多いプラグインです。

ノイズで失敗した話も含めて、使い方はRC-20 のレビューに書いています。
SpecCraft:余分な共振を外す
最後の SpecCraft では、ちょっと余分な共振を外しています。
ドラムのバスだけでなく、さきほどのピアノのように、ほかのトラックにも挿しています。
劇的に音が変わるプラグインではありませんが、問題の場所が分かるのが強みです(SpecCraft のレビュー)。
順番を入れ替えると、どこが変わるか
順番を入れ替えて、いちばん音が変わると感じるのは、コンプが先か、EQが先かです。
ここを入れ替えるだけで、結構ガラッと変わります。
もう1つは、EQ の位置です。
最後に EQ で削るのか、EQ で削った後に何かカラー系(サチュレーションなど)をかけるのかでも、だいぶ変わります。
「ここだけは守って」は無い。今のやり方で満足しない
初心者の人に「ここだけは守って」と言えることは、正直ありません。
順番は自由でいいと思っています。
自分がどういう演出をしたいのかを決めて、いろいろ並べ替えて試してみてください。
この記事の並びも、あくまで私の今のやり方です。
あえて1つ挙げるなら、今のやり方で満足しないことです。
常に新しい組み合わせを考えて試すのが、いちばん大事だと思っています。
ミックス全体をどの順番で進めるかは、Logic でのミックスの手順にまとめています。
まとめ:まずは基本の形から、入れ替えて試す
- 多いのは「EQ → コンプ → 最後にサチュレーション」の並び
- ベースは、EQ のカットを最初に → コンプ →(アンプ)→ Trash。ブーストの EQ はコンプの後でもいい
- ドラムの1本ずつは、コンプの後に 1176
- ドラムのバスは順番より役割。コンプはグルー、リミッターはクラッシュ用、RC-20 はレトロ感、SpecCraft は余分な共振取り
- コンプと EQ のどちらが先かで、音はガラッと変わる
- 守るべき順番は無い。どんな音にしたいかで試し続ける
ドラムのバスをグルー系のプリセットでまとめたい人に。
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まとめたトラックに、レトロ感やアナログ感を足したい人に。
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ドラムのバスなどで、余分な共振を外したい人に。
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ベースなどで、歪み重視で大きく音を変えたい人に。
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