ボカロ曲でクワイア(合唱)が入る曲は、正直そんなに多くありません。
ただ、サビなど重要な場面や、ファンタジー風の劇伴っぽい曲では使うことがあります。
そういうとき、私は曲によってHollywood ChoirsかHollywood Fantasy Voicesのどちらかを使っています。
この記事では、それぞれ何が違うのか、実際に使ってみて難しいと感じている点まで、正直に書きます。
Hollywood Choirs:WordBuilderで実在の言語を歌わせる、必殺のプラグイン

Hollywood Choirsは、WordBuilderという機能で英語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語・ラテン語などの単語やフレーズをテキストで入力すると、コーラス全体がそれを歌ってくれる音源です。
Mens Choir・Womens Choirのパートがあり、母音だけでなく子音(consonants)まで細かくパッチが分かれています。

画面左上の「WORDBUILDER」ボタンから、実際に歌わせたい言葉を入力できます。
実際にWordBuilderで単語を入力してみる

TEXT EDITORに単語を打ち込むと、音節(SYLLABLE)や文字(LETTER)ごとに分解され、TIME EDITORで発音のタイミングまで細かく調整できます。
打ち込んだ通りに歌ってくれるのは面白いのですが、1音ずつタイミングを詰めていく作業なので、それなりに手間がかかります。
なかなか思い通りには歌ってくれませんね。ボカロに慣れていると尚更です。
選択肢が多すぎて、選ぶのが大変

自分で1から単語を打ち込まなくても、英語・スペイン語・ラテン語・ドイツ語・イタリア語ごとに大量のフレーズプリセットが用意されています。
「Glory and honor」「Hallelujah」「The Dragon Is Here」のような、いかにも劇伴向けのフレーズがずらっと並んでいて、見ているだけでも楽しいです。
Englishが豊富ですね。やはり。
ただ、正直に言うと、母音だけではなく選択肢自体は豊富にあるのですが、その中から曲に合うものを選ぶのがなかなか大変です。
梶浦由記さんの楽曲にあるような、完全に独自の言葉(造語)を作れるわけではないので、既存の言語やプリセットの中から近いものを探す、という作業になります。
Diamond版はミキシングまで作り込める

MIX画面を開くと、Legend AmpやSolid State LogicのチャンネルストリップなどがインサートとしてOPUSエンジンに内蔵されています。
このあたりまで自分で作り込めるのは、Diamond版ならではだと思います。
Hollywood Fantasy Voices:ソロボーカリスト+コーラスで雰囲気重視

Hollywood Fantasy Voicesは、ソロボーカリストMerethe Soltvedtの声に、男女コーラスを組み合わせたシリーズです。
WordBuilderのように実在の言葉を歌わせるタイプではなく、戦闘シーンや失われた王国のような、エーテリアル(幽玄)で雰囲気重視の声を作ることに特化しています。
イメージは、ロードオブザリングに出てきそうな感じでしょうかね。謳い文句もそうあるので。

操作画面自体はHollywood Choirsと共通のレイアウトで、迷わず使えます。
Fantasy Voicesはシンプルな母音ベース

Full Choirのアーティキュレーションを見ると、Ah・Ee・Oh・Ooという4種類の母音がベースになっています。
WordBuilderのような言葉の作り込みはできませんが、その分シンプルで、雰囲気重視の場面にはむしろ合わせやすいと感じています。
作曲家の和田貴史さんが実際にFantasy Voicesを使っている動画が分かりやすかったので、貼っておきます。
このかたの動画はどれも面白いですね。
正直なところ:精度高くは使えていないが、雰囲気は出る
正直に書くと、私はHollywood ChoirsもFantasy Voicesも、そこまで精度高く使いこなせているわけではありません。
WordBuilderで単語を作り込むのも、フレーズプリセットから選ぶのも、Fantasy Voicesの母音を選ぶのも、毎回「これでいいのか」と手探りな部分があります。
それでも、曲に乗せると、ちゃんとそれらしい雰囲気は出てくれます。
精度より雰囲気、という付き合い方をしています。
特にFantasyの方が好きですね。
どちらを選ぶか:曲によっての使い分け
私の場合は、こう使い分けています。
- 何か言葉を歌わせたい、実在の言語感が欲しい → Hollywood Choirs(WordBuilder)
- 言葉よりも、幽玄でファンタジー的な雰囲気を重視したい → Hollywood Fantasy Voices
2つを同じ曲でレイヤーするというより、曲によってどちらか一方を選ぶ使い方をしています。
やはり言葉の方がハードルが高いので、Fantasyの方を多用してしまいますね。
まとめ:クワイアは「言葉」か「雰囲気」かで選ぶ
Hollywood ChoirsとHollywood Fantasy Voicesは、どちらも合唱系の音源ですが、性質はかなり違います。
- Hollywood Choirs:WordBuilderで実在の言語を歌わせる。選択肢は豊富だが選ぶのが大変
- Hollywood Fantasy Voices:ソロボーカリスト+コーラスで、母音ベースの雰囲気重視
- どちらも精度高く使いこなせているわけではないが、曲に乗せれば雰囲気は出る
Hollywood Choirs DiamondをPlugin Boutiqueで見る →
Hollywood Fantasy VoicesをPlugin Boutiqueで見る →
EastWestのオーケストラ音源全体の選び方はこちらの記事にまとめています。






コメントを残す