Roland SYSTEM-100はJUPITER-8と何が違う?|懐かしく柔らかい単音は面白い、でも1台に使うならいろいろ鳴るシンセが欲しいボカロPの見立て

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ボカロ曲で太い単音のシンセを鳴らしたいとき、私はいま Pigments で代用しています。

ただ、自分が想像していた太さにならず、物足りなさを感じることもあります。

 

そんな中で公式の動画を聞いたのが、Roland の SYSTEM-100 です。

懐かしくて柔らかい、気持ちのいい単音でした。

 

ただ結論から書くと、1台のシンセにこの値段を使うなら、私はいろいろな音が出せるシンセを選びます。

この記事では、SYSTEM-100 がどんなシンセか、JUPITER-8 と何が違うか、そして私が見送る理由をまとめます。

 

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SYSTEM-100 はどんなシンセか:1975年のセミモジュラー・モノシンセ

SYSTEM-100 は、Roland が1975年に発売したシンセを、パソコンの中で鳴らせるようにしたソフトです。

ソフト版は2015年に登場し、Logic などの DAW にプラグインとして挿して使えます。

 

元の実機は、和音が出ない「モノシンセ」です。

鍵盤をいくつ押しても、鳴るのは1音だけなので、ベースやリードのような単音のフレーズに向いています。

 

Roland SYSTEM-100 ソフトウェア・シンセの画面。上に VCO・VCF・VCA などのつまみとスライダー、色つきのパッチケーブル、下に鍵盤が並ぶ(Roland 公式の製品画像より)

 

もう1つの特徴が「セミモジュラー」という作りです。

音を作る部品どうしが最初からつながっていて、そのままでも鳴りますが、ケーブルでつなぎ替えると音の流れを変えられます。

 

ソフト版は、シンセ本体の Model 101 と、拡張用の Model 102 を1つの画面にまとめています。

そのため、音の元になるオシレーター(VCO)と、音を揺らす LFO が2つずつ使えます。

 

ほかに、音をランダムに変化させるサンプル&ホールド、金属的な響きを作るリング・モジュレーター、ノイズも入っています。

Roland 公式は、元の実機を回路の単位で再現したと説明しています。

 

 

ケーブルを挿さなくても、つなぎ先は一覧で切り替えられる

実機では、つなぎ替えにパッチケーブルを挿す必要がありました。

ソフト版では、画面の左下にある14×15の「ルーティング・マトリックス」で、つなぎ先をオン・オフできます。

 

SYSTEM-100 の画面左下のルーティング・マトリックス。つなぎ先の一覧と赤い点で、どこにケーブルがつながっているかが分かる(Roland 公式の製品画像より)

 

つないだ所は、画面上にケーブルとして表示されます。

音がどこを通っているかを矢印で見せる表示もあるので、モジュラーに慣れていない人でも流れを追いやすい作りです。

 

SYSTEM-100 の SIGNAL FLOW 表示。VCO から AUDIO MIXER、VCF、VCA へと音の流れがオレンジの矢印で示される(Roland 公式の製品画像より)

 

実機には無かった機能として、アルペジエーターと、リバーブ・テンポに合わせたディレイ・フェーザーのエフェクトも付いています。

プリセットには、リード(LD)・ベース(BS)・シーケンス(SQ)・効果音(FX)などが並んでいて、まずは選んで鳴らすところから始められます。

 

SYSTEM-100 のプリセット一覧。LD(リード)・BS(ベース)・SQ(シーケンス)・FX などの名前の音色が並ぶ(Roland 公式の製品画像より)

 

JUPITER-8・JUNO-60 との違いは「和音が出るかどうか」

同じ Roland の昔のシンセでも、JUPITER-8 や JUNO-60 は、和音が鳴らせる「ポリシンセ」です。

1981年の JUPITER-8 は、8音まで同時に鳴らせます。

 

SYSTEM-100 は、それより前の時代の、1音だけを鳴らすシンセです。

コードの伴奏やパッドを任せたいならポリシンセ、ベースやリードの単音をつなぎ替えながら作り込みたいなら SYSTEM-100、という分かれ方になります。

 

Roland JUPITER-8 ソフトウェア・シンセの画面。和音が鳴らせるポリシンセ(Roland 公式の製品画像より)

 

JUPITER-8 を本家と Arturia の再現版で比べた記事も書いています。

Roland JUPITER-8とArturia Jup-8 V、どちらを選ぶ?|本家のリアルさに惹かれたボカロPが、それでもV Collectionにする理由

 

JUPITER の名が付いた最初の機種については、JUPITER-4 の記事にまとめました。

 

 

公式動画を聞いた印象:懐かしくて、柔らかい単音

SYSTEM-100 という名前は、今回調べるまで知りませんでした。

公式の動画を聞いて、まず感じたのは懐かしい音だということです。

 

モジュラーのシンセらしく音に揺れがあって、ちょっと面白い音にも聞こえました。

一言で表すなら、懐かしくて、柔らかい音です。

 

太い単音で、鳴らしていて気持ちのいい音だとも思います。

ただ、柔らかくて珍しい音ではあるものの、私が特に出したい音ではありませんでした。

 

ボカロ曲の太い単音、私は Pigments で代用している

ボカロ曲を作っていると、太い単音のシンセを使いたい場面は、たしかにあります。

今はふだん使っている Pigments で代用することが多いです。

 

Arturia Pigments の基本画面(運営者の画面)

 

ただ、太い単音にしたいときは、自分の想像と違う音になって物足りなく感じることもあります。

Pigments の使い方はこちらの記事に、太い音のシンセとして気になっている Serum 2 はセールの記事に書いています。

 

1台にお金を使うより、いろいろな音が出せるシンセが欲しい

SYSTEM-100 の値段は、私には高いと感じます。

これ1台、しかも単音の音だけにお金を使うのは、もったいないと思ってしまいました。

 

Plugin Boutique の Roland SYSTEM-100 の製品ページ(2026年11月8日時点で¥22,480)

 

自分がお金を使うなら、1台でいろいろな音が出せるシンセが欲しいです。

反対に、懐かしくて柔らかい、太い単音のシンセを探している人なら、SYSTEM-100 は候補になると思います。

 

なお、SYSTEM-100 は Roland Cloud のメンバーシップの特典にも入っています。

SYSTEM-1・SYSTEM-1m・SYSTEM-8 を持っている人は、実機に読み込んで鳴らす PLUG-OUT にも対応しています。

 

昔のシンセの選び方は、アナログの名機の選び方の記事でも触れています。

 

過去のセール

  • 2026年10月31日:¥6,777(通常 ¥22,480・69%オフ)

 

まとめ:決め手は「太い単音だけのために1台を買うか」

SYSTEM-100 は、1975年のセミモジュラー・モノシンセを、回路の単位で再現したソフトです。

公式の動画で聞いた音は、懐かしくて柔らかい、気持ちのいい単音でした。

 

ただ私は、単音のためだけに1台を買うより、いろいろな音が出せるシンセにお金を使いたいので見送ります。

この懐かしい単音そのものが欲しい人なら、動画で音を聞いてから決めるのがいいと思います。

 

懐かしくて柔らかい、太い単音のシンセを探している人に。

Roland SYSTEM-100 を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。