Arturia Piano V3はボカロPに要る?12台を切り替えられるモデリングのピアノを調べてみた|音は好み、でもKeyscapeと比べると高い

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ピアノ12台分の音を切り替えられて、パソコンに必要な空き容量は3GB。

Arturia の Piano V3 は、そういう数字のピアノ音源です。

 

録音したピアノの音を鳴らすのではなく、ハンマーや弦の動きを計算で再現して音を作る「物理モデリング」という作り方なので、ここまで軽く収まっています。

私は Piano V3 も、これが入っている V Collection も持っていません。

 

デモの演奏を聴いた限り、音はかなり好みで、質も高いと感じました。

それでも、ピアノ1本にこの値段は私には高い、というのが今の考えです。

 

Arturia Piano V3 を Plugin Boutique で見る →

 

Piano V3は「12台のピアノを1本で持つ」音源

Piano V3 を立ち上げると、まずピアノのある部屋の絵と、いくつかのつまみが並んだ画面が出ます。

左下の「Model」で、鳴らすピアノを選びます。

 

Piano V3のメイン画面。ピアノのモデル選択と、Brightness・Timbre・Dynamics・St. Width・Reverbのつまみ(Arturia公式の画像)

 

つまみは、明るさ(Brightness)・音色(Timbre)・強弱の幅(Dynamics)・広がり(St. Width)・響き(Reverb)など。

細かい設定を開かなくても、ここだけである程度の音作りが済む作りです。

 

選べるピアノは12種類あります。

アメリカやドイツのグランド、ポップス向けのグランド、ジャズ向けのアップライトといった定番のほかに、ガラスや金属でできたグランドのような、実物には無いピアノも入っています。

 

Piano V3の12モデルのひとつ、ガラスでできたGlass Grand(Arturia公式の画像)

 

この Glass Grand は、名前どおりガラスでできたピアノです。

録音では作れないピアノまで鳴らせるのは、物理モデリングならではだと思います。

 

Model画面で、ピアノの中身まで変えられる

右上の「Advanced」を押すと、ピアノの仕組みそのものをいじる画面が開きます。

ハンマーの硬さ、蓋の開き具合、響板の響き、弦の古さ、鍵盤やペダルのノイズまで、それぞれつまみになっています。

 

Piano V3のModel画面。ハンマーの硬さ・蓋の開き具合・マイク・弦の古さ・ノイズ・ベロシティカーブを調整できる(Arturia公式の画像)

 

右上の「MICS」では、マイクの置き方を切り替えられます。

右下の「KEYBOARD」は、自分の MIDI キーボードの弾き心地に合わせて、強さの反応(ベロシティカーブ)を整える場所です。

 

隣の「Effects」に切り替えると、イコライザー・コンプレッサー・プリアンプ・リバーブがそろっています。

ピアノの音をミックスになじませる道具が、最初から中に入っている形です。

 

Piano V3のEffects画面。イコライザー・コンプレッサー・プリアンプ・リバーブ(Arturia公式の画像)

 

リバーブは、ホールやクラブなどの空間を選ぶ作りです。

画面の写真の「Jazz Club」のように、場所の名前で響きを選べます。

 

デモで聴いた音は、Pianoverseに近い「詰まった音」

Piano V という名前は、前から知っていました。

今回あらためてデモの演奏を聴いて、ピアノとしてのレベルは高いと感じました。

 

私の印象では、手元にある Pianoverse に近い、いろいろ削っていない音です。

あくまで動画で聴いた印象で、実際に弾いたわけではありません。

 

Arturia 公式の紹介動画です。

 

ボカロのポップスで私が使っている Addictive Keys と比べると、Piano V3 のほうが音は詰まっている印象でした。

Addictive Keys は、ポップスの伴奏にちょうどいい厚さに整えてあるピアノです。

 

Addictive Keys Studio GrandのExplore画面。プリセットと音の方向性を選ぶ画面

 

ポップスの伴奏用か、ソロや劇伴で聴かせる用かで、私は Addictive Keys と Pianoverse を分けています。

その使い分けは、Addictive KeysとPianoverseを比べた記事に書きました。

 

それでも高いと感じる理由は、Keyscapeとの比べ方

音質も、できることも、Piano V3 は良いと思います。

ただ、ピアノの音源はもっと安いものもあります。

 

それに、ピアノにまとまったお金をかけるなら、私は Keyscape のほうに目が行きます。

入っている鍵盤の種類の多さと、使われてきた実績で考えると、Keyscape が上だと思うからです。

 

Keyscape は Spectrasonics のピアノ・鍵盤の音源です。

私は持っていなくて、欲しいものの一覧に入っています。

 

 

劇伴向けのピアノで何を欲しがっているかは、Pianoverseがあっても劇伴用のピアノが欲しい理由の記事にまとめています。

 

V Collectionで手に入れるなら、IntroではなくPro

Piano V3 は、Arturia の V Collection にも入っています。

ただ、Arturia 公式の比較表では、Piano V が入っているのは全部入りの Pro だけです。

 

入門向けの Intro に入っている鍵盤の音源は Stage-73 V(エレピ)で、Piano V は入っていません。

Intro にはピアノとして Augmented Grand Piano がありますが、これは Piano V とは別の製品です。

 

私自身、V Collection を集めるなら Pro のほうが欲しいと考えています。

Intro の中身と値動きは、V Collection 11 Introのセールの記事に、Arturia のセールの時期はArturiaのブラックフライデーの記事にまとめました。

 

まとめ:音に惚れたら候補、迷っているなら先に聴き比べを

Piano V3 は、12台のピアノを1本で切り替えられて、中身まで細かく作り込める音源です。

デモの音は好みで、質も高いと感じました。

 

それでも、ピアノ1本としての値段を考えると、今の私には高く感じます。

迷っているなら、Plugin Boutique のページに体験版(Free Trial)の表示があるので、まずは手元で鳴らしてみるのがいいと思います。

 

ピアノ音源を使いみち別に選ぶなら、こちらの記事が入口になります。

初心者ボカロP向け ピアノ音源の選び方|最初の1本で「想像と違った」私が、ピアノの使いみち別に紹介

 

デモを聴いて、削っていない詰まったピアノの音が気に入った人に。

Arturia Piano V3 を Plugin Boutique で見る →

 

ボカロのポップスの伴奏に、ちょうどいい厚さのピアノが欲しい人に。

Addictive Keys Studio Grand を Plugin Boutique で見る →

 

鍵盤の種類の多さと、使われてきた実績でピアノを選びたい人に。

Spectrasonics Keyscape(公式サイト) →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。