ShaperBox 3とEffectrix 2|リズミックな演出はどう作る?ShaperBoxを買って結局ダッキングだけになったボカロPが考えた

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曲の途中で音がブツッと止まったり、細かく刻まれたり、逆再生する手法があります。

EDMでよく聞く、ああいうリズミックな演出を入れたくて、プラグインを探したことがあります。

 

候補は2つでした。

CableguysのShaperBox 3と、Sugar BytesのEffectrix 2です。

本命はEffectrix 2でしたが、約2万円という値段に踏ん切りがつかず、セールで安くなっていたShaperBox 3を買いました。

 

ところが、ShaperBox 3で結局定番になったのは、ベースのダッキングとライザーだけでした。

最初にやりたかった派手な演出には、ほとんど使っていません。

 

今振り返ると、リズミックな演出をたくさん入れたいなら、Effectrix 2のほうが近道だったと思います。

その理由を、2つの方式の違いから整理します。

Effectrix 2は使ったことがないので、公式情報で調べた内容として書きます。

 

2つの価格は、先にここから確認できます。

 

ShaperBox 3 Bundle を Plugin Boutique で見る →

 

Effectrix 2 を Plugin Boutique で見る →

 

ShaperBox 3は「カーブを描いて動かす」方式

ShaperBox 3は、音量・フィルター・パン・歪みなどの各「Shaper」を組み合わせて使うエフェクトです。

ShaperBox 3のシェイパー選択画面。Volume、Filter、Time、Drive、Noise、Pan、Width、Crush、Liquid、Reverb、Pitchの各シェイパーが並ぶ

 

それぞれのShaperで、「時間とともに値がどう動くか」をカーブで描きます。

音量を下げて戻すカーブを描けばダッキングに、フィルターがだんだん開くカーブを描けばライザーになります。

 

つまり、1つの動きをなめらかに作るのが得意な方式です。

私が今も使っているダッキングとライザーは、どちらもメインを動かす処理ですね。

本当は全体的にたくさん使った方がいいのですが、それほど組み合わせていないのが、実際のところですね。

Filter Shaperのライザー(ウーッシュ)。プリセットVanilla Whoosh、Syncモードで4小節かけてフィルターが開いていくカーブ

 

ただ、ライザーの長さは1小節・2小節・4小節といった決まった単位でしか置けず、曲の構成によっては合わせにくいです。

このあたりはShaperBox 3のレビューに詳しく書いています。

 

派手な演出に使わなくなった理由

最初にやりたかったのは、フィルターやゲート、ストップをリズムに合わせてかけることでした。

再生数が伸び悩んでいた時期で、派手な演出が必要なんじゃないかと思っていました。

ShaperBox 3のプリセットブラウザ。RHYTHMIC、MOTION(Risers等)、SIDECHAIN(Synced Ducking等)などカテゴリー別に整理され、Bass Duckingなどのプリセットが並ぶ

 

プリセットは豊富で、リズミックなものもたくさんあります。

しかし、そのまま曲になじむことは少なく、結局は自分で削ったり薄めたりすることになりました。

パンやワイズを動かす味付けも、私の曲には大げさすぎて、使わなくなりました。

 

それに、EDMっぽい曲を作る機会自体も減っていきました。

 

方式として見ても、カーブで描く方式は、1つの動きなら作りやすいです。

一方で、「1小節の中で、止める・刻む・ループさせる」のように、違うエフェクトを次々に切り替える演出を作ろうとすると、Shaperを何個も重ねてカーブを描くことになります。

派手な演出を中心に使いたい人には、ここが手間になると思います。

 

Effectrix 2は「マス目にエフェクトを並べる」方式

Effectrix 2は、考え方がまったく違います。

Effectrix 2のシーケンサー画面。左にLooper・Grain・Vinyl・Filter・Delay・Reverbなど14種類のエフェクトが縦に並び、右のマス目に色付きのブロックでエフェクトを置いている

 

左にエフェクトが縦に並んでいて、右のマス目(ステップ)に、どこでどのエフェクトをかけるかをブロックで置いていきます。

「この拍はループ、次の拍はレコードを止めたような効果(Vinyl)、その次はフィルター」という並べ方が、見た目のまま作れます。

 

公式サイトによると、主な特徴は以下の通りです(2026年9月時点)。

  • 14種類のエフェクト:ループ・グラニュラー・ビニール(レコードの回転を止めたような効果)・フィルター・ディレイ・リバーブなど
  • 32ステップのシーケンサー:スウィングや長さも変えられる
  • パターンを最大12個:曲の場面ごとに切り替えられる
  • プリセットが400以上、無料の体験版あり

 

ShaperBoxだと手間になる「違うエフェクトを次々に切り替える」は、Effectrix 2がいちばん得意なところです。ShaperBox 3のレビューにも書きましたが、飛び道具の即戦力さでは、Effectrix 2に分があるという印象は今も変わりません。

 

Sugar Bytes公式の紹介動画です。

 

価格はEffectrix 2のほうが少し高い

Plugin Boutiqueでは、ShaperBox 3 Bundleが¥17,250、Effectrix 2が¥22,480でした(2026年9月時点)。

Plugin BoutiqueのEffectrix 2商品ページ。価格は22,480円で、無料体験版のダウンロード案内がある

 

私が当時ShaperBox 3を選んだのも、この差とセールでした。

結果として、最初にやりたかった派手な演出には使わなくなったので、これから買う人は「何に使うか」を先に決めてから選ぶのがおすすめです。

 

なお、ダッキングだけが目的なら、ShaperBox 3の一式もEffectrix 2も要りません。

ShaperBoxの中のVolumeShaper単体か、Kickstart 2で十分です。

詳しくはKickstart 2とShaperBox 3の比較に書いています。

 

どちらを選ぶか

  • ShaperBox 3が向く人:ダッキングやライザーなど、1つの動きをなめらかに作りたい人。地味な処理にも使い回したい人
  • Effectrix 2が向く人:止める・刻む・ループさせるなど、違うエフェクトを次々に切り替える派手な演出を作りたい人。EDMやグリッチ系をよく作る人
  • ダッキングだけの人:どちらも要らない。VolumeShaper単体かKickstart 2で十分

 

私自身は、EDMよりも劇伴やクラシック寄りの曲が好きなので、派手な演出をたくさん使う予定はそれほどありません。

しかし、ああいう演出を作れたらかっこいいな、とは今も思っています。

 

もし同じように「いつかはやってみたい」くらいなら、まずEffectrix 2の体験版で、マス目に並べる方式が自分に合うかを試してみるのがいいと思います。

 

ShaperBox 3を実際に使ってみた感想は、こちらのレビューにまとめています。

ShaperBox 3 レビュー|セールで買ったEDM用の多機能モジュレーター、結局ベースのダッキングだけ使っているボカロPの話

 

まとめ:1つの動きならShaperBox、切り替える演出ならEffectrix

  • ShaperBox 3は、カーブを描いて1つの動きを作る方式。ダッキングやライザーに強い
  • Effectrix 2は、マス目にエフェクトを並べる方式。止める・刻む・ループさせるなど、エフェクトを次々に切り替える演出に強い
  • 私はShaperBox 3を買ったが、派手な演出には使わなくなり、ダッキングとライザーだけが残った
  • 買う前に「何に使うか」を決める。ダッキングだけなら、どちらも要らないかなと。

 

気になる製品の価格を確認する

ShaperBox 3 Bundle を Plugin Boutique で見る →

 

Effectrix 2 を Plugin Boutique で見る →

 

VolumeShaper 7 を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。