今の私に、DAW を Logic から乗り換える予定はありません。
それでも LUNA Studio の動画を見て、新しい DAW を探るという意味なら、買う価値はあると思いました。
LUNA Studio は、Universal Audio(UA)の DAW「LUNA」の有料版です。
私はまだ触ったことがないので、この記事は公式の説明と動画から調べた中身と、Logic で曲を作っているボカロPとしての判断です。
Universal Audio LUNA Studio を Plugin Boutique で見る →
LUNA Studioは、無料のLUNAに「賢い道具」とプラグインを足した有料版
LUNA Studio は、これまでの LUNA Pro の後継にあたる有料版で、Mac と Windows で動きます。
Plugin Boutique の説明では、どのオーディオインターフェースでも使え、UA の Apollo や Volt なら処理を肩代わりさせることもできます。

LUNA そのものは、UA の無料バンドル UAD Explore にも入っていて、無料で使えます。
無料の LUNA との違いとして、Plugin Boutique が「Studio だけの機能」に挙げているのは次の6つです。
| Studioだけの機能 | 何ができるか(公式の説明) | 6トラックのステム分離 | 完成した2ミックスを6つのパートに分ける | オーディオからMIDI | 録った音をMIDIに変えて、音源を重ねられる | 歌詞の書き起こし | 歌を自動で文字にして、時間に合わせて並べる(Moisesの技術) | コードの抜き出し | 音からコードを読み取り、コードのトラックに並べる(Moisesの技術) | ハードウェアのインサート | 外の機材をトラックに挿すように使う | LUNA Extensions | API・Studer・Ampexのテープとコンソールの再現 |
|---|
LUNA の v1・v2 を持っている人向けには、アップグレード版もあります。
無料の LUNA と UAD Explore の中身は、UAD Explore FREE の記事にまとめています。
曲を6つに分ける・歌詞を書き起こす:動画でいちばん目立つ機能
公式の動画で前に出ているのは、「Smart Tools」と呼ばれる新しい機能です。
中でも分かりやすいのが、1本の音源をボーカル・ギター・ベース・ピアノ・ドラム・その他の6つに分けるステム分離です。

上の画面は、新しく入った録音の入口「LUNA Play」です。
公式の説明では、ボイスメモのように開いてすぐ録れて、楽器を自動で見分け、音量をそろえ、合いそうなプリセットまで出してくれます。
ほかにも、テンポを演奏から読み取ってクリックを合わせる機能や、声で録音を始めたり止めたりする機能があります。
歌の入ったトラックなら、歌詞を自動で書き起こして、波形ではなく歌詞で曲の場所を探せるようになります。

画面の右側に、書き起こした歌詞が Chorus・Verse のように区切られて並んでいます。
ここまでの機能は、UA の公式動画にまとまっています。
テープとコンソールの再現と、UADのプラグイン・音源
もう1つの柱が、トラックやバスに組み込まれたテープとコンソールの再現「LUNA Extensions」です。
Studer と Ampex のテープを各トラックに、Neve や API のコンソールの味をバスに足せる、と UA は説明しています。

これは LUNA の中に組み込まれた仕組みなので、Logic にそのまま持ってくることはできません。
私が「Logic では使えないものがある」と感じたのは、こういう部分です。
UAD のプラグインも付いてきます。 公式では、買い切りの LUNA Studio にUAD のプラグインが30本と書かれていて、1176 や LA-2A、Pultec の EQ、Galaxy Tape Echo といった名前が並びます。

音源は、グランドピアノの Ravel、オルガンの Waterfall B3、シンセの Opal と PolyMAX です。
Plugin Boutique の動作環境では、UAD のプラグインの対応 DAW に Logic Pro(Audio Units)も載っています。

ほかの会社のソフトも入っている:MelodyneとSynthesizer V
LUNA Studio には、UA 以外の会社のソフトも同梱されています。 公式に並んでいるのは次の7つです。
- Celemony Melodyne Essential(歌のピッチ補正)
- Celemony Tonalic Essential(コードとテンポに合わせて鳴るギターの演奏)
- Synthesizer V Studio 2 Core(歌声合成)
- Noiseworks VoiceAssist Basic(ボーカルの音量をそろえる)
- Steinberg SpectraLayers Go(ノイズやクリックの除去)
- Steinberg WaveLab Go(マスタリング)
- ChordAXE Lite(コード進行づくり)
ボカロPとして目に留まるのは、歌声合成の Synthesizer V Studio 2 Core が入っていることです。
私は Synthesizer V を歌に使っているので、ここは手持ちと重なる部分です。
上の動画は、Dreamtonics 公式の Synthesizer V Studio 2 Pro の紹介です。
Pro を使ってみた感想は、Synthesizer V Studio 2 Pro のレビューに書いています。
動画で見た印象:スタイリッシュで、使いやすそう
動画で見た限り、LUNA はかなりスタイリッシュで、使いやすそうな DAW でした。
付いてくるプラグインも見た目がかっこよく、触ってみたくなります。
それに、同じ DAW で同じことを続けているだけでは、成長がないとも思っています。
新しい DAW に触れて作り方を探るという意味なら、LUNA Studio を買う価値はあるはずです。
3万4,000円ほどなら、今の私は音源とプラグインを先に買う
ただ、今すぐ買うかと聞かれたら、答えは「買わない」です。
3万4,000円ほどという価格は、今の私には高いと感じます。
DAW より先に、欲しい音源やプラグインがたくさんあるからです。
曲づくりの道具としては Logic で十分で、今乗り換える理由もありません。
LUNA の画面や操作に触れてみたいだけなら、まずは無料の LUNA が入った UAD Explore で足ります。
UAD Explore の記事でも、いちばん大きいのはプラグインより DAW の LUNA が付いてくることだと書きました。
UAD Explore FREEは初心者ボカロPがもらっていい?|無料の8本とLUNAの中身、有料のUADに進むタイミング
LUNA Studioが向いている人・まだ要らない人
向いているのは、次のような人だと思います。
- 無料の LUNA を触ってみて、この DAW が気に入った人
- UAD のプラグインが好きで、テープやコンソールの再現まで LUNA の中でそろえたい人
- 画面の見た目が好きで、気分よく曲を作れる DAW を探している人
- 好きな作り手が LUNA を使っていて、同じ環境でまねしてみたい人
反対に、Logic で特に困っていなくて、先に欲しい音源やプラグインがある人は、今は見送りでいいと思います。 私もこちら側です。
UA の製品のセールの時期は、Universal Audio のセールの記事にまとめています。
まとめ:乗り換えるためではなく、新しい作り方を探るための1本
LUNA Studio は、無料の LUNA にステム分離や歌詞の書き起こし、テープとコンソールの再現、UAD のプラグインを足した有料版です。
Logic で曲を作っている私には、今すぐ要るものではありません。
それでも、LUNA の画面が気に入った人や UAD が好きな人、新しい DAW で作り方を広げたい人には、選ぶ理由がある1本です。
LUNA の操作が気に入って、UAD のプラグインまでそろえたい人に。
Universal Audio LUNA Studio を Plugin Boutique で見る →
まずは無料の LUNA で、画面と操作を試してみたい人に。







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