音圧が足りないと感じたとき、曲の最後のステレオアウトには何を挿していますか。
もし何も挿していない、またはマスタリング用のリミッターを1本も持っていないなら、McDSP の ML4000 は候補に入れていいと思います。
ML4000 は、曲全体の音が上限を超えないように止めながら、全体の音量を持ち上げるためのマスタリング用リミッターです。
私は Ozone のマキシマイザーを持っているので、自分には要らないと判断しました。
この記事では、中に入っている2本のプラグインの違い、公式動画を見た印象、Logic 純正や Ozone との比べ方、そして過去のセールをまとめました。
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ML4000は、リミッターの「ML1」と4バンドの「ML4」の2本入り
McDSP は、アメリカのプラグインメーカーです。
私はこの会社を、今回はじめて知りました。
Pro Tools の専用ハードで動く HD 版も出している会社ですが、Plugin Boutique で売っている Native 版は、Logic Pro でも AU で使えます(Plugin Boutique の説明)。
ML4000 を買うと、ML1 と ML4 という2つのプラグインが入っています。

ML1 は、音の上限を決めて、そこを超えないように止めるリミッターです。
ML4 は、音を低い方から高い方まで4つの帯域に分けて、帯域ごとに音量の動きを整えてから、ML1 と同じリミッターに送るプラグインです。
ML1:つまみ4つで、天井と効き方を決めるリミッター
ML1 の画面に並んでいるのは、CEILING・THRESHOLD・KNEE・RELEASE の4つのつまみと、MODE の切り替えです。
CEILING は出てくる音の上限、THRESHOLD はどこから抑え始めるかを決めます。

Plugin Boutique の説明では、KNEE と MODE の組み合わせで、目立たない自然なかかり方から、攻めたかかり方まで選べるとされています。
左のメーターには、入ってくる音(IN)、抑えた量(GR)、出ていく音(OUT)が並んでいます。
ML4:帯域ごとに、ゲート・エキスパンダー・コンプをかけられる
ML4 では、4つの帯域それぞれに、ゲート・エキスパンダー・コンプの3つをかけられます。
ゲートは小さい音を消す道具、エキスパンダーは小さい音と大きい音の差を広げる(または縮める)道具、コンプは大きい音を抑えて差を縮める道具です。

たとえば低音だけが膨らんで聞こえるとき、低い帯域だけを抑えてから最後にリミッターをかける、という使い方ができます。
帯域の分け方は、24dB/Oct の急な傾きのフィルターで、となりの帯域に音が漏れにくい作りです(Plugin Boutique の説明)。
ML4 の使い方は、McDSP の公式動画で見られます。
公式動画で見たML4000は、前に出る感じがとても分かりやすい
McDSP が出している、ML4000 の短い紹介動画です。
動画を見て、まず感じたのは、音が前に出てくる感じがすごいということでした。
かけたときとかけないときで、かなり変わるように聞こえます。
マスタリング用のリミッターとして、何が変わったのかが分かりやすいのはいいところだと思います。
画面のデザインも、私はけっこう好きな感じでした。
Logic純正のLimiterで足りないと感じてからでも遅くない
マスタリングのプラグインを何も持っていない初心者なら、私はまずは Logic 純正のままでいいと思っています。
私も最初は、Logic に入っている Limiter と Adaptive Limiter で音量を上げていました。

ただ、Logic の Limiter は、どのくらい音を抑えているのかが見にくく、私には使いにくいと感じるところがありました。
純正で足りないところが出てきてから、ML4000 のようなリミッターを足す、という順番で十分です。
リミッターだけを足したいなら、Softube の Limit Pro も候補になります。
つまみが少なく波形が見えるので、前の比べの記事では「マキシマイザーだけなら、これでいい」と書きました。
Logic 純正・Ozone・Limit Pro などを並べて比べた記事は、こちらです。
リミッターは何を選ぶ?|Logic純正・Ozone・Pro-L 2・Limit Pro・Oxford Limiterを「波形が見えるか」で比べたボカロPの結論
Ozoneのマキシマイザーがある私には、買う理由がない
私はマスタリングを Ozone で済ませていて、最後の音圧は Ozone の Maximizer で上げています。
なので、ML4000 を足しても、今の流れの中に入れる場所がありません。

私が見送ったのは、製品が悪いからではありません。
同じ役割の道具を、すでに持っているからです。
反対に、マキシマイザーを持っていない人や、マスタリング用のリミッターが手元に無い人なら、買う価値はあると思います。
Ozone の中身が気になる人のために、iZotope の公式動画も貼っておきます。
私が Logic 純正から Ozone に移った流れと、音圧が足りない原因は、マキシマイザーと音圧の記事に書いています。
プロセカに出す曲で、ほかの曲より音が小さく聞こえるなら
プロセカの公募やショート動画に向けて、ほかの曲と音圧をそろえたいボカロPには、ML4000 は向いていると思います。
音圧がなかなか上げられない、なんとなく迫力が足りない、と感じている人です。
そういう人で、まだリミッターを使っていないなら、ML4000 を曲の最後のステレオアウトに挿してみるのも一つの手です。
ただ、手元に何があるかは人それぞれです。
すでに Ozone や別のマキシマイザーを持っているなら、まずはそれを使い込むほうが先だと思います。
リミッターが手元に何も無くて、音圧が足りない人なら、使う価値は十分あります。
Plugin Boutique のページには体験版(Free Trial)があるので、自分の曲の最後に挿して、純正と聞き比べてから決めることもできます。
なお、認証には iLok が必要です(USB の iLok か、無料の iLok アカウントと iLok Cloud。1つのライセンスで2台まで)。
過去のセール
確認できたものだけを並べます(ドル表記は海外の告知記事の金額です)。
- 2025年5月〜5月31日:Plugin Boutique のマスタリングのセールで $79(通常 $199)(出典:rekkerd)
- 2026年10月9日〜11月23日:Plugin Boutique で ¥12,980(通常 ¥25,970・50%オフ)

確認できた範囲では、ドル表記で $79 まで下がったことがあります。
通常価格のまま買うより、セールのときを選ぶのがいいと思います。
まとめ:リミッターをまだ持っていない人の、最初の1本に
ML4000 は、リミッターの ML1 と、帯域ごとに整えてからリミッターにかける ML4 の2本が入ったマスタリングの道具です。
公式動画では、かけたときに音が前に出てくる変化が分かりやすく出ていました。
Ozone を持っている私には要りませんが、純正のリミッターで物足りなくなってきた人や、まだ何も持っていない人には、選ぶ理由があります。
まずは自分のマスターに何が挿さっているかを見てから、決めてみてください。
マスタリング用のリミッターが手元に無く、音圧の足りなさを何とかしたい人に。
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つまみの少ないリミッターで、波形を見ながら音圧を上げたい人に。
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リミッターだけでなく、マスタリングの道具をまとめてそろえたい人に。
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