曲を仕上げるまでに、私は書き出した音を iPhone へ30回ほど送っています(主にマスタリング前後)。
パソコンで修正して、iPhone で聞いて、また直す、のくり返しです。
長いときは、この行き来だけで1週間近くかかります。
Audified の MixChecker Ultra+ を知ったときは「いらない」と思っていたのに、考えているうちに買う候補に変わりました。
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MixChecker Ultra+は、いろいろな機器での鳴り方を1つで切り替えて聞く道具
MixChecker Ultra+ は、自分の曲がほかの機器でどう聞こえるかを、プラグインの中で再現するための道具です。
スタジオのモニタースピーカー、ノートパソコン、スマホ、イヤホン、テレビ、車、Bluetooth スピーカーなど、90以上の機器から選べます。

画面の上に機器が10台並び、押すだけで聞こえ方が切り替わります。
機器ごとに音量や左右の広がりを変えられ、小さなスピーカーで音が割れるかどうかも確かめられます。
地下鉄やにぎやかな通りなど、まわりがうるさい場所の音を重ねて聞くこともできます。
自分で用意した響き(IR)を読み込めば、知り合いのスタジオや大きな教会のような場所で鳴らしたらどうなるかも試せます。

新しく入ったのが、ヘッドホンのくせを打ち消す機能です。
自分のヘッドホンの機種を選ぶと、そのヘッドホンの色づけを補正したうえで、ほかの機器の聞こえ方に切り替えられます。
この補正の考え方は、公式の動画で説明されています。
メーターも入っていて、できることはアナライザーと重なる
MixChecker Ultra+ には、曲を数字やグラフで確かめるメーターも入っています。
音量(Loudness)、いちばん大きいところと小さいところの差(Dynamics)、周波数のグラフ(Spectrum)、左右の広がり(Stereo・Gonio)の5つです。

Loudness には、配信サービスごとの基準の音量がプリセットで入っていて、超えたところが赤く表示されます。
参考にしたい曲を読み込んで、自分の曲と並べて比べることもできます。
ただ、ここは手元の道具と役割が重なると感じました。
私の Logic の Stereo Out には、すでにメーターの役目をするプラグインが並んでいます。

メーターでできることは、普通のアナライザーとほぼ同じだと思っています。
最後のマスタリングの詰めには使えますが、使いどころは手元の道具と重なってしまいます。
今使っているメーターの使い分けは、アナライザーの選び方の記事に書いています。
プラグインは知らなかったし、最初は「全部直すのは無理」と思った
MixChecker Ultra+ のことは、今回まで知りませんでした。
公式の動画を見て、モニタースピーカーから車の種類、iPhone の機種まで選べて、その鳴り方を再現できるのは面白いと感じました。
それでも最初は、そこまで聞き比べる必要があるのか、と思っていました。
私は、完璧な音というものは無いと考えています。
車で聞くと聞こえない音があり、その代わり別の音がよく聞こえる。
パソコンで聞くと、また違う音が聞こえて、違う音が引っこむ。
そういう違いはたくさんあって、全部の機器に合わせて直すのは、たぶん不可能です。
道具としては素晴らしいと思いつつ、時間をかけてそこまで全部直す必要があるのか、というのが最初の感想でした。
私の確認はほぼスマホで、iPhoneに送っては直している
私が曲を確かめるのは、スマホ・AirPods・車の3つです。
中でもメインはスマホで、古い iPhone SE を使っています。
流れはこうです。
書き出した曲をスマホに送って聞き、気になったところをパソコンで直して、またスマホに送ります。
ほぼ完成したら、最後に車や AirPods で聞いて「これで大丈夫」と確かめます。
車では、ほかの曲を基準にして聞き比べるので、粗が見つけやすいですね。
プレイリストで挟んで聞いたりするので、自分の曲をフラットに聞けます。

車や AirPods で聞いて、直しに戻ったこともあります。
ただ、私の中では車と AirPods は「ほぼ完成」の合図なので、そこで直すことは多くありません。
直すのは、ほとんどがスマホで聞いたあとです。
作っている間と仕上げの確認で何を使っているかは、こちらにまとめています。
DTMにヘッドホンは要る?|一度もヘッドホンでミックスしていないボカロPが「最初はPCのスピーカーかイヤホンで十分」と考える理由
普段の音楽をスマホで聞くボカロPとして、気になるのはスマホの鳴り方
私自身、普段音楽を聞くのは、基本的にスマホです。
だからこそ、自分の曲がスマホでどう聞こえるかを気にするのは、ありだと思っています。
一方で、制作の部屋にあるスピーカーは、オーディオインターフェースにつないだフラットなもの(iLoud Micro Monitor)だけです。
DTM 用につないでいるので、ほかの機器につなぎ直して聞き比べるのは面倒です。

このスピーカーを選んだ理由は、iLoud Micro Monitor の記事に書いています。
モニタースピーカーそのものが要るかどうかは、モニタースピーカーの記事で考えました。
考えているうちに「いらない」が「買う候補」に変わった
考えが変わったのは、今の自分の作業が楽になる、と気づいたときです。
私は iPhone に送って確かめ、パソコンに戻して直す、をくり返しています。
MixChecker Ultra+ ならスマホでの聞こえ方をパソコンの中で聞けるので、その場で直して、すぐ聞き直せます。
その点は、はっきり時短になります。
私は細かく微調整するタイプで、1曲でだいたい30回ほど iPhone に送ります。
送って、受け取って、聞いて、また直す、のくり返しは本当に面倒です。
この修正だけで、少なくとも数日、長いときは1週間ほどかかっています。
その回数が減るなら、2万円弱の値段はお得だと思います。
最初は「買わなくていいかな」と思っていましたが、今は「買っていいかな」という気持ちです。
向く人と、まだいらない人
向いているのは、書き出した曲をスマホに何度も送って確かめている人です。
私と同じように、スピーカーをつなぎ直して聞き比べるのが面倒な人にも合います。
反対に、メーターだけが目当てなら、手元のアナライザーと役割が重なります。
また、どの機器でも完璧に聞こえるように全部直そうとすると、時間がいくらあっても足りません。
自分がいちばん気にしている機器(私ならスマホ)での聞こえ方を、早く確かめるための道具だと考えると、選びやすくなります。
過去のセール
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まとめ:スマホとの行き来が多い人ほど、元が取れる
MixChecker Ultra+ は、90以上の機器での聞こえ方を、1つのプラグインで切り替えて確かめる道具です。
メーターも入っていますが、そこはアナライザーと重なります。
私が価値を感じたのは、iPhone に何十回も送って聞き直す手間がその場で済むところでした。
最初は「いらない」でしたが、今は買う候補に入っています。
スマホに何度も書き出して、聞こえ方を確かめ直している人に。
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