Carbon Electra 2は要る?「キーから外れないシンセ」を、Scaler 3とPigmentsを持つボカロPが調べてみた

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Scaler を作っている会社が、シンセまで出しているとは思っていませんでした。

Carbon Electra 2 は、コード進行の道具として知られる Scaler 3 と同じ、Scaler Music のシンセです。

 

Scaler 3 は持っているのに、私は Carbon Electra という名前をこれまで知りませんでした。

シンセは普段、Arturia の Pigments を使っています。

 

先に結論を書くと、シンセをまだ持っていなくて、安めの1本でいい人なら、買う価値はあると思います。

Pigments がある私は、今回は見送りです。

 

私は Carbon Electra 2 を弾いたことはなく、この記事は Scaler Music の公式動画と製品ページを見て考えたことをまとめたものです。

 

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Plugin Boutique の Carbon Electra 2 の製品ページ(2026年10月28日時点で¥12,000・通常¥17,333・12月7日までの30%オフ)

 

Carbon Electra 2 はどんなシンセ?鳴る音を「曲のキー」にそろえられる

シンセは、音のもとになる波形を組み合わせて、ベースやリード、パッドなどの音を一から作れる楽器のプラグインです。

Carbon Electra 2 は、その音のもと(オシレーター)を4つ重ねて音を作ります。

 

いちばんの特徴は、Scale Lock という仕組みです。

曲のキー(そのキーで使う音の並び=スケール)を選ぶと、オシレーターやフィルター、シーケンサーがそのキーに沿って動きます(Scaler Music の説明)。

 

Carbon Electra 2 の画面全体。左に OSC 1〜4 の4つのオシレーター(Wave Terrain と Wavetable)、中央にミキサーとフィルター、右に LFO とエンベロープ、下にエフェクトとシーケンサー(Scaler Music 公式)

 

4つのオシレーターは、それぞれ Classic(のこぎり波などの基本の波形)、Wavetable、Wave Terrain の3つから選べます。

Wave Terrain は、立体の地形のような面の上を線がなぞって波形を作る方式で、PNG の画像を読み込んで自分だけの地形を作ることもできます。

 

ほかに、ディレイ・ディストーション・コーラス・EQ・リバーブの5つのエフェクトと、362個のプリセットが入っています。

Mac では AU・VST3・AAX に対応しているので、Logic Pro でもそのまま使えます。

 

 

公式の動画で感じたこと:Pigments に近い、モダンな音

動画を見て最初に思ったのは、音の雰囲気がPigments に近くて、モダン寄りだということでした。

動画で聞いた範囲では、比較的モダンな音がしていました。

 

オシレーターのまわりは、無料のシンセの Vital に少し似ているとも感じました。

私の中では、紫色の画面が印象に残っているシンセです。

 

 

ただ、オシレーターが4つ付いているシンセは、私の知る範囲ではあまり見かけないので、そこは少し珍しいと思いました。

波形が画面の真ん中に大きく出るのも、何が鳴っているのかが目で追えて、分かりやすそうです。

 

「キーから外れない」は便利?外れるからこそ意味がある音もある

キーに沿って鳴る仕組みそのものは、面白いと思います。

特に、キーに合わせて動くシーケンサーは、ちょっと便利かもしれません。

 

左上の Scale Lock を F# マイナーにした Carbon Electra 2。シーケンサーを CHORD モードにして、D や Dmaj7、F#m などスケールに合うコードを並べている(Scaler Music 公式)

 

シーケンサーを CHORD モードにすると、選んだキーに合うコードを並べて鳴らせます。

上の画面では F# マイナーのキーで、D や Dmaj7、F#m といったコードが並んでいます。

 

Scale Lock を C マイナーにした Carbon Electra 2 のシーケンサー。NOTE モードで Eb・F・Bb・C などスケール内の音を1歩ずつ並べ、上の段でフィルターの動きも描いている(Scaler Music 公式)

 

NOTE モードでは、キーの中の音だけを1歩ずつ並べて、繰り返すフレーズを作れます。

鍵盤を押さえるだけで、キーから外れないフレーズが流れる作りです。

 

一方で、気になったこともあります。

たとえば C メジャー(A マイナー)の曲でよく出てくる E のコードは、ミ・ソ#・シでできていて、ソ# はそのキーのスケールにない音です。

 

こういうスケールの外の音が入る場面で、Carbon Electra 2 がどう鳴るのかは、公式の説明からは確かめられませんでした。

 

それに、私の中では、シーケンサーもカウンターメロディー(主旋律の裏で動くもう1つのメロディー)も、スケールから外れるからこそ意味があると思っています。

だから、いつもキーに沿うことが、必ずしもいいことだとは私は感じていません。

 

Scaler 3 とは役割が別:コードを考える道具と、音を鳴らすシンセ

同じ会社の製品ですが、Scaler 3 と Carbon Electra 2 は役割が違います。

Scaler 3 はコード進行を考えて MIDI にする道具で、Carbon Electra 2 は音そのものを作って鳴らすシンセです。

 

Scaler 3 の基本画面。スケールを選ぶと、そのキーに合うコード候補が並ぶ

 

Plugin Boutique の説明でも、Carbon Electra 2 のシーケンサーは Scaler と同じ考え方から作られたと書かれています。

キーを選ぶとそれに合うコードが並ぶ流れは、私の Scaler 3 の画面とよく似ています。

 

ただ、私の Scaler 3 は、今はほとんど開いていません。

以前はセカンダリードミナントやハーフディミニッシュを入れた複雑な進行にはまっていて、そのころはよく使っていました。

 

最近は王道進行のような定番の進行が中心で、作曲に使える時間も減ったので、出番が少なくなりました。

Scaler 3 を実際にどう使っていたかは、こちらにまとめています。

 

Scaler 3 レビュー|曲が作れなかった時期に買って、卒業していったボカロPの話

 

¥12,000 なら:シンセを持っていない人の、安めの1本に

1万2000円で買えるなら、シンセをまだ持っていなくて、少し安めのシンセでいい人には、買う価値があると思います。

シンセの中では比較的安いほうです。

 

私も、もし Pigments を持っていなかったら、使ってみる価値はあったと思います。

ただ私は Arturia が好きで、やっぱり Pigments が好きなので、今回は見送りました。

 

Pigments の音の幅は、Arturia 公式の動画で聞けます。

 

Pigments を普段どう使っているかは、Pigments のレビューに書いています。

 

Carbon Electra 2 のプリセットの一覧。FACTORY・ARTIST・USER に分かれ、BASS・LEAD・PAD などのカテゴリと、POP・LO-FI・SCALE LOCKED などのタグで探せる(Scaler Music 公式)

 

どちらにするか迷うなら、まずは音を聞いてみて、自分の予算と相談するのがいいと思います。

プリセットはカテゴリやタグで探せるようになっていて、Scaler Music の公式サイトには体験版のボタンもあります。

 

1本目のシンセの選び方は、シンセのプラグインのおすすめの記事にもまとめています。

 

過去のセール

確認できた、Carbon Electra 2 のセールです。

 

  • 2026年10月(12月7日まで):Plugin Boutique で¥12,000(通常¥17,333・30%オフ)
  • 2026年9月(9月30日まで):Plugin Boutique で、Carbon Electra 2 を買うとドラムのプラグイン DC Snares が無料で付くセットが$79(rekkerd)
  • 2026年5月〜7月13日:発売記念の価格で$79(通常$99)。Plugin Boutique と Scaler Music のストア。初代の Carbon Electra を持っている人は$39で乗り換えられた(rekkerd)

 

2026年5月に出たばかりのシンセなので、ブラックフライデーのような大きなセールでどこまで下がるかは、まだ分かりません。

 

まとめ:キーに沿う手軽さを取るか、外れる面白さを取るか

Carbon Electra 2 は、4つのオシレーターと Scale Lock を持った、モダン寄りの音のシンセです。

キーを決めておけば、オシレーターやシーケンサーがそのキーから外れないように作られています。

 

一方で、スケールの外の音が曲の色になることもあるので、その面白さを大事にしたい人には合わないかもしれません。

シンセをまだ持っていない人は1本目の候補に、すでに Pigments のようなシンセがある人は、音を聞いてから決めれば十分だと思います。

 

シンセをまだ持っておらず、安めでモダンな音の1本が欲しい人に。

🔥 セール中 ¥12000(通常 ¥17333)〜12/7まで:Scaler Music Carbon Electra 2 を見る →

 

Arturia のシンセで、いろいろな音を作りたい人に。

Pigments を Plugin Boutique で見る →

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。