「最初にこれを買っていたら、EastWest の音源は要らなかったかもしれない」 UVI の Orchestral Suite 2 の公式動画を見たあと、私はそう感じました。
それでも、今回は買いません。 オーケストラは EastWest の Opus と Hollywood Strings 2 でもう足りていて、私が買う価値はないと判断したからです。
Orchestral Suite 2 は、UVI が2026年5月に出したオーケストラの音源です。
弦・金管・木管・打楽器・合唱に、ハープやチェンバロ、教会のパイプオルガンまで入っていて、鍵盤を弾くとオーケストラの楽器の音が鳴ります。
さらに、鍵盤を1つ押すだけで、いくつもの楽器がコードを鳴らしてくれる「Composer」という機能も付いています。
この記事では、持っていない私が中身を調べて感じたことと、どんな人なら買っていいかを書きます。
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弦・金管・木管・合唱まで、オーケストラが1本でそろう
Orchestral Suite 2 には、ソロの楽器と、何人かでまとめて弾くアンサンブルの両方が入っています。
バイオリン1本の細いメロディも、弦セクション全体の厚い和音も、同じ音源の中で選べます。

上は弦のアンサンブルの画面です。 右側に、長くのばす・はじく(ピチカート)・細かくふるわせる(トレモロ)などの奏法が並び、クリックか鍵盤(キースイッチ)で切り替えます。
画面の下には、どの楽器にも共通で Color・Dynamic・Reverb・Delay などのつまみがあります。
公式の動画でも、この Color のつまみを回して音色を変える場面が出てきます。
Color は、近くの音の高さで録ったサンプルをもとに、音色を変えるつまみです(UVI のマニュアルより)。
動画を見た私の印象は、画面がシンプルで分かりやすく、Color で音色を変えるのが楽そうというものでした。
金管は、トランペット・トロンボーン・ホルン・チューバなどのソロとアンサンブルがあります。
下はフレンチホルンのアンサンブルの画面で、なめらかにつなぐ Legato と、短く切る奏法などを切り替えられます。

木管は、フルート・オーボエ・クラリネット・ファゴットなどです。
下の木管アンサンブルの画面では、フルートとクラリネットを重ねた音に、ビブラートありののばしや、2つの舌で細かく刻む奏法(ダブルタンギング)が用意されています。

ほかに打楽器(ティンパニ・シンバル・和太鼓など)、鉄琴のような音程のある打楽器、男声・女声・児童の合唱も入っています。
容量は35.3GBで、プリセットは496個です(UVI 公式)。
動かすのは、無料の UVI Workstation(または UVI の Falcon)です。 再生用の有料ソフトを別に買わなくても鳴らせます。
Composer:鍵盤1つで、いくつもの楽器がコードを鳴らす
Orchestral Suite 2 の目玉が、Composer という機能です。
5つの楽器の層を重ね、鍵盤を1つ押すと、その層全部で1つのコードが鳴ります。

画面の下にあるのが、8つのコードの枠です。
ここに並べたコードを、C2〜C3 の白鍵で呼び出して鳴らします(UVI のマニュアルより)。
どの楽器を重ねるかは、Edit の画面で選びます。
下の画面では、男声合唱・低い金管・高い弦のトレモロ・オーボエ・チューブラーベルの5つを重ね、それぞれの音量と左右の位置を決めています。

コードを押すだけでオーケストラが鳴る機能は、私にとってとてもありがたいもので、いま探しているところでもあります。
ただ、公式の動画を見た限りでは、Composer はコードを楽器に振り分けて鳴らすところまでに見えました。
フレーズが動いていく感じはあまり受けず、私には頼り切れる機能には見えませんでした。
メロディーまで作ってくれるなら、もっと嬉しかったと思います。
Composer の使い方は、UVI 公式の解説動画で見られます。
EastWest を持つ私が、今回は買わない理由
音そのものは好みでした。
それでも買わないのは、オーケストラの音源をもう持っているからです。
私のオーケストラは、EastWest の Hollywood Orchestra Opus と Hollywood Strings 2 が中心です。
Opus はオーケストラ全体、Hollywood Strings 2 は弦楽器の音源です。
Opus でどう楽器を探しているかは、Hollywood Orchestra Opus の使い方に書いています。
この2つがある今、セールの値段でも Orchestral Suite 2 は要らないというのが私の判断です。
次にオーケストラの音源を足すなら、VSL や Spitfire のような、もう一段上の音源にします。
あるいは、オーケストラとは使い道の違う音源を選ぶと思います。
UVI の中で欲しいのは、民族楽器を集めた World Suite の方です。
こちらはUVI World Suite 3 のセールの記事で、買い時を書いています。
向く人:オケの音源を持っていなくて、手軽にオケを入れたいボカロP
ボカロ曲にオーケストラを入れてみたいけれど、まだ音源を持っていない。
できれば安めの音源から始めたい。
そういう人には、Orchestral Suite 2 は価値のある1本だと思います。
弦・金管・木管・打楽器・合唱が1つにまとまっていて、無料の UVI Workstation で動きます。
冒頭で書いたとおり、私も最初にこれを買っていたら、EastWest は要らなかったかもしれません。
ただ、動画で聴いた限りでは、音の面で物足りないところもありました。
どこまでの音の質が欲しいか、どのくらいの人数(編成)を鳴らしたいかで、選ぶ音源は変わります。
オーケストラの音源ゼロだった頃の私は、Miroslav Philharmonik 2 から入りました(Miroslav Philharmonik 2 のレビュー)。
最初の1本を「作りたい曲」で決める考え方は、オーケストラ音源の選び方の記事にまとめています。
オーケストラ音源の選び方|Opus・Miroslav・Fantasy Orchestraを持つボカロPが、最初の1本を「作りたい曲」で決める理由
過去のセール
- 2025年11月(〜11月23日):UVI の Extraordinary November。前作の Orchestral Suite を含む11製品が対象でした(rekkerd)。
- 2026年5月13日〜5月31日:発売時の導入価格で $129(通常 $199)。前作からのアップグレードは $59 でした(rekkerd)。
- 2026年10月26日〜11月1日:Plugin Boutique 限定で ¥17,100(通常 ¥34,907・51%オフ)。海外の価格では $99(通常 $199)でした(rekkerd)。
発売からまだ半年ほどなので、セールの回数は多くありません。
それでも、発売時の導入価格($129)より安い $99 が、もう来ています。
UVI は前の年の11月にも、前作を含むセールをしていました。
今回を逃した場合は、11月から年末のセールの時期が目安になります。
UVI のほかの製品のセールの来かたは、UVI のセールの記事にまとめています。
まとめ:持っていない人の最初の1本なら候補、持っている人は急がなくていい
Orchestral Suite 2 は、弦・金管・木管・打楽器・合唱が1本にそろい、鍵盤1つでコードを鳴らす Composer も付いたオーケストラ音源です。
画面はシンプルで、無料の UVI Workstation で動きます。
EastWest の Opus と Hollywood Strings 2 を持つ私は、今回は買いません。
Composer も、動画を見た限りでは、私には頼り切れる機能には見えませんでした。
一方で、オーケストラの音源をまだ持っていなくて、ボカロ曲に手軽にオケを入れたい人には、最初の1本の候補になると思います。
どこまでの音の質と編成が欲しいかを考えてから選んでみてください。
オケの音源をまだ持っていなくて、手軽にオケを入れたい人に。
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オケの音の質や、鳴らす編成の大きさまでこだわりたい人に。
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