オーケストラ音源の選び方|Opus・Miroslav・Fantasy Orchestraを持つボカロPが、最初の1本を「作りたい曲」で決める理由

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オーケストラ音源を1つだけ買うなら、どれがいいのか。

私の答えは「何の曲を作りたいかで変わる」です。

 

質の高い音が欲しいなら、EastWest の Hollywood Orchestra Opus。

ファンタジー系のゲーム音楽のような曲をやりたいなら Hollywood Fantasy Orchestra、まず安くオーケストラを試したいなら IK Multimedia の Miroslav Philharmonik 2 です。

 

ここで言う「全部入りのオーケストラ音源」は、弦楽器・金管・木管・打楽器といったオーケストラの楽器を、ひとまとめに収めたソフト音源のことです。

鍵盤を弾くと、録音されたバイオリンやホルンの音が鳴り、1台でオーケストラの曲を組み立てられます。

 

私はこの3つに、弦だけの Hollywood Strings 2 を加えた4本を持っていて、1曲の中でも役割を分けて使っています。

この記事では、その使い分けと、全部入りならではの困りごとまで含めて比べます。

 

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4本を表で比べる

まずは、持っている4本の違いを表にまとめます。

「私の使い方」の行は、今の私の曲での役割です。

 

項目Hollywood Orchestra OpusHollywood Fantasy OrchestraMiroslav Philharmonik 2Hollywood Strings 2中身弦・金管・木管・打楽器などオーケストラ全般ファンタジー向けの弦・金管・木管・打楽器・声弦・金管・木管(合奏とソロ)・打楽器など弦の合奏だけ私の使い方打楽器が中心(金管・木管は未ダウンロード)ファンタジー系の曲ソロの木管・金管とオーケストラの補助バラードの後ろなどストリングス全般向く人質の高い音が欲しい人ファンタジー系が好きな人安くオーケストラを試したい人弦だけ先に欲しい人動かすソフトOpusOpusIK の専用の画面OpusPlugin Boutique での買い方単体バンドル単体はなく Total Studio 5 MAX に入っている単体

 

同じ EastWest の3本は、どれも Opus というソフトの中で鳴らします。

Miroslav だけは IK の製品なので、画面も操作もまったく別物です。

 

1曲の中での使い分け:弦は Strings 2、ソロは Miroslav、Opus は打楽器

私がオーケストラを入れるのは、シネマティック系の曲や劇伴、バラード、それにポップスで盛り上げが欲しいときです。

そういう曲では、トラックが下の画面のように並びます。

 

Logic Proのトラック一覧。OPUS・Hollywood strings2・Miroslavの3つのトラックが上から順に並んでいる

 

Opus は、本来ならオーケストラ全般を受け持つ音源です。

ただ、私は金管と木管をまだダウンロードできていないので、今はパーカッションで使うことがメインになっています。

 

ストリングスが要るときは、基本的に Hollywood Strings 2 です。

 

私の中では「弦の近い音」で、室内楽の弦楽器のようなイメージです。

バラードの後ろなど、ストリングスが欲しい場面はほとんどこれで済ませています。

 

Miroslav にはソロの楽器が入っているので、ソロの木管やソロの金管を鳴らしたいときに使います。

Opus の管楽器が入っていない分を埋める、オーケストラの補助の役でもあります。

 

最初の1本は「作りたい曲」で選ぶ

最初の1本を選ぶなら、私は「どんな曲でオーケストラを鳴らしたいか」から決めるのがいいと思っています。

ここからは、3本の全部入りと、弦だけの Strings 2 を順に見ていきます。

 

質の高い音が欲しいなら:Hollywood Orchestra Opus

Opus は、EastWest の Hollywood Orchestra シリーズの楽器を、ひとつのソフトでまとめて鳴らせる音源です。

弦・金管・木管・打楽器に加えて、ソロのバイオリンやソロのチェロも用意されています。

 

LogicでOpusを開いたBROWSE画面のINSTALLEDタブ。Ancient Kingdom・Gypsy・Hollywood Fantasy各種・Hollywood Strings 2などインストール済みのEastWestのライブラリが並んでいる

 

上の画面のように、私が持っている EastWest のライブラリは、ほかのものも全部この Opus の中に並びます。

質の高いオーケストラが欲しいなら、Opusを勧めます。

 

どんな音が入っているかは、EastWest 公式の紹介動画が分かりやすいです。

 

楽器の探し方や、キースイッチで奏法を変える流れは、Opusの使い方の記事にまとめています。

EastWest の製品の中でどれを選ぶかは、こちらの記事で詳しく比べました。

EastWest Hollywood のオーケストラ音源はどれを買う?ボカロPの選び方とセールの狙い方

 

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ファンタジー系の曲なら:Hollywood Fantasy Orchestra

Hollywood Fantasy Orchestra は、ファンタジーの世界観に向けて作られた EastWest のオーケストラです。

弦・金管・木管・打楽器・声に、フレーズを組み立てる Orchestrator を加えた6つで構成されています。

 

OpusのBROWSE画面。EW Hollywood Fantasy Percussionを選び、Bodhrans・Gran Cassas・Large Taikos・Snare Ensemble・Tomsなど17の楽器が並んでいる

 

私が好きな音で、指輪物語やナルニア国物語のような雰囲気がかなりあります。

Hollywood のバンドルを持っている私でも、これは買って後悔しなかった1本です。

 

オーケストラ音源をまだ1つも持っていない人の最初の1本としても、十分ありだと思います。

ただ、音の好みがはっきり出る音源なので、動画を見て自分の曲に合うかで決めてほしいです。

 

 

リバーブの扱いなど、私の使い方はHollywood Fantasy Orchestraの使い方の記事に書いています。

 

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安くオーケストラを試すなら:Miroslav Philharmonik 2

Miroslav Philharmonik 2 は、私がオーケストラ音源をまだ1つも持っていなかった頃に買った音源です。

弦・金管・木管のそれぞれに、合奏(Ensemble)とソロ(Solo)が分かれて入っています。

 

Miroslav Philharmonik 2のカテゴリ一覧。Strings・Brass・WoodwindsそれぞれにEnsembleとSoloがあり、Chromatic・Piano・Orchestral Percussionも並ぶ

 

まずはシンプルに、安くオーケストラを試してみたい人には Miroslav を勧めます。

今もソロの木管や金管を鳴らしたいときには、この音源を開いています。

 

一方で、ブラスとしては足りないと感じていて、トランペットやサックスが欲しい曲では物足りません。

 

どんな音かは、IK Multimedia 公式の動画で聴けます。

 

Plugin Boutique では Miroslav Philharmonik 2 の単体を扱っておらず、IK の製品がまとめて入った Total Studio 5 MAX に完全版が入っています。

使ってきた感想はMiroslav Philharmonik 2のレビューに、セットの値動きはTotal Studio 5 MAXのセールの記事にまとめました。

 

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弦だけでいいなら:Hollywood Strings 2

金管や木管はまだ要らず、まず弦が欲しいなら、全部入りではなく Hollywood Strings 2 から始める手もあります。

1st・2nd バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバスがそろった、弦の合奏の音源です。

 

Hollywood Strings 2のPLAY画面。MOOD・PERFORMANCE・REVERB(New Hollywood Hall 2.6)・MICROPHONESの各セクションが並ぶ

 

上の使い分けのとおり、私の曲でストリングスが要るときは、基本的にこの音源です。

ポップスやバラードで弦を足したいだけなら、全部入りより先にこちらを選ぶのも自然だと思います。

 

EastWest 公式の紹介動画です。

 

画面の各部分の使い方はHollywood Strings 2のレビューに、ほかの弦の音源との比べはストリングス音源のおすすめの記事に書いています。

 

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全部入りで困ったこと:楽器が探しにくく、容量が大きい

全部入りの音源を使ってみて困ったのは、まず楽器の数が多くて、探すのがシンプルに面倒なことです。

Opus の検索画面を開くと、楽器の一覧の上に「4065 Instruments」と出ます。

 

OpusのBROWSE画面のSEARCHタブ。Category・Type・Style・Timbreの列が並び、右の一覧に4065 Instrumentsと表示されている

 

この中から目当ての音を探すので、慣れないうちは楽器を選ぶだけで時間がかかります。

私は左の Category の列で「Strings」などに絞ってから探すようにしています。

 

もうひとつは、データの容量です。

下は EastWest のインストールセンターの画面で、まだ入れていない Opus のライブラリが並んでいます。

 

EastWestのインストールセンター。新しいダウンロードにHollywood Brass Opus Edition(191.9GB)・Orchestral Woodwinds Opus Edition(178GB)・Strings Opus Edition(351.1GB)などが並んでいる

 

金管だけで191.9GB、木管で178GB、弦は351.1GB あります。

パソコンの容量をかなり圧迫するので、私は金管と木管をまだ入れていません。

 

全部入りを買うなら、外付けの SSD など、入れておく場所も一緒に考えておくと安心です。

入れ先の変え方やダウンロードのやり直しについては、EastWest Installation Centerの記事にまとめています。

 

フレーズで鳴らす音源という選択肢

全部入りとは別の方向として、コードを押さえるだけでオーケストラがフレーズを弾いてくれる音源もあります。

たとえば Native Instruments の Action Suite は、弦の Action Strings 2、木管の Action Woodwinds、打楽器の Action Strikes の3つのセットです。

 

1音ずつ打ち込む全部入りの音源とは、使い方がまったく違います。

私は持っていないので、ここでは紹介だけにしておきます。

 

 

まとめ:オーケストラの最初の1本は、鳴らしたい曲から決める

  • 全部入りのオーケストラ音源は、作りたい曲で選ぶ
  • 質の高い音が欲しいなら Opus
  • ファンタジー系の曲なら Hollywood Fantasy Orchestra(買って後悔しなかった1本)
  • 安くオーケストラを試すなら Miroslav Philharmonik 2
  • 弦だけ先に欲しいなら Hollywood Strings 2
  • 全部入りは楽器が探しにくく、容量も大きいので、入れる場所まで考えておく

 

質の高いオーケストラを、1本で一通りそろえたい人に。

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ファンタジー系の世界観の曲を作りたい人に。

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Miroslav を含む IK の音源を、まとめてそろえたい初心者ボカロPに。

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バラードやポップスの後ろに、弦を入れたい人に。

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。