VerbSuite Classicsはボカロ曲に要る?|名機のデジタルリバーブ8台を、VintageVerbで80年代の響きを作る私が調べてみた

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1980年代の曲が好きなので、ボカロ曲でもリバーブ多めの、少し昔っぽい響きが欲しくなることがけっこうあります。

VerbSuite Classics は、まさにその時代の「名機」と呼ばれたデジタルリバーブを集めたプラグインです。

 

ただ、調べてみた私の答えは、2万6000円なら買わないでした。

昔っぽい響きは、すでに持っている VintageVerb で作れているからです。

 

Slate Digital VerbSuite Classics を Plugin Boutique で見る →

 

Plugin Boutique の VerbSuite Classics の製品ページ(2026年10月31日時点で¥25,970)

 

どんな製品か:名機のデジタルリバーブ8台ぶんを、1つに入れたプラグイン

VerbSuite Classics は、スタジオで長く使われてきたデジタルリバーブ(残響を作る機材)の実機を、まとめて1つのプラグインで鳴らせるようにした製品です。

作ったのは Slate Digital で、リバーブのプラグインで知られる LiquidSonics と組んで開発しています。

 

再現には、LiquidSonics の「Fusion IR」という技術を使っています。

実機の残響を録るだけでなく、時間とともに揺れながら変わっていく響きまで写し取る方式だと、Plugin Boutique の説明にあります。

 

Slate Digital 公式の VerbSuite Classics のページ。LiquidSonics と組んだ、名機のデジタルリバーブを1つにまとめたプラグイン

 

公式の紹介動画も見てみました。

正直なところ、動画を見た私の感想は「リバーブはいろいろあるよね」というものでした。

 

リバーブがきちんと効いているのは分かります。

それでも、名機だとしても今さら自分に要るかというと、ピンとは来ませんでした。

 

 

入っている8台:1970年代〜80年代の名機が中心

入っている機種は、どれも「FG-」から始まる名前になっています。

Plugin Boutique の説明をもとに、元になった実機の特徴を表にまとめました。

 

名前元になった実機の特徴(PB の説明から)
FG-480業界の定番と呼ばれるリバーブ・揺れのある響きでミックスの中でも埋もれにくい
FG-QRS1980年代初めのドイツ製・デジタルなのに透明でボーカル向き
FG-6000デンマーク製のモダンな機種・小さな部屋から大きな空間まで
FG-20161982年に生まれたアメリカ製・自然な部屋の響きが得意
FG-2000希少な日本製・ドラムのリバーブとして人気
FG-BM7LiquidSonics から無料で足せる追加の機種
FG-250ドイツ製の最初のデジタルリバーブ・太い響き
FG-16X1980年代初めの機種・Phil Collins の In The Air Tonight のドラムで有名

 

並べてみると、ほとんどが1970年代〜80年代の機材です。

古い名機の響きをそのまま呼び出したい人のための道具、と考えると分かりやすいと思います。

 

画面は「機種を選んで、残響の長さを決める」作り

操作の中心は、画面の真ん中にある表示と、大きな Decay(残響の長さ)のつまみです。

Load Device から機種を選ぶと、表示に機種名(Unit)・種類(Type)・プリセット名(Name)・残響の長さ(Decay)が出ます。

 

VerbSuite Classics の画面の中央。Load Device の下の表示に Unit(FG-480)・Type(Plates)・Name(A Plate)・Decay(1.81s)が出る

 

上の列には、Attack・Predelay(残響が鳴り始めるまでの間)・Chorus(響きの揺れ)・Width(左右の広がり)のつまみが並びます。

左に Low・Mid・High の EQ、右に Gain と Dry/Wet(元の音と残響の割合)があり、つまみの数は多くありません。

 

Pro-R 2 と VintageVerb がある私には、足す理由がなかった

私のリバーブは、FabFilter の Pro-R 2 と Valhalla の VintageVerb の2本です。

この2本があるので、リバーブをもう1本足したいとは思いませんでした。

 

Pro-R 2 と Valhalla VintageVerb を並べた画面。VintageVerb は MODE が Concert Hall、COLOR が 1970s

 

VerbSuite Classics に入っているのは、古い機材の響きです。

名機と呼ばれていても、古い機材を再現したものを今あらためて買う必要は、私にはないと感じました。

 

2万6000円を出すなら、私は FabFilter の製品を選びます。

Pro-R 2 の使い方は、Pro-R 2 の使い方の記事に書いています。

 

 

ボカロ曲で80年代っぽい響きが欲しいときは、VintageVerb で作っている

ボカロ曲を作っていて、昔っぽい響きが欲しくなる場面はけっこうあります。

1980年代の曲のような、リバーブ多めの演出をしたくなるときです。

 

ただ、それは VintageVerb でできています。

VintageVerb には響きの色を選ぶ COLOR があり、1970s・1980s・Now から選べます。

 

Valhalla VintageVerb。モードとカラー(1970s/1980s/Now)でキャラが変わり、プリセットも多い

 

なので、80年代の響きのために VerbSuite Classics が欲しくなることは、特にありませんでした。

VintageVerb の使い心地は、VintageVerb のレビューにまとめています。

 

 

向いているのは、特定の名機の響きを本当に再現したい人

とはいえ、VerbSuite Classics が要らない製品だとは思っていません。

名機のリバーブを使いたい人や、昔のデジタルリバーブの響きが欲しい人には、選ぶ理由があります。

 

「あの機材のあの響き」と、再現したい機種がはっきり決まっている人なら、買う意味は十分あるはずです。

逆に、昔っぽい雰囲気が出せれば十分という人なら、VintageVerb のような1本で足りると思います。

 

同じように実機の響きを集めたリバーブでは、プレートだけに絞った Abbey Road Reverb Plates も調べました。

リバーブの種類から選びたい人は、リバーブの種類の記事も参考にしてください。

 

過去のセール

  • 2026年10月(10月15日まで):AudioDeluxe の限定セールで $49(通常 $149・出典:rekkerd)

 

まとめ:再現したい名機があるかで決める

VerbSuite Classics は、1970年代〜80年代の名機のデジタルリバーブを8台ぶん、1つにまとめたプラグインです。

再現したい機種がはっきりある人には、選ぶ理由があります。

 

一方で、Pro-R 2 と VintageVerb を持つ私には、2万6000円を出して足す理由はありませんでした。

80年代っぽい響きなら、VintageVerb で作れています。

 

リバーブ選び全体の考え方は、こちらにまとめています。

 

リバーブ おすすめ比較|初心者ボカロPのための純正・本命・AI系の選び方

 

名機のデジタルリバーブの響きそのものが欲しい人に。

Slate Digital VerbSuite Classics を Plugin Boutique で見る →

 

同じ予算なら FabFilter を選ぶ、という私と同じ考えの人に。

FabFilter Pro-R 2 を Plugin Boutique で見る →

 

80年代のようなリバーブ多めの響きを作りたい人に。

Valhalla VintageVerb(公式サイト)

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。