Abbey Road Reverb Plates は要る?|アビー・ロードの4台のプレートを再現したWavesのリバーブを、Pro-R 2のプレートで足りているボカロPが調べてみた

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Abbey Road Reverb Plates は、ロンドンのアビー・ロード・スタジオにある4台のプレートリバーブを、Waves がプラグインにしたものです。

スタジオと一緒に作られ、実機の4台をそれぞれ選んで使えます。

 

私はこの製品を、今回調べるまで知りませんでした。

ボーカルのプレートは、いつも FabFilter Pro-R 2 で済ませていて、正直、それで足りています。

 

その目線で、持っていない私が中身を調べて、どんな人なら1台足す意味があるかをまとめます。

 

Waves Abbey Road Reverb Plates を Plugin Boutique で見る →

 

プレートリバーブを、アビー・ロードの実機4台ぶん入れたプラグイン

プレートリバーブは、大きな鉄の板を音で揺らして、その揺れを響きとして拾う機材です。

部屋やホールの響きとは違う、明るくてなめらかな残り方をします。

 

アビー・ロード・スタジオには、EMT 140 というプレートが4台あります。

Waves の説明では、1957年に入ったプレートが今も現役で使われているそうです。

 

アビー・ロード・スタジオにある4台のプレートリバーブ(A〜D)と、Abbey Road Reverb Plates の画面(Waves 公式の画像)

 

このプラグインは、その4台を1台ずつ測ってモデルにしています。

同じ EMT 140 でも1台ごとに音のくせが違うので、A〜D の4つから選べる作りです。

 

公式は、ボーカルや楽器に明るく前に出る響きを足したり、ドラムをなめらかにまとめたりする使い方を挙げています。

発売は2016年です。

 

 

画面で触れるのは、プレートの選び方と「実機らしさ」のつまみ

左下の PLATE SELECTOR で、A〜D のプレートを切り替えます。

その右に、DAMPER の目盛り、TREBLE と BASS CUT、PREDELAY と DRY/WET が並びます。

 

Abbey Road Reverb Plates の画面。左下の PLATE SELECTOR で A〜D を切り替え、DAMPER・TREBLE・BASS CUT・PREDELAY・DRY/WET・DRIVE・ANALOG が並ぶ(Waves 公式の画像)

 

ほかのリバーブと違うのは、実機の回路のくせまで足せるところです。

DRIVE はアンプとプレートそのものの歪み具合、ANALOG は機材のノイズやハムの量を決めます。

 

低い音を切る BASS CUT も、実機と同じ4段です。

左右の入力を少し混ぜる CROSSTALK もあり、ステレオの音を少しにじませられます。

 

まとめると、響きの種類を増やす道具ではなく、プレートの響きを「昔の機材の音」で鳴らす道具です。

ホールやルームの響きは入っていないので、そこは別のリバーブで用意することになります。

 

Pro-R 2 のプレートで、私は足りている

私がボーカルにかけるリバーブは、ほとんど FabFilter Pro-R 2 です。

Pro-R 2 にはプレートのプリセットがあり、私はそれを選んで、響きの長さを耳で決めています。

 

FabFilter Pro-R 2 のプリセット Center Plate。中央の SPACE(ディケイ)が1.40秒で、下の Decay Rate EQ と Post EQ の点を動かしているところ

 

サビでもう少し派手にしたいときは、Valhalla VintageVerb を足します。

VintageVerb にも Plates のプリセットがまとまっていて、プレートの響きはこの2つで間に合っています。

 

VintageVerbのPlatesカテゴリを開いた画面。A Plate・Vocal Plate・Vox Plateなどのプリセットが並ぶ

 

なので、Abbey Road Reverb Plates は、セールの値段でも私は買わなくていいと思っています。

アビー・ロードの、それも古い機材の再現なので、私は「別にいいかな」と思ってしまいました。

 

Pro-R 2 の使い方は、Pro-R 2 のレビューに、VintageVerb はVintageVerb のレビューに書いています。

 

 

サビの歌声に、プレートを最初に選ぶ理由

ボカロ曲でプレートを使うのは、私の場合ほとんどボーカルです。

特にサビでは、プレートをしっかりかけたくなります。

 

歌声合成の声や高い音を目立たせたいとき、私が最初に候補にするリバーブがプレートです。

 

それだけよく使う響きなので、迷うのは「プレートが要るか」ではなく、「すでに持っているリバーブのプレートで足りるか」のほうです。

 

ルーム・プレート・ホールの使い分けは、リバーブの種類の記事にまとめています。

 

同じ EMT 140 を再現した UAD EMT 140 との違い

EMT 140 のプレートを再現したプラグインは、Universal Audio からも出ています。

どちらも「プレートだけ」の製品ですが、もとにした実機と、足せる機能が違います。

 

項目Waves Abbey Road Reverb PlatesUAD EMT 140
もとにした実機アビー・ロード・スタジオの EMT 140The Plant Studios の EMT 140
選べるプレート4台(A〜D)3台(A〜C)
目立つつまみDRIVE(歪み)・ANALOG(ノイズとハム)・CROSSTALK(左右を混ぜる)・4段の BASS CUTWIDTH・BALANCE・MOD(揺らし)
入っている響きプレートだけプレートだけ

 

UAD EMT 140 の画面。左から PLATE SELECT(A・B・C)、REVERBERATION TIME、STEREO(WIDTH・BALANCE)、MOD、EQUALIZER、BLEND(PRE DELAY・MIX)が並ぶ(Universal Audio 公式の画像)

 

Waves は実機のノイズや歪みのくせを足すつまみが、UAD は広がりや揺れを整えるつまみが目立ちます。

UAD EMT 140 については、UAD EMT 140 の記事で詳しく調べています。

 

 

向いているのは、アビー・ロードの音に思い入れがある人

アビー・ロードのプラグインをまとめたバンドルを調べたとき、私は「アビー・ロードが好きで、その音を再現したい人」「古い系の機材が欲しい人」なら買う価値がある、と考えました。

この Reverb Plates も、同じアビー・ロードのシリーズの1本です。

 

反対に、私のように Pro-R 2 や VintageVerb のプレートで足りている人は、急いで足さなくて大丈夫です。

響きの種類が増えるわけではないので、すでにプレートを持っているなら、増えるのは「実機のくせ」のほうになります。

 

シリーズ全体をまとめて見るなら、こちらの記事が参考になります。

 

Waves Abbey Road Collectionは要る?|アビー・ロード・スタジオの機材12本のバンドルを、機材がそろったボカロPが調べてみた

 

Plugin Boutique の Waves Abbey Road Reverb Plates の製品ページ(2026年10月31日時点)

 

過去のセール

出典のある、Abbey Road Reverb Plates の主な価格の動きです。

 

  • 2016年2月15日:発売時の導入価格 $99(通常 $249)(rekkerd)
  • 2017年9月19日まで:Plugin Boutique で £25(rekkerd)
  • 2026年10月31日時点:Plugin Boutique で ¥5,217(通常¥25,970・79%オフ・11月1日まで)

 

通常価格のまま買うより、セールを待つほうが無難なメーカーです。

Waves 全体のセールの考え方は、Waves のブラックフライデーの記事にまとめています。

 

まとめ:プレートを持っているかで決める

Abbey Road Reverb Plates は、アビー・ロード・スタジオの4台のプレートを、ノイズや歪みのくせまで含めて鳴らすリバーブです。

私もサビの歌声には、プレートをよくかけています。

 

ただ、Pro-R 2 と VintageVerb のプレートで足りている私は、セールの値段でも見送りです。

すでにプレートを持っているかどうかと、アビー・ロードの音への思い入れで決めるのがいいと思います。

 

アビー・ロードの4台のプレートで、古い機材のくせまで鳴らしたい人に。

Waves Abbey Road Reverb Plates を Plugin Boutique で見る →

 

ボーカルのプレートも、普段使いのリバーブ1台で済ませたい人に。

FabFilter Pro-R 2 を Plugin Boutique で見る →

 

サビの歌声だけ、もっと派手な響きを足したい人に。

Valhalla VintageVerb(公式サイト・直販のみ) →

 

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ABOUTこの記事をかいた人

Logic Pro で音楽制作をしています。インスト曲とボカロ曲を作りながら、DTM・プラグイン・ミックスで実際に試して分かったことを書いています。